ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ

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29 昼休み

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「スウィンティー様。お昼はどうなさるのですか?」
「食堂に行くつもりよ。コーセット様は?」
「私も食堂です。一緒に行っても良いですか?」
「ぜひ。」

私達は話しながら、食堂へ向かった。

「すごいですね。1年生で魔力操作が完璧にできるなんて!」
「完璧かどうかは置いといて…。先生が良いから。」
「先生は、スウィンティー公爵ですよね?」
「ええ。」
「国1番の使い手ですものね~。」
「そうなの?」
「知らなかったのですか!?」
「知らなかったわ。お父様って凄いの?」
「そりゃあ、もう!宰相で、国1番の風魔法の使い手!すごくない訳がありません!」
「…そうなんだ。」

すごい熱量…。

「それにしてもよく御存知ね。」
「スウィンティー様は、ご自分に関する事をもう少し、気にした方がいいかもしれません。」
「では、教えてくれるかしら?」
「…私がですか?」
「他にいます?」
「教えさせていただきます。」

コーセット様は、深々と頭を下げた。

「公爵の事は先程話しましたよね?」
「ええ。」
「次はお兄様方です。パトリック様は第1王子の側近!次期宰相!眉目秀麗!無愛想ではありますが、結婚したい男性トップ3に入ります!」
「!」
「ダリオン様は笑顔が可愛いと評判で、特にお姉様方に人気です。時折見られる棘々しさにも、ヤラれる方続出です。」
「…。」
「アイザック殿下は、」
「アイザック様は兄ではありませんので…。」
「そうですか?知りたくないですか?」
「…ないことも無いけど、やめておきます。」
「では、1つだけ…。結婚したい男性トップです!」
「え!?」
「それから、あたりは柔らかいですが、女の子になびかない、で有名なのですよ。」
「1つと言ったのに。」

それに、なびかないって…まだ小学生。
前から思っていたけど、こちらの精神年齢高いわよね。

「おまけですわ。」
「はぁ。…それにしても、今日が初日と思えないほど、詳しいですわね。」
「お姉様が9年生で、よく話を聞いています。婚約者がほしい女性の話は、ほぼ格好いい男性の話ですから!」
「…そう。」
「あっ。あそこに並ぶみたいです。」

見ると、お盆を持った生徒が列をつくっている。

「えーと、システムは?」
「それは、私も分かりません。」

困っていると、後ろから名前を呼ばれる。

「リーナ。」
「リック兄様。」
「会えてよかった。…友達か?」
「ナンシー·コーセットでございます。よろしくお願いいたします。」
「よろしく。お昼は今から?」
「はい。でも、どうすればいいのか…。」
「一緒に行こう。…ここでお盆を持ち、並ぶ。メニューは2種類から選ぶことができる。メニューは日によって変わって、ここに書いてあるから。」

指された壁を見ると、ハンバーグと魚のソテーと書かれている紙が貼ってある。

「順番が回ってきたら、選んだメインを取る。パンとサイドは皆一緒だ。」

私は今回、ハンバーグを選んだ。

「席は自由だな。…あそこが空いているから行こう。」
「はい。」
「では、私はこれで。」
「コーセット様?一緒に食べないのですか?」
「兄妹、水入らずの方が良いかなと…。」

それを聞いて、何かイラッとした。

「ここまで一緒に来たのですから、一緒に食べましょうね。」
「俺だったら大丈夫だ。気にするな。」
「…はい。」

私達は、空いていた席に座り、食べ始める。

「このハンバーグ、ふわふわで美味しい。」
「魚のソテーもホロホロほぐれて、美味しいですわ。」
「それは良かった。…リーナ。帰りの事だが、時間が違うのを失念していた。教えてくれてありがとう。」
「はい。」

良かった。手紙がついたのね。
そういえば…

サリーナはポケットをそっと触る。

来てるっぽいけど、今は見れないわね。

昼食を終えて、リック兄様と分かれた後、私はトイレへ行った。コーセット様も一緒だ。

早くしないと、怪しまれるよね?

トイレへ入り、ドアを閉めると、すぐに手紙を取り出す。

「お父様から『了解。』、リオン兄様から『良かったね』、リック兄様から『食堂で』、か…リック兄様と会えてよかった。…あ、ロンドにも書かないと『昼食はハンバーグでした。』よし。…ロンド、ジパダサ。」

トイレから出ると、コーセット様が待っていた。

「おまたせしましたか?すみません。」
「いえ、大丈夫ですわ。」

そして、私達は教室に戻り、午後の授業を受けたのだった。

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