《完結》隠れヤンデレ奴隷が契約解除してくれません!!

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新規のお客さん

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今日も本屋は朝から忙しい。

そして最近は本当に特に忙しいのだ。

なぜならーーーー

「リウム君!アーク君!
婚約おめでとう!!!」

「幸せにねー!!」

この街の人がこぞって本屋にさまざまな祝い品をくれるのだ。

そう、ジェスミンおばあちゃんのせいで俺たちが婚約者ということはこの街全体に知られてしまった。

いやフリですから、、なんて言えるわけもない。

たくさんの祝い品をもらうのは大変気まずくてさらに俺たちはフリなんです、、なんて言えるわけがなくなっていた。

「リウム君、、なんかごめんね、、。」

アークさんが申し訳なさそうな顔で謝って来た。

「、、、別にいいんですけど、、
嘘がバレた瞬間本当に大変なことになりますよね、、。」

「そうだよな、、。
あっ!俺たち本当に結婚しちゃう?」

「しませんっ!!!」

いや、何を名案みたいな顔してるんだ。

ちゃんとこの件が収まったら説明してお礼の品もちゃんと返すに決まっている。

食べ物とかの人はちゃんと他のもので返す予定だ。

そう、本当に早くこの件が終わって欲しい。

ああ、もうこの時間か、、

「来るぞ、、」

俺が言うと

「ひぃっ!
リウム君、俺は倉庫に整理にーーー」

「アークーーー!!!
会いたかったわ!!!」

アークさんが頑張って逃げようとしたのにその前に扉が開いてしまう。

叫びながら入ってきたのはもちろんイバラーノ嬢だ。

「リウム!!
またいるのね!!
私とアークの愛を育む時間を邪魔しないでちょうだい!!」

イバラーノ嬢はビシッと俺を指さすと睨みつけた。

いつのまにかアーク呼びなっている。

アークさんは怯え切って俺の後ろに隠れた。

あの再来以来数週間経ったのにこうしてイバラーノ嬢は頻繁に本屋にやってくる。

最初は追い出そうとしたんだけど、、来るたびに毎回たくさん買ってくれるのだ。

お店の懐が最近潤ったのはイバラーノ嬢のおかげなのだ。

追い出すわけにはいかなくなってしまっている。

俺はイバラーノ嬢を新規のお客様と捉えて接することにしていた。

「まだここにいるのは申し訳ございません。
俺も仕事なのでここを退くわけにはいかないですね。
それで、、今日はどんな本をお探しなんですか?」

「私はアークと話に来たのよ!
まあ、いいわ。
それよりもあなた、ジェスミンとかいうおばあちゃんに朗読をしているそうじゃない!
なら私もいいでしょう?
アーク!
私に朗読してちょうだい!」

「当店ではそのようなサービスは特別な事情がある方にやっているんです。」

みんなにやっていたら本屋ではなく朗読店になってしまう。

「なによ!
本当にあなたって邪魔ね!!」

イバラーノ嬢がさらに俺を睨みつける。

「ふんっ!
今日はまあいいわっ!」

そう言うとイバラーノ嬢は今日買う本を探しに向かった。

イバラーノ嬢は普段はあんなにうるさいが、本を選ぶ時は静かに真剣に選ぶ。

きっとちゃんと本が好きなんだろう。

もっと性格がおとなしくて冷静に話せたらアークさんとも気が合うだろう。

なんだか少し見守る気持ちになっていた。

イバラーノ嬢が真剣に選んでいる間にまた一人お客さんが来店した。

このお客さんも最近毎日来るようになった。

しかしとても不思議な人なのだ。

いつも顔までしっかり隠れる長い、しかしものすごく高級そうなローブを着用している。

そしてそのローブからたまに見える綺麗な仮面の奥のルビーの瞳は本当に綺麗だと思う。

その中でも一番目立つのはローブでも隠せないくらいの身長の高さと体格の良さである。

190センチは絶対あるよなぁ、、。

羨ましい。

おれは170センチで高身長にあこがれる身としては本当に羨ましい。

そしてこのお客様は本当に話さない。

このお客さんの声を聞いたのも初めて来店されたときの一回のみだ。

その時の声が男の人の声だったので俺とアークさんは男の人と予想している。

ローブのお客さんはただ静かに本を選んで買って帰る。

以前アークさんはあの人本当に怖いと思う。

って言っていたけど何が怖いのかよくわからない。

「ローブ男きたな!」

アークさんが小声で話すためか俺の耳にこしょこしょと話してくる。

それがくすぐったくて思わず笑ってしまった。

「ちょっとくすぐったいですって」

俺がアークさんを離すとアークさんは急にまた近づいた。

「ほらっ!!
今見たか、あのローブ男、今手に持っていた本を握りつぶしそうだったぞ、、。
それに最近気づいたんだが、あの人本当にずっとリウム君を見ているんだ。
絶対に怪しい人物に違いないと思う。」

パッとローブのお客さんの方を向いたがやはり俺のことなんて見ていないで本を開いて選んでいる。

「?
見てないようですけど?
ほら静かに選んでいるじゃないですか。」

「いや、今リウム君が見た瞬間にそらしただけだから、、ほら今も見てるから。」

また見てみるとやはりさっきと変わらない。

「はあ、アークさん、俺を揶揄っているんですね。
やめてくださいね。
ほら、イバラーノ嬢が選び終わったみたいですよ。
会計してあげてください。」

「っっ!
嫌だ!」

「わがまま言わないでください。
せめてアークさんが会計でないとイバラーノ嬢がまた騒ぎますよ。」

「わっ分かった。」

そう言うとアークさんはやっと俺から離れて恐る恐ると言った感じでイバラーノ嬢の会計に向かった。

ローブのお客さんとふと目があった。

ゆっくりしてくださいね、という意味を含めてニコッと笑ってみた。

なのにすぐ逸らされた。

そして背中を向けられてしまった。

なんでだろうな、、。

まあ、急に店員に微笑まれたら怖いか、、。

ただその背中がなぜがひどく悲しんでいるような怒っているような寂しがっているような気がしてなんだか変な気持ちになった。

そんなことをぼんやりと考えていると会計を終えたイバラーノ嬢が目の前に立っていた。

「リウム!
あなたが婚約者という立場に入れるのも今だけなんだからっ!
覚悟しなさいねっ!
アーク!
あなたもよ!
私が絶対にお婿さんにして見せるわっ!」

「今日もお買い上げありがとうございました!
ではまたお越しくださいね!」

俺はイバラーノ嬢の言ったことを全てスルーすると彼女を店から追い出した。

ふぅ、少しは静かになった気がする。

扉を閉めた後急にアークさんが抱きついてきた。

「リウム君!
今日もありがとう!!
助かった!」

アークさんはすこし距離が近いところがある。

感情が昂った時とか、こうしてイバラーノ嬢が帰った後とかよくこうして抱きつかれる。

「はいはい、わかりましたから。
離れてくださいね。」

アークさんが離れようとした時、、、

ドンっとすごい音がした。

音がした方に目を向けるとローブのお客さんが手にしていた数冊の本を一気に落としたみたいだった。

アークさんが駆けつけて大丈夫かと聞きながら本を拾うお手伝いをした。

しかし一瞬で帰ってきた。

その顔は怯えているように見えた。

そして口パクで怖いと伝えてくる。

何がだ?

そう思っていると拾い終わったローブのお客さんが会計にきた。

アークさんの方に行ったので俺はそのまま見ていた。

アークさんは震える手で会計を終える。

そしてそのままローブのお客さんは帰って行った。

扉が閉まった瞬間、

「怖い、あの人本当に怖すぎる!!」

アークさんが叫び始めた。

「落ち着いてください。
今日も静かに本を買って帰っただけじゃないですか。
何が怖いんですか。」

「リウム君!本当に何も気づいてないの!?」

「何をですか?」

「あの人、俺が拾いに行った時、本当に俺を殺すような目線で見てきたんだ。
本当に死ぬかと思った。」

「気のせいじゃないですか?」

「いや、本当だった。
殺気を感じたんだ!」

「大袈裟ですね、。
ただ見ていただけなら失礼ですよ。」

「いやいや、リウム君、もう忘れたのかい?
あの人が初来店した時のこと!!」

「もちろん覚えていますよ。」

強烈ですごく覚えている。

「あの時!
俺の手首本当に赤くなったんだから!!」

俺はローブのお客さんが来た日のことを思い出し始めた。

あの人が来たのは閉店間際の時間だった。

でもこんなふうに新規のお客さんが来るのは珍しくて、閉店時間を延ばしてでも接客しようと思った。

「いらっしゃいませ。
当店に来るのは初めてですか?
閉店時間を気にせずに過ごしてくださいね。」

おれは接客スマイルで話しかけた。

この接客スマイルはお客さんたちに大変人気があるのだ。

みんな可愛いとお世辞を言ってくれるので俺も気に入っていた。

しかし俺が微笑みながら話しかけてもローブのお客さんは動かなかった。

入り口の近くでただ立っていた。

しかしその体はよくみると震えているのがわかった。

どうしたんだろう。

もしかして体調が悪いのか?

「どうされました?」

俺はローブのお客さんに近づくと顔を見ようと覗き込んだ。

しかしそれは叶わなかった。

俺はローブのお客さんに抱きしめられていた。

びっくりした。

だけどどこか懐かしいような匂いがする。

それはステラの匂いに似ていた。

嫌なことを忘れてしまう爽やかで大好きだったあの香り。

思いだしたら泣いてしまいそうになる。

あぁ、ダメなのに。

今は接客中なのに。

でもなんで抱きしめられているんだろう。

早くここからでなきゃ。

そう思うのに、抱きしめてくる大きな体は震えていて、俺はそっとその背中に手を回して撫でてしまった。

「大丈夫ですか?」

俺が声をかけるとローブのお客さんはサッと体を離した。

「、、、申し訳ございません。」

仮面のせいなのかくぐもった男性の声が聞こえてきた。

でもどこかで聞いたことがある。

この人から出る雰囲気はなんなんだろうか。

全て俺に懐かしいあの日々の思い出を蘇えらせるようだった。

「全然大丈夫ですよ。
あ、そんなことよりここは本屋なんです。
たまに知らなくて入ってくる方もいらっしゃるんですけど、、。
よかったら見て行ってください。
新刊も置いているんです。
お気に入りのものがあったら持ってきてくださいね。
俺はあのカウンターで座って待っているので!」

俺がカウンターに戻ろうとすると手を掴まれた。

「どうかしました?」

俺が振り向くとローブのお客さんは気まずそうにしながらも口を開いた。

「、、、、婚約されたんですか?」

「えっ!
婚約?」

婚約の噂は1日で街中に広まり、もう街中が知っているからこの人も気になったのだろうか。

ローブのお客さんは無言で俺の答えを待っている。

ただ雰囲気は重々しく、それはまるで死刑宣告を待つ罪人のようなものだった。

「リウム君!
お待たせー!!!
もう閉店したかな?」

俺がなんて言おうと答えようか迷っていると倉庫から出てきたアークさんが戻ってきた。

「あ、まだ接客中だったかい?」

いや、ナイスタイミングで来てくれた。

これで質問に答えなくていいはず、、。

「、、婚約されたんですか?」

ローブのお客さんはアークさんのことなんか目に入ってないように俺にまた質問を投げかけてきた。

ふと、開けた窓から風が入ってきてローブを揺らした。

ローブからルビーの瞳が見える。

質問の最中なのにまたステラを思い出してしまった。

ステラの美しいルビーの瞳を思い出した。

でもステラのルビーの瞳はいつも優しく温かい瞳だったのに目の前の人の瞳は何が重い感情がこもっているような、俺の質問の答えをひどく怖がっているような瞳をしていた。

「婚約の話ですか?
そうです!
俺たち婚約しているんですよ!」

俺がぼんやりとしていたからかアークさんが質問に答えた。

アークさんはここ最近イバラーノ嬢を避けるために、俺たちの婚約が本当かどうか聞いてくる多くの人に本当だと話し込んでいる。

「、、、そうなんですね、、。」

ローブのお客さんのルビーの瞳から何かがこぼれ落ちた。

それは涙みたいだった。

「そうなんです!
本当ですからね?」

アークさんはまだ疑われていると思ったのか、俺の頭を優しく撫でた。

しかし、その瞬間ローブのお客さんがアークさんの手首を掴んだ。

ローブのお客さんの手は震えていた。

しかしその後サッと離すと

「っ!!申し訳ございません。」

と言って出て行ってしまった。

「なんだったんだ?」

アークさんが呟く。

「わかりません、、。」

「あっ!
さっき掴まれたところ赤くなってる!
一瞬だったのになんであんなに力が強いんだ?
しかも掴んだ瞬間ものすごく殺気を感じたんだ。」

「大丈夫ですか?」

「大丈夫だけど、、出禁にしないか?
あの人ちょっと怖い人だよ!」

心配しながらも俺はあのローブのお客さんを思い出していた。

なぜか俺はあの人が怖いとも思えなかった。

ただ懐かしくて、ステラを思い出して苦しいけど、甘くて幸せな思い出も蘇ってくるような雰囲気を持っていた。

俺はなぜか泣いていた。

あの人に抱きしめられてた時から泣きそうだったが我慢してきた涙がこぼれ落ちる。

なぜかはわからない。

だけどこぼれ落ちていく涙は止まらなかった。

今は少し落ち着いてステラを思い出しても泣くことは少なくなったのに、なぜ今こんなにも泣いてしまうのか。

「リウム君?
そんなに出禁が嫌なのかい?
そっかリウム君はお客さんをちゃんと大事にしているもんな、、。
わかった。
出禁はやめよう。」

アークさんが勝手に自己完結して終えてくれた。

その後少し経った頃、あのローブのお客さんは少しずつくるようになった。

しかし前とは違って何もしない。

本を買って帰るだけだ。

その頻度は時々から毎日に変わり、新しい常連客のようになり、今に至る。

「、、、やっぱり悪い人ではないんじゃないですか?」

思い出して痛がるアークさんにそっと伝えると、アークさんは諦めたような顔をした。

「はあ、、リウム君謎にローブ男に甘いよね。
まあ、常連客以上に毎日来て、買ってくれているからいいんだけど、、。
はあ、イバラーノ嬢といいあのローブ男といい、俺たちの新規のお客さんはなんであんなに怖いんだ!?」

アークさんは頭を抱えて悩み始めた。

「はぁ、ほらまだ仕事残ってますから。
おしゃべりはここまでにして仕事しましょうね。」

アークさんは渋々と戻って行った。

俺も切り替えて仕事に戻った。
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