33 / 55
2章 呪いの首輪と呪いのおパンツ
呪いの不思議⑧
しおりを挟む
ようやく着いた目的地の駅は、リビアのいう通り何にもなかった。駅員さんと駅員さんがいる事務所があって、その一角に数本の飲み物やお菓子がある。外に出ると店の一つもない。だだっ広い緑の地面に一本の道が伸びているだけ。
「こういうの知ってるよ。ケモノ道っていうんでしょ?」
「いや違うし。それはもっと山奥の草がボーボーと生えてるところ。これは一応普通の道」
「これが?」
「この辺りはまだ整備されてない町や村が多いからね。ほら、国の端っこだし」
「列車は通ってるのにそこだけ発達してるの?」
「そこだけって言うな!」
「だって本当に何にもないんだもん」
見渡す限りの緑の草原。建物もない。遠くの方で家らしきものがぽつぽつと見えるくらい。六時間前まで居た町とは大違いだ。
「六時間でここまで変わるんだね」
「そらそうだろ。あちらさんはこの国の首都だかんな。お国の看板ってやつ」
「でもこっちの方が好きだよ。空気がおいしい」
思いっきり息を吸うと土や草の匂いがした。懐かしさすら感じるそれに自然と頬が緩む。
「気に入っていただけたようでなによりだけどな、多分こっから嫌いになんぞ」
その意味が分からず首を傾げた。
「ほれ、行くぞ」
こうしてようやく最終目的地であるリビアのおうを目指す。
駅に着いたとき陽が沈む前だった。夕日に照らされた細い一本道を三人で歩く。
ただ歩く。
たまにある一軒家に期待しつつ、それは違うと絶望しても、ただ歩く。
話す元気もなくなって、涼しい顔してる二人にイライラしても、まるで人生を表している苦難な道のりを、黙々と歩く。
「着いたぞ」
ようやく着いたとき、謎の達成感に襲われて気が抜けた。これでようやく休める。もうこれ以上歩かなくていいと思うと、その場に座り込みそうだった。
しかしリビアの元気は底知れず、家の中に入るなり、もう歩きたくないと突っ立ってる私の手を引いて、とある部屋へ一直線。そこは本だらけの部屋だった。
「『呪い全集』は……あった、これだ」
リビアは本を取ると、【呪いの首輪】が載っているページを捲る。破られていないそこには、見るからに私がしている首輪と同じものと少しの文字が描かれてあった。
「やっぱり、それは本物だな」
「何て書いてあるの?」
「遥か昔、魔女がこれを作った。願いが叶うとき、それは呪いへと変わるーー」
「外し方とかは?」
「載ってない」
「えー……収穫なしってことじゃん」
「んなことねぇよ。ここに来たのは、これを取りに来ただけ。ついでに本物かどうか調べたかったし」
「で、本物だったの?」
「これで俺たちの願いに一歩近づけたってわけだ。いい拾いもんしたわ」
「でもリビア」
「行くぞ」
話を遮り、本を持ったまま部屋から出て行ったから急いであとを追う。するとリビアは何を思ったのか、本をかばんに入れるや否やそれを持って玄関から出ていこうとした。
「ちょっと待って!」
止めずにはいられなかった。
「無理よ無理!これ以上は歩けない!」
私の心からの叫びを聞いたリビアは、満面の笑みで答えた。
「次の目的地に、行くぞ」
絶望だ、絶望がここにいる。
「何でそんなに行き急ぐの!?今日はもう休んで、明日出発しようよ!何事も急がば回れって言うじゃないの!」
「回る時間がないからだ。ほれ、早く」
「嫌よ、嫌!これ以上は絶対に、テコでも動かない!」
意地になってその場に座り込む。ようやく座れたと体が喜んだのもつかの間、それを見ていたリビアは「駅で待ってる」と言って鍵を置いて出て行った。
ここはリビアのおうちなのに、おうちに居たくないような感じでもあった。
それにあの顔は……
もう夜も遅いのに、リビアのおうちに光がなかった。この家に家族が居ない。死んだのか、それとも別の理由があるのかわかんないけど、寂しい悲しいと訴えてる気がした。
でもきっとリビアは家族が好きなんだと思う。玄関の壁に飾ってある古い写真がそれを物語っている。
その辺の家具は埃を被っているのに、その写真だけはキレイだ。キレイなままの家族写真、それがリビアの気持ち。
「よっこいしょ」
全力で休みたいと叫ぶ体に鞭を打つよう立ち上がり、鍵を掛けて、家を出て、走る。すぐにリビアの背中が見えた。
何も言わずに隣に並んで歩く。ふと見上げた空には三日月と星が浮かんでいた。
「何で星ってキラキラしてるの?」
何気ない質問にリビアは答えてくれた。
「燃えてるから」
「星が?」
「そっ。あれ宇宙のゴミな」
「リビアも燃えて輝くといいね!」
「どーいう意味だっ!」
「ねぇねぇ、あれ、言ってみて」
「燃えろコスって何を言わせる気だよ」
頭を小突いてきたリビアに笑った。良かった、いつものリビアだ。
「……悪いな」
