ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ

文字の大きさ
82 / 142

79 2年後

しおりを挟む
結局、あれから平和に学校生活を送り、本日卒業を迎えた。
私は、どこかで見習いに入るわけでもなく、貴族女子によくある花嫁修業的な事をしようかと思っていたら、陛下からお声がかかり、学校の特別講師という形で週2回、生徒へ魔法を教えることになっている。

まだ見習い期間の年齢だからと断ったのだが…

「その魔力と、力量で何を言う。サリーナ嬢ほどの魔法使いはいないだろう。………嫌なら、無理にとは言わないが。」

花嫁修業と言っても、もうやることはないし、暇だから良いけど…。

「生徒達は、自分達とそう年齢が違わない私に教わる事を良しとするでしょうか?」
「それは確認した。」
「確認?」
「学校では、サリーナ嬢お慕いクラブというのがあるようではないか。」
「え?」
「知らなかったのか?」
「知りませんでした…。誰がそのような…。」
「教師たちも知っていた様だが?そもそも、この話を持ってきたのは学校長だ。」

初耳だ…。

…という事で、私は明日以降も学校に週2で来ることになったのだった。

「リーナ。」
「ザック様。」
「大丈夫か?体調でも悪い?」
「いいえ。少し考え事をしていただけです。」

現在は、制服から着替えて、卒業式後のパーティー会場へ向かう所だ。
エスコートをお願いしたザック様が、ボーッとしていた私を心配してくれたらしい。

「考え事?」
「学校生活が平和だったな…と言う事と、明後日からの講師についてです。」
「リーナなら問題ないと思う。サポートとしてジェシー先生もついてくれるのだろう?」
「ええ。それに関しては、安心しました。」
「他になにかあるのか?」
「特にこれと言うのはないのですが、緊張しています。」
「それは、初めてなのだから仕方ないと思う。」
「はい。私もそう思います。思っているのですが…」
「パールや、アル、ルーフが一緒に行ければいいけど。」
「許可されませんものね。」
「早いうちからリーナの魔力操作をしていれば、契約獣を持つほどの負担はないと分かったからな。」

そう。この数年で、以前の魔力操作を覚える前に私のやり方を覚えると、魔力が増えても負担が軽いことが分かったのだ。さらに、以前の魔力操作をしたまま年齢を重ねた人の方が、魔力操作の方法を変えた時に、魔力酔いの症状が重いと分かった。

「それに、貴族には、まだ古い考えの者が多い。」
「契約獣は戦のための道具ですか…」
「そう。悲しい事に、学校で戦闘訓練をして、他国に攻め込むとか馬鹿な事を言う輩も居るから。」
「迂闊に許可は出せませんね。」
「そういう事。…さぁ、着いた。」

会場前は、卒業生達でいっぱいだった。同行者を連れている者、連れていない者…その辺は自由になっていて、色々な人が居る。

婚約者がいる人は大体一緒に来ているようね。

「リーナ、行こう。」
「はい。」






しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

余命半年のはずが?異世界生活始めます

ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明… 不運が重なり、途方に暮れていると… 確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます

時岡継美
ファンタジー
 初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。  侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。  しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?  他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。  誤字脱字報告ありがとうございます!

僕だけレベル1~レベルが上がらず無能扱いされた僕はパーティーを追放された。実は神様の不手際だったらしく、お詫びに最強スキルをもらいました~

いとうヒンジ
ファンタジー
 ある日、イチカ・シリルはパーティーを追放された。  理由は、彼のレベルがいつまでたっても「1」のままだったから。  パーティーメンバーで幼馴染でもあるキリスとエレナは、ここぞとばかりにイチカを罵倒し、邪魔者扱いする。  友人だと思っていた幼馴染たちに無能扱いされたイチカは、失意のまま家路についた。  その夜、彼は「カミサマ」を名乗る少女と出会い、自分のレベルが上がらないのはカミサマの所為だったと知る。  カミサマは、自身の不手際のお詫びとしてイチカに最強のスキルを与え、これからは好きに生きるようにと助言した。  キリスたちは力を得たイチカに仲間に戻ってほしいと懇願する。だが、自分の気持ちに従うと決めたイチカは彼らを見捨てて歩き出した。  最強のスキルを手に入れたイチカ・シリルの新しい冒険者人生が、今幕を開ける。

異世界でのんびり暮らしてみることにしました

松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/466596284/episode/5320962 https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/84576624/episode/5093144 https://www.alphapolis.co.jp/novel/793391534/786307039/episode/2285646

勇者パーティーを追い出された大魔法導士、辺境の地でスローライフを満喫します ~特Aランクの最強魔法使い~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
クロード・ディスタンスは最強の魔法使い。しかしある日勇者パーティーを追放されてしまう。 勇者パーティーの一員として魔王退治をしてくると大口叩いて故郷を出てきた手前帰ることも出来ない俺は自分のことを誰も知らない辺境の地でひっそりと生きていくことを決めたのだった。

【第2章完結】王位を捨てた元王子、冒険者として新たな人生を歩む

凪木桜
ファンタジー
かつて王国の次期国王候補と期待されながらも、自ら王位を捨てた元王子レオン。彼は自由を求め、名もなき冒険者として歩み始める。しかし、貴族社会で培った知識と騎士団で鍛えた剣技は、新たな世界で否応なく彼を際立たせる。ギルドでの成長、仲間との出会い、そして迫り来る王国の影——。過去と向き合いながらも、自らの道を切り開くレオンの冒険譚が今、幕を開ける!

捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ

月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。 こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。 そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。 太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。 テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。

処理中です...