《完結》隠れヤンデレ奴隷が契約解除してくれません!!

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魔法石の秘密

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キルバーン公爵の茶会が終わり、王都に戻ってきて何日も経ったが、魔法石に変化は訪れなかった。

今日も静かに紫色に光っているだけだ。

うなりもせずにいるので心配になってしまう。

色々調べて試行錯誤をしてみたが、全く何も起こらなかったため、俺たちは疲労していた。

アロンダさんは花の中心から水を垂らし、、涙っぽいが、、

『我たちはどうなってしまうのだ!』

と悲しみに暮れていた。

アロンダさんの泣く姿なんて初めてみたため、俺も悲しくなってしまい、どうにか方法がないかと思ったが、、やはり手も足も出ない。

だがある日、俺はあるいいアイデアを思いついた。




そして数日後、、俺たちはキルバーン公爵家にやってきていた。

また?と思ったかもしれないが、今度は本家ではなく、分家、つまりフィオナ嬢の家を訪れたのだ。

フィオナ嬢自ら出迎えてくれた。

「第二王子殿下、この度は来てくださって本当に嬉しいです。
確か、、祖父にお話があるのだと伺いましたが、、。」

「ああ。
ゲルン殿に少し相談したいことがあるんだ。」

「祖父でしたらきっと研究室にいらっしゃると思います。
お呼びいたしますので客室でこのままお待ちください。」

そう言うとフィオナ嬢は出て行った。

「ご主人様、本当によろしいのですか?」

小声でステラが聞いてくる。

「ああ、もちろん。
きっと大丈夫だ。
この方法しかないのなら試してみる価値があるだろう?」

「ええ、そうですね。
、、、緊張していますか?」

「、、少し。」

ステラが後ろから背中をマッサージしてくれた。

「肩の力を抜いてくださいね。
ご主人様ならきっと成功しますよ。」

ステラの声を聞きながらマッサージされているとだいぶ落ち着いてきた。

しばらく経ったころ、

お待たせしまた、の声と共にフィオナ嬢とゲルン殿が入ってきた。

「大事なお話のようですので私と使用人は下がらせてもらいますね。」

紅茶を入れ終わった使用人とフィオナ嬢が退出して行った。

「、、、それでわしに話とは何じゃ?」

ゲルン殿が聞いてきた。

「単刀直入にいいます。
この魔法石をあなたにお貸しします。」

「おお!
あの時の!!」

俺が魔法石を目の前に差し出すとゲルン殿は鼻息を荒くして前のめりになる。

「じゃが、なぜ急にわしに貸してくれるんじゃ?」

しばらくして落ち着くとゲルン殿は急に冷静に聞いてきた。

「これに人が閉じ込められている可能性があるんです。
私たちは何度もこの魔法石について調べましたが、私たちの知識では何もすることができませんでした。
そこで、、魔法石に詳しいゲルン殿にこの魔法石について調べていただきたいのです。」

「ほお、、、。
じゃが、、わしにもわからないかもしれぬぞ?」

「、、そうかもしれません。
ですが、王宮の図書館の魔法石に関する資料は全てゲルン殿が書いたものでした。
きっと私たちにはない知識を持っていらっしゃると思いました。
もし、何も変わらなかったとしても少しでも可能性があるのなら、試してみる価値があると思ったしだいです。」

「、、、そこまでわしの書いた資料を読んだんじゃな、、。
しかしわしがもしその魔法石を他の研究に使ったらどうするつもりじゃ?」

「それは大丈夫です。
攻撃するような魔法は通さないよう、その魔法石に結界を張りました。
解除魔法で破られないように、頑丈にかけましたのでよっぽどのことがない限り大丈夫です。」

「用意がしっかりしてるのぉ。
ふぉっふぉっふぉ!
いいじゃろう。
わしがその魔法石を預かろう。」

こう言ってゲルン殿は魔法石を預かってくれた。

そして俺たちを見送る際にそっと尋ねてきた。

「お主は本当に12歳か?」

俺は驚きすぎて固まってしまった。

俺の反応をゲルン殿はゆっくりみると笑って

「いや、お主が大人びているから聞いてみただけじゃ。
気をつけて帰るのじゃぞ。」

そう言って見送ってくれた。


、、、、ゲルン殿に勘づかれているような気がした。



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