騎士の資質～エリシス編～

第1章 騎士の従者

主人公アーウィン

あぁ、苦しい、誰か...助けて

「こ...アーウィ...」

懐かしいな、このセリフ、だが声の主はもうどこにもいない

「こら、アーウィン君また寝てる、いい加減起きろ！」

「！！」

どうやらまた昔の夢を見てしまったようだ
もう思い出したくもないのに...なぜ...また思い出しただろうか、母さん父さん...

オレはアーウィン、両親と住まう町がヴァンパイアに滅ぼされた後、騎士に憧れ、故郷を離れはるばるエウシュリスの街にやって来た。騎士になっていずれ復讐を果たすために...

あれから3年オレはやっと騎士育成学校の入学が認められ、入学したわけだが、新入生のせいか理論や歴史についての勉強ばかり。幼い頃から歴史好きなオレにとってつまらない話ばかりだ、自然とよく授業中に眠る...仕方ないことだ、うん

「わりぃな、エリシス、いつもごめん！」

「あんたがしっかりしてくれないと、私の成績に響くの！はぁ、なんであんたとパートナー組んでしまっただろう...騙された...」

「あっはっは、気にするな！相棒！」

「今のすごくキモいだけど...」
エリシスは不機嫌そうな顔して授業に注意を戻した

騎士育成学校では協調性を養うために基本パートナーと呼ばれる二人一組で行動する

なんでだろうか、エリシスみたいな超がつくほどのエリートと組んだだろう...

まぁ、後でゆっくり考えるとするか、ボーッとしているとまだエリシスマジメの説教食らう