ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ

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110 パールの将来?

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私達は森の奥へと進んだ。

「貴方は付いてこなくても良かったのよ?」

パールは、付いてきた黒豹に、また冷たく言った。黒豹は、やはり動じない。

「せっかくパールを見つけたのに、諦められないからね。いい返事をもらうまで離れないよ。」
「…うざいわ。」
「パール…。もう少し、言い方を優しく…。」
「気持ちがないのに良い顔をするのは、相手の為にならないわよ。」
「…そう。」

ツンデレのパールと、押せ押せの黒豹。
ふたりの相性は、いいと思うけど…。

「それにしても、静かですね。」
「そうだな。森の奥とは思えないくらいに明るいしな。」
「ザック様もそう思いますか?」
「ああ。もっと薄暗いのを想像していた。」
「私もです。」
「いちいち魔獣に喧嘩を吹っ掛けるやつがいるから、皆この辺りを避けてるんだ。」
「ん?それってルーフ?」
「あ~、違う違う。そいつじゃない。あっちを縄張りにしているやつ。」
「そりゃ、楽しみだな。」

それを聞いたルーフの声が弾んでいる。その言葉に黒豹は溜息をついた。

「はぁ、戦いなんて面倒くさいだけだろうに…。」
「あら?貴方は戦う事が嫌いなのね。自分の力量を知る事は良いことよ?」

パールはルーフの行動を肯定する発言をした。

「そうかもしれないが、虚しくもなる…。」

黒豹の声のトーンが落ちる。

何かあったのかしら?

「……では、帰ったら?」

前を見て歩きながら話していたパールは立ち止まり、黒豹を見た。

「嫌なものにわざわざ付き合うことは無いわよ。」

パールから離れてもらう理由にしたいのか、単純に黒豹の会話の間から感じて思った事を言っているのか。

パールのこの言葉は、後者でしょうね。パールはそういう子…。

「黒豹くん。パールは貴方を離したくて言っているのではないわ。心配してるのよ。」
「してないわよ!」
「はいはい。心配ではないのね。でも、言葉通りの意味でとればいいのよね?」
「当たり前よ。それ以外にないでしょう?」
「ふふふっ。ですって、黒豹くん。」
「パール…。俺にはやっぱり君しかいない!」
「は!?やめてくれるかしら。」

パールは、早足で歩き出した。

「何だかんだ、良い感じに思えるのは俺だけか?」

ザック様が小声で私に聞いてきた。

「私もそう思います。」

私も小声で答え、二人で微笑みあった。

「いいようになるといいな。」
「はい。」
「しかし、そうなった場合、パールは森に住むのか?黒豹にこちらへ来てもらうか?」
「パールが森にとどまったら私が寂しいですし、黒豹くんにこっちに来てもらったら、森の子たちが困りますよね?どちらも何かしらの問題が出そうです。どうしましょう…。」
「通い婚か?」
「それもありましたね!」
「リーナ!アイザックくん!何を話しているの!?早く行くわよ!」
「ふふふっ。は~い。」
「ハハハッ。今、行くよ。」

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