84 / 120
第八章 国家エスカルド
暇人
しおりを挟む
ジョンは二人を見て居るのに飽きて部屋を物色し始めている
「マリアちゃん……」
「一体どうしたって言うの? エミリー? 私の事嫌いになっちゃったの?」
「違うよ! 違う!!」
「じゃあ、なんで出て来てくれなかったの!?」
「マリアお嬢様にエミリーお嬢様、さっきから言おうとしていたんですがあまり大声は出さないで下さいね、バレますよ」
エミリーの部屋の棚を開きながらジョンがそう言った。
「ちょ、ちょっと! 何を見てるんですか! 止めて下さい!!」
「何してるの!? ジョン!!」
そんなジョンに大急ぎで駆け寄り開けようとしていた棚の扉を無理矢理閉じ込め、ジョンが棚に触れられない様に盾になる
「だって暇なんですもの、ウダウダやってないでちゃっちゃと話を進めて下さいでなきゃこの部屋の物全部物色しますよ」
「マリアちゃん……この人誰?」
「私の執事よ」
「え? マリアちゃんの執事なの? お父さんのじゃなくて?」
「そう、私の執事なの」
どこか得意げなマリア
「凄いなぁ、へー執事さんなのか~私はエミリー宜しくね、執事さん」
「ご丁寧にどうも、よろしくお願いいたします」
「でも、棚は開けちゃだめだよ、下着とか入ってるんだからね」
「そう言われちゃうと見たくて堪らなくなりますね」
そうジョンが言った瞬間、またまたマリアは顔を赤くし、再びエミリーも顔を赤くする
「も、もう執事さん! 恥ずかしい事言わないで下さい!」
「全くよ! そんな事を淑女に言う執事に育てた覚えは無いわよ!」
「お二方、今のは冗談です。綺麗さっぱり忘れて下さい、見たい訳無いでしょ? 貴方の下着なんて、お話しを進めてどうぞ」
「……マリアちゃん」
「何よ」
「マリアちゃんの執事さんってもしかしてちょっと変な人なのかな?」
「ちょっとは要らないわ、かなり変な奴よ」
「本人の目の前でそんな会話しないで下さい、泣きますよ、本気で」
「ま、まぁいいわ、それで聞かせてくれる? 何で私達に会おうとしなかったの?」
「えっと……話したくないな」
「何よそれ!」
「マリアお嬢様、これがかの有名な面倒な女って奴ですよ、気を付けて下さい」
「面倒な女ってなんですか! それは私に言ったんですか!!?」
「他に誰か居ます?」
「し、失礼です! この執事さん」
「まぁそれは我慢して頂戴な、治らないわ、不治の病だもの」
「え? 俺の性格の事を不治の病とか呼んでるんですか?」
「悪い?」
「ひっど~い」
と女性の様な仕草で言った。それを冷たい目で見る二人の少女、その視線に気が付き気まずそうに咳払いをして
「こんな馬鹿な話をしている場合じゃありませんでしたね、邪魔して失敬、続きをどうぞ」
「……えっと」
どこまで話したかを忘れたので思い巡らすマリア、あぁそうだ! 何故会いたくないかを聞いている所だった! と思い出す
「何故話したくないのかしら?」
「……」
「此処で俺が余計な茶々を入れて話が脱線した訳です」
「完璧に思い出したわどうもありがとう」
「どういたしましてどうぞ」
暇つぶしに本棚から本を取り出してペラペラと捲り始めるジョン
「まだ時間かかりそうですか?」
彼は暇が嫌いだ。
「マリアちゃん……」
「一体どうしたって言うの? エミリー? 私の事嫌いになっちゃったの?」
「違うよ! 違う!!」
「じゃあ、なんで出て来てくれなかったの!?」
「マリアお嬢様にエミリーお嬢様、さっきから言おうとしていたんですがあまり大声は出さないで下さいね、バレますよ」
エミリーの部屋の棚を開きながらジョンがそう言った。
「ちょ、ちょっと! 何を見てるんですか! 止めて下さい!!」
「何してるの!? ジョン!!」
そんなジョンに大急ぎで駆け寄り開けようとしていた棚の扉を無理矢理閉じ込め、ジョンが棚に触れられない様に盾になる
「だって暇なんですもの、ウダウダやってないでちゃっちゃと話を進めて下さいでなきゃこの部屋の物全部物色しますよ」
「マリアちゃん……この人誰?」
「私の執事よ」
「え? マリアちゃんの執事なの? お父さんのじゃなくて?」
「そう、私の執事なの」
どこか得意げなマリア
「凄いなぁ、へー執事さんなのか~私はエミリー宜しくね、執事さん」
「ご丁寧にどうも、よろしくお願いいたします」
「でも、棚は開けちゃだめだよ、下着とか入ってるんだからね」
「そう言われちゃうと見たくて堪らなくなりますね」
そうジョンが言った瞬間、またまたマリアは顔を赤くし、再びエミリーも顔を赤くする
「も、もう執事さん! 恥ずかしい事言わないで下さい!」
「全くよ! そんな事を淑女に言う執事に育てた覚えは無いわよ!」
「お二方、今のは冗談です。綺麗さっぱり忘れて下さい、見たい訳無いでしょ? 貴方の下着なんて、お話しを進めてどうぞ」
「……マリアちゃん」
「何よ」
「マリアちゃんの執事さんってもしかしてちょっと変な人なのかな?」
「ちょっとは要らないわ、かなり変な奴よ」
「本人の目の前でそんな会話しないで下さい、泣きますよ、本気で」
「ま、まぁいいわ、それで聞かせてくれる? 何で私達に会おうとしなかったの?」
「えっと……話したくないな」
「何よそれ!」
「マリアお嬢様、これがかの有名な面倒な女って奴ですよ、気を付けて下さい」
「面倒な女ってなんですか! それは私に言ったんですか!!?」
「他に誰か居ます?」
「し、失礼です! この執事さん」
「まぁそれは我慢して頂戴な、治らないわ、不治の病だもの」
「え? 俺の性格の事を不治の病とか呼んでるんですか?」
「悪い?」
「ひっど~い」
と女性の様な仕草で言った。それを冷たい目で見る二人の少女、その視線に気が付き気まずそうに咳払いをして
「こんな馬鹿な話をしている場合じゃありませんでしたね、邪魔して失敬、続きをどうぞ」
「……えっと」
どこまで話したかを忘れたので思い巡らすマリア、あぁそうだ! 何故会いたくないかを聞いている所だった! と思い出す
「何故話したくないのかしら?」
「……」
「此処で俺が余計な茶々を入れて話が脱線した訳です」
「完璧に思い出したわどうもありがとう」
「どういたしましてどうぞ」
暇つぶしに本棚から本を取り出してペラペラと捲り始めるジョン
「まだ時間かかりそうですか?」
彼は暇が嫌いだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる