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第八章 国家エスカルド
国家反逆
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「駄目だ駄目だ! お前は今夜私のサーカスに来なきゃだめだ!」
子供の様に駄々をこね始める、クァイケット、その声に周りの人達も立ち止まりジョン達を見て居る
「お、落ち着けよ、分かった分かったから……」
ジョンが珍しく押されてクァイケットの要求を呑んでしまう
「本当か!? 絶対だぞ! 絶対に来るんだぞ!?」
「あ、あぁ……」
「君も一緒に来なさい!」
とマリアにもチケットを渡す。
その後いそいそとその場を立ち去るクァイケット
「……すごい人ね……あの人」
「えぇ……」
グッタリとくたびれる二人
「で、でもすごいわ! あのファントムのクァイケットから直接チケットを貰うなんて」
「行きます……?」
気乗りしないジョン、普通ならマリアは喜び舞う所なのだが今はジョンと同じく気乗りしない
「で、でも友人が行方不明なのに自分だけ楽しむなんて……」
「でも行かなきゃ何を言われるか……」
「でも……」
「じゃあ俺だけ行きますよ、仕方ない、本当に行かないんですか?」
「……行く」
「……」
元気の無いままジョンはマリアの家に向かって居るとまたも知り合いに出会う
「あ! ジョンさん! こんにちわ!」
「よぉ、カーナ、お元気?」
元気に手を振ってジョンに近寄るカーナ、隣にはメイヴィスも居る
「はい! 元気です!」
「やぁ、ジョン」
すっかりメイヴィスも人見知りも忘れカーナに接している様だ。
「あ、メイヴィスさん、こんにちわ」
「おぉ……マリア……こ、こんにちわ」
「?」
しかしマリアにはまだ慣れていない、カーナの後ろに半分隠れる、完全に隠れないのはメイヴィスの意地
「マリアお嬢様こちらの金髪の子はカーナ・ウルシテッドと言います。カーナこちらはマリア・ワルクルスお嬢様だ」
「宜しくね、カーナさん」
「はい! 宜しくお願いします! マリアさん!」
握手をする二人
「変わりは無いか?」
「あぁ、問題は起こっていないぞ」
「そりゃ良かったな、で? 今は何をしてるんだ?」
「カーナの服に穴が空いてしまったから裁縫道具を買おうとな」
「ふーん、何処に穴が空いたんだ?」
「お、お尻の所を……」
顔を赤くしながらお尻を片手で押さえているカーナ、穴は片手で塞げる程度の大きさの様だ。
「なら、メイヴィスお前だけで行けば良かったんじゃないか?」
「わ、我は……」
人見知りなので一人で店員に話し掛ける事が出来ないのだ。カーナ以外の皆も今は丁度居なかったのだ。
「せめてお前の魔法で塞いでやれば良いだろ?」
「それが何故か上手く発動しないんだ。ここの結界の所為かもしれん」
「何だ役に立たない」
「ふん、五月蠅いわい、だが問題ないだろう? 男なら恥ずかしくもあるまい」
そのメイヴィスの発言に疑問を感じるジョン
「男……?」
「? 何かおかしな事を言ったか?」
「……お前ずっと一緒に居て気が付かなかったのか? こいつは短髪で服装も男っぽいが女だぞ」
「え……そうなのか? カーナ?」
「う、うん」
「そ、そんな大事な事を何故最初に言わなかった!?」
「何だか言い出し難くて……」
「す、済まなかった。今までずっと勘違いをしていたよ」
「いいえ、良いんです。よく間違われますから……」
「だが決して女性っぽく無いと言っている訳では無いぞ!」
カーナは見てみると中性的な美男子の様にも見えるし美少女の様にも見える顔立ちをしている
「必死だねぇ、今まで気づかなかった癖に」
「う、うるさい!」
そんなやり取りを見て笑い心の余裕を取り戻し始めるマリア
「そういえばカーナお前に聞いて置きたい事が有ったんだ」
「なんです?」
「最初は興味なんて無かったが聞いて置こうと思ってな、何でお前等は此処まで聖剣をのこのこと持って来たんだ? 誰からか依頼されたのか?」
「えぇ! ジョンさんの仰る通りです。私はこの国の王、エスカルド様から王妃様にかけられた呪いを解くために聖剣を持って来て欲しいとの事でした」
「呪いは解いたのか?」
「えぇ! 早速着いた初日に城へ向かって治させて頂きました。でもまだ意識は戻って居ないようです……」
カーナの持つ聖剣にはあらゆる呪いを解く力が備わっていたのだ。
「呪いをかけられた妃ねぇ……呪いをかけられたと言ってたな、犯人は見つかったのか?」
「さぁ、それは聞いてません、何故呪いをかけられてしまったのかも私は知りませんでしたから……兎に角急いでこちらへ来て欲しいとの事だけ聞いていました」
(その聖剣は一度盗まれかけた。騎士団の団員の手によって、妃につまりその呪いと騎士団は関係しているのか……? 呪いを解かせない為に聖剣を盗んだ? それもとも別の理由? いや、どちらにしてもこれは国家反逆に等しい行為だぜ、誰だ? 俺以外に国を敵に回そうとする奴は?)
子供の様に駄々をこね始める、クァイケット、その声に周りの人達も立ち止まりジョン達を見て居る
「お、落ち着けよ、分かった分かったから……」
ジョンが珍しく押されてクァイケットの要求を呑んでしまう
「本当か!? 絶対だぞ! 絶対に来るんだぞ!?」
「あ、あぁ……」
「君も一緒に来なさい!」
とマリアにもチケットを渡す。
その後いそいそとその場を立ち去るクァイケット
「……すごい人ね……あの人」
「えぇ……」
グッタリとくたびれる二人
「で、でもすごいわ! あのファントムのクァイケットから直接チケットを貰うなんて」
「行きます……?」
気乗りしないジョン、普通ならマリアは喜び舞う所なのだが今はジョンと同じく気乗りしない
「で、でも友人が行方不明なのに自分だけ楽しむなんて……」
「でも行かなきゃ何を言われるか……」
「でも……」
「じゃあ俺だけ行きますよ、仕方ない、本当に行かないんですか?」
「……行く」
「……」
元気の無いままジョンはマリアの家に向かって居るとまたも知り合いに出会う
「あ! ジョンさん! こんにちわ!」
「よぉ、カーナ、お元気?」
元気に手を振ってジョンに近寄るカーナ、隣にはメイヴィスも居る
「はい! 元気です!」
「やぁ、ジョン」
すっかりメイヴィスも人見知りも忘れカーナに接している様だ。
「あ、メイヴィスさん、こんにちわ」
「おぉ……マリア……こ、こんにちわ」
「?」
しかしマリアにはまだ慣れていない、カーナの後ろに半分隠れる、完全に隠れないのはメイヴィスの意地
「マリアお嬢様こちらの金髪の子はカーナ・ウルシテッドと言います。カーナこちらはマリア・ワルクルスお嬢様だ」
「宜しくね、カーナさん」
「はい! 宜しくお願いします! マリアさん!」
握手をする二人
「変わりは無いか?」
「あぁ、問題は起こっていないぞ」
「そりゃ良かったな、で? 今は何をしてるんだ?」
「カーナの服に穴が空いてしまったから裁縫道具を買おうとな」
「ふーん、何処に穴が空いたんだ?」
「お、お尻の所を……」
顔を赤くしながらお尻を片手で押さえているカーナ、穴は片手で塞げる程度の大きさの様だ。
「なら、メイヴィスお前だけで行けば良かったんじゃないか?」
「わ、我は……」
人見知りなので一人で店員に話し掛ける事が出来ないのだ。カーナ以外の皆も今は丁度居なかったのだ。
「せめてお前の魔法で塞いでやれば良いだろ?」
「それが何故か上手く発動しないんだ。ここの結界の所為かもしれん」
「何だ役に立たない」
「ふん、五月蠅いわい、だが問題ないだろう? 男なら恥ずかしくもあるまい」
そのメイヴィスの発言に疑問を感じるジョン
「男……?」
「? 何かおかしな事を言ったか?」
「……お前ずっと一緒に居て気が付かなかったのか? こいつは短髪で服装も男っぽいが女だぞ」
「え……そうなのか? カーナ?」
「う、うん」
「そ、そんな大事な事を何故最初に言わなかった!?」
「何だか言い出し難くて……」
「す、済まなかった。今までずっと勘違いをしていたよ」
「いいえ、良いんです。よく間違われますから……」
「だが決して女性っぽく無いと言っている訳では無いぞ!」
カーナは見てみると中性的な美男子の様にも見えるし美少女の様にも見える顔立ちをしている
「必死だねぇ、今まで気づかなかった癖に」
「う、うるさい!」
そんなやり取りを見て笑い心の余裕を取り戻し始めるマリア
「そういえばカーナお前に聞いて置きたい事が有ったんだ」
「なんです?」
「最初は興味なんて無かったが聞いて置こうと思ってな、何でお前等は此処まで聖剣をのこのこと持って来たんだ? 誰からか依頼されたのか?」
「えぇ! ジョンさんの仰る通りです。私はこの国の王、エスカルド様から王妃様にかけられた呪いを解くために聖剣を持って来て欲しいとの事でした」
「呪いは解いたのか?」
「えぇ! 早速着いた初日に城へ向かって治させて頂きました。でもまだ意識は戻って居ないようです……」
カーナの持つ聖剣にはあらゆる呪いを解く力が備わっていたのだ。
「呪いをかけられた妃ねぇ……呪いをかけられたと言ってたな、犯人は見つかったのか?」
「さぁ、それは聞いてません、何故呪いをかけられてしまったのかも私は知りませんでしたから……兎に角急いでこちらへ来て欲しいとの事だけ聞いていました」
(その聖剣は一度盗まれかけた。騎士団の団員の手によって、妃につまりその呪いと騎士団は関係しているのか……? 呪いを解かせない為に聖剣を盗んだ? それもとも別の理由? いや、どちらにしてもこれは国家反逆に等しい行為だぜ、誰だ? 俺以外に国を敵に回そうとする奴は?)
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