その悪いに何を含んでいるのか、何も知らない私には知るよしもないけど、大丈夫だと伝えるために、ステップを刻みながら前へと進む。
何でだろう。
さっきまで重かった足が今はとても軽い。
「……ありがとうな」
「んー、何が?」
「別に」
「変なリビア」
「変なダンスしてるお前に言われたくねえ」
「変なとは失敬な!見よ、この華麗なるステップを!」
「き○ちゃん走りだろ、それ」
「きんタマ走り?」
「違ぇーよ!何でお前はそういうことを恥ずかしげもなく言うかな!」
「もっと恥ずかしいことをしたじゃん」
「そ、そうだけども!」
「私ね、リビアのこと好きだよ」
リビアの前を歩いてた私は後ろを振り返った。ポッカーンとしてるリビアが面白くてもっと教えたいと思った。
私の気持ちを、素直に。
「家族って言ってくれてありがとう!とっても寂しかったから嬉しかった!あの日からリビアは私の家族で、リビアの家族は私だよ!だからもう寂しくないの!」
スッキリした私は、またステップを刻みながら前へと進む。
「記憶がないのに怖くねぇのかよ」
「んー、怖いけど……でも、こうやって楽しく進んでれば何とかなるかなって!」
「のんきな楽天家ってわけね、真面目な俺とは大違い」
「ポジティブ精神は大事よん。明るい心は人生をも明るくするのです!」
「お前と話してると真面目に考えてる自分がアホらしく思える」
「……え、今さら何を言ってるの?リビアは元からアホだよ」
「とことん失敬なやつだよ、お前は!」
「ありがとう」
「これっぽっちも褒めてねぇ!」
「あ、でもリビアの口内細菌は好きになれないから二度とキスしないでね」
「……上げたいのか下げたいのかハッキリしてくれよ……」
「貶したいんだよ、基本的に」
「そりゃどーも!……とでも言うと思ったかあああ!」
「きゃー!リビアが怒ったー!」
「待ちやがれ、このくそネコ!」
襲い掛かってくるリビアを避けながら、二人で追いかけっこ。こんなアホみたいなことでも楽しく感じるのは、きっとリビアのおかげだ。
あの日、私に居場所を与えてくれたから。
私を家族と言ってくれたから。
「リビア、好きだよ!」
「んで、今度は何を言って俺を貶すつもりだ」
「ジョニーをおうちに忘れたの。ごめんね」
「ジョニィィィ!!?」
「呼んだ?」
「ぎゃああああ!?出たああああ!!」
ここはとても暖かい。
まるで陽のあたるあの部屋のように。
「こういうの知ってるよ。ケモノ道っていうんでしょ?」
「いや違うし。それはもっと山奥の草がボーボーと生えてるところ。これは一応普通の道」
「これが?」
「この辺りはまだ整備されてない町や村が多いからね。ほら、国の端っこだし」
「列車は通ってるのにそこだけ発達してるの?」
「そこだけって言うな!」
「だって本当に何にもないんだもん」
見渡す限りの緑の草原。建物もない。遠くの方で家らしきものがぽつぽつと見えるくらい。六時間前まで居た町とは大違いだ。
「六時間でここまで変わるんだね」
「そらそうだろ。あちらさんはこの国の首都だかんな。お国の看板ってやつ」
「でもこっちの方が好きだよ。空気がおいしい」
思いっきり息を吸うと土や草の匂いがした。懐かしさすら感じるそれに自然と頬が緩む。
「気に入っていただけたようでなによりだけどな、多分こっから嫌いになんぞ」
その意味が分からず首を傾げた。
「ほれ、行くぞ」
こうしてようやく最終目的地であるリビアのおうを目指す。
駅に着いたとき陽が沈む前だった。夕日に照らされた細い一本道を三人で歩く。
ただ歩く。
たまにある一軒家に期待しつつ、それは違うと絶望しても、ただ歩く。
話す元気もなくなって、涼しい顔してる二人にイライラしても、まるで人生を表している苦難な道のりを、黙々と歩く。
「着いたぞ」
ようやく着いたとき、謎の達成感に襲われて気が抜けた。これでようやく休める。もうこれ以上歩かなくていいと思うと、その場に座り込みそうだった。
しかしリビアの元気は底知れず、家の中に入るなり、もう歩きたくないと突っ立ってる私の手を引いて、とある部屋へ一直線。そこは本だらけの部屋だった。
「『呪い全集』は……あった、これだ」
リビアは本を取ると、【呪いの首輪】が載っているページを捲る。破られていないそこには、見るからに私がしている首輪と同じものと少しの文字が描かれてあった。
「やっぱり、それは本物だな」
「何て書いてあるの?」
「遥か昔、魔女がこれを作った。願いが叶うとき、それは呪いへと変わるーー」
「外し方とかは?」
「載ってない」
「えー……収穫なしってことじゃん」
「んなことねぇよ。ここに来たのは、これを取りに来ただけ。ついでに本物かどうか調べたかったし」
「で、本物だったの?」
「これで俺たちの願いに一歩近づけたってわけだ。いい拾いもんしたわ」
「でもリビア」
「行くぞ」
話を遮り、本を持ったまま部屋から出て行ったから急いであとを追う。するとリビアは何を思ったのか、本をかばんに入れるや否やそれを持って玄関から出ていこうとした。
「ちょっと待って!」
止めずにはいられなかった。
「無理よ無理!これ以上は歩けない!」
私の心からの叫びを聞いたリビアは、満面の笑みで答えた。
「次の目的地に、行くぞ」
絶望だ、絶望がここにいる。
「何でそんなに行き急ぐの!?今日はもう休んで、明日出発しようよ!何事も急がば回れって言うじゃないの!」
「回る時間がないからだ。ほれ、早く」
「嫌よ、嫌!これ以上は絶対に、テコでも動かない!」
意地になってその場に座り込む。ようやく座れたと体が喜んだのもつかの間、それを見ていたリビアは「駅で待ってる」と言って鍵を置いて出て行った。
ここはリビアのおうちなのに、おうちに居たくないような感じでもあった。
それにあの顔は……
もう夜も遅いのに、リビアのおうちに光がなかった。この家に家族が居ない。死んだのか、それとも別の理由があるのかわかんないけど、寂しい悲しいと訴えてる気がした。
でもきっとリビアは家族が好きなんだと思う。玄関の壁に飾ってある古い写真がそれを物語っている。
その辺の家具は埃を被っているのに、その写真だけはキレイだ。キレイなままの家族写真、それがリビアの気持ち。
「よっこいしょ」
全力で休みたいと叫ぶ体に鞭を打つよう立ち上がり、鍵を掛けて、家を出て、走る。すぐにリビアの背中が見えた。
何も言わずに隣に並んで歩く。ふと見上げた空には三日月と星が浮かんでいた。
「何で星ってキラキラしてるの?」
何気ない質問にリビアは答えてくれた。
「燃えてるから」
「星が?」
「そっ。あれ宇宙のゴミな」
「リビアも燃えて輝くといいね!」
「どーいう意味だっ!」
「ねぇねぇ、あれ、言ってみて」
「燃えろコスって何を言わせる気だよ」
頭を小突いてきたリビアに笑った。良かった、いつものリビアだ。
「……悪いな」
その悪いに何を含んでいるのか、何も知らない私には知るよしもないけど、大丈夫だと伝えるために、ステップを刻みながら前へと進む。
何でだろう。
さっきまで重かった足が今はとても軽い。
「……ありがとうな」
「んー、何が?」
「別に」
「変なリビア」
「変なダンスしてるお前に言われたくねえ」
「変なとは失敬な!見よ、この華麗なるステップを!」
「き○ちゃん走りだろ、それ」
「きんタマ走り?」
「違ぇーよ!何でお前はそういうことを恥ずかしげもなく言うかな!」
「もっと恥ずかしいことをしたじゃん」
「そ、そうだけども!」
「私ね、リビアのこと好きだよ」
リビアの前を歩いてた私は後ろを振り返った。ポッカーンとしてるリビアが面白くてもっと教えたいと思った。
私の気持ちを、素直に。
「家族って言ってくれてありがとう!とっても寂しかったから嬉しかった!あの日からリビアは私の家族で、リビアの家族は私だよ!だからもう寂しくないの!」
スッキリした私は、またステップを刻みながら前へと進む。
「記憶がないのに怖くねぇのかよ」
「んー、怖いけど……でも、こうやって楽しく進んでれば何とかなるかなって!」
「のんきな楽天家ってわけね、真面目な俺とは大違い」
「ポジティブ精神は大事よん。明るい心は人生をも明るくするのです!」
「お前と話してると真面目に考えてる自分がアホらしく思える」
「……え、今さら何を言ってるの?リビアは元からアホだよ」
「とことん失敬なやつだよ、お前は!」
「ありがとう」
「これっぽっちも褒めてねぇ!」
「あ、でもリビアの口内細菌は好きになれないから二度とキスしないでね」
「……上げたいのか下げたいのかハッキリしてくれよ……」
「貶したいんだよ、基本的に」
「そりゃどーも!……とでも言うと思ったかあああ!」
「きゃー!リビアが怒ったー!」
「待ちやがれ、このくそネコ!」
襲い掛かってくるリビアを避けながら、二人で追いかけっこ。こんなアホみたいなことでも楽しく感じるのは、きっとリビアのおかげだ。
あの日、私に居場所を与えてくれたから。
私を家族と言ってくれたから。
「リビア、好きだよ!」
「んで、今度は何を言って俺を貶すつもりだ」
「ジョニーをおうちに忘れたの。ごめんね」
「ジョニィィィ!!?」
「呼んだ?」
「ぎゃああああ!?出たああああ!!」
ここはとても暖かい。
まるで陽のあたるあの部屋のように。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです
沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる