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第4章 とある世界編
第119話 プロローグ-0.3 ~とある時代~ 兄弟たち
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【前書き】
第112話 プロローグ-0.2 の続きの話となります。
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外に拠点もでき、行動範囲が広くなってきた。
「これから俺達が生きていくには、もう少し人手がいる。白い家で眠る兄弟たちを目覚めさせたい」
この家を管理しているメイに頼めば、100人単位で人類を目覚めさせることは可能だ。だが目覚めさせるためには、大量の有機化合物が必要になってくる。
「穀物や動物を白い家に運び込まないといけないが、大丈夫か」
「私達が食べる分は充分あるわ。食料にならない草や、廃棄物でいいなら確保できると思うの」
「じゃあ、メイと相談して仲間を増やそう」
第1段として200人の兄弟たちを目覚めさせることが決まった。約2ヶ月後には、新しい仲間が加わる事になる。
「文也、今回のファミリーネームはどうなった」
先に目覚めた俺達50人には柊と言うファミリーネームが付けられている。
俺達には先遣隊として、一帯を調査、開発する使命が与えられている。次のメンバーには、この白い家を中心に生存圏を拡大してもらいたい。
「次のファミリーネームだが、候補の中からメイが椿と命名してくれた。楽しみだな」
椿か。今の季節に合った、いい名前じゃないか。今後メンバーが増えると、食料確保が最重要課題となる。目覚めるのは2ヶ月後だが、今のうちから対策を練っておかないとな。
近くの川魚を捕り保存のきく干物に加工し、山菜を摘む。天然の芋も見つけられたし、小さなウサギ程度なら狩る事もできるようになってきた。食料の備蓄も順調に進んでいる。
だが森深くに入れば、モンスターに襲われる事もある。
「人型以外にも、森には獣型のモンスターが多いわ。祐樹どうするつもり」
「軍隊方式で対処する他ないな。2、3人で立ち向かってどうにかなる生物じゃない。それは俺が主になって訓練スケジュールを考えるよ」
今、新しく目覚めるメンバーには睡眠学習を行なっている最中だ。文也がそれらの管理をしているが、戦闘に関する学習を強化するプログラムを組んでくれるようだ。
食糧管理に関しては静香が頑張ってくれている。俺達が主となり、後に続く者を導いてやらねばな。
そして待望の椿ファミリーが誕生し、実際に体を動かす訓練を俺が担当する。
「君達が目覚めて10日間。今まで訓練ご苦労だった。これからは実際に外に出てモンスターと戦ってもらう」
「私は物資搬入リーダーの静香です。他にも各リーダーに付いてグループ分けしています。各チーム、緊密に連絡を取り合いオペレーションを進めるのよ。みんな一体となって目標を達成していきましょう」
戦う者は小隊や中隊などの命令系統を作り、後方支援部隊とも連携してもらう。
全員にナイフやレーザー銃を持たせる事はできない。戦闘班は人型モンスターを倒して奪った剣や槍、弓などの粗末な武器で戦ってもらうしかない。
服も布や革などで作った最低限の物になるが、今は仕方ないだろう。
戦いを続けて3ヶ月。俺達の生存圏を広げることはできたが犠牲者も多い。48名が亡くなってしまった。
そのため追加で300人を目覚めさせる予定になっている。3ヶ月後には新メンバーが増員される。
俺は新しく仲間になった者達を前に檄を飛ばす。
「今まで犠牲になってくれた仲間のためにも、君達には頑張ってもらいたい。平和な世界を作るため、我ら人類のため君達の力が必要だ。皆の奮闘を期待する」
新たな仲間が加わったことで、広い土地を確保でき牧畜や農業ができるようになった。これで食糧問題も解決される。
2年近くかかり人型モンスターを追い出し、俺達が住む土地を確保する事ができた。
「文也。この辺りの地質調査は進んでいるか」
「ああ、南半分の地図はできている」
俺達が居るこの場所は、海に囲まれた島だった。中央に高い山脈があり南北に分断されているが、南北合わせて九州よりも大きな島だ。
北半分が未開の地で、我々が住んでいるのは南半分のほんの一部だ。
「文也、何かいい資源はあったの?」
「鉄と銅はあったが、これだけでは火薬を作る事も、燃料電池を作る事もできない」
「確かに東西南北300km程の土地だと、まともな鉱物は無いわよね」
だがその資源で発電機とモーターを作ることができた。水力発電と風力発電によるエネルギーも確保した。
「今、技術開発班が電球を作っているそうだ」
「やっとまともな暮らしができるようになるのね」
「森を焼き払い生活できる土地は手に入れられたが、まだ獣型のモンスターは周りにいる。祐樹、モンスターの事は頼んだぞ」
「ああ、今ある資源で武器を作り、なんとか周りのモンスターを一掃したいものだな」
「だが資源が乏しい事に変わりはない。遠征するか海に進出したいのだが」
海にはまだ人型のモンスターがいて、船を出すこともできない。
「文也。兄弟達は全員目覚めさせたの?」
「ああ、メイとも相談して今回は少し多く目覚めさせてもらっている。俺達を含め全員で3100人になるな」
「今回は初期犠牲者が多く出たものね。今人口は2600人程かしら」
今後は目覚めさせるのではなく、結婚というシステムで人口を増やしていかないといけない。
「何事も我々が率先してやっていかないといけないな。祐樹や静香も結婚を考えておいてくれよ」
「これからは2世の人達に、より良い世界を渡すように努力しないとね」
「そうだな仲間達と力を合わせて頑張っていこう。俺達の未来は明るいさ」
第112話 プロローグ-0.2 の続きの話となります。
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外に拠点もでき、行動範囲が広くなってきた。
「これから俺達が生きていくには、もう少し人手がいる。白い家で眠る兄弟たちを目覚めさせたい」
この家を管理しているメイに頼めば、100人単位で人類を目覚めさせることは可能だ。だが目覚めさせるためには、大量の有機化合物が必要になってくる。
「穀物や動物を白い家に運び込まないといけないが、大丈夫か」
「私達が食べる分は充分あるわ。食料にならない草や、廃棄物でいいなら確保できると思うの」
「じゃあ、メイと相談して仲間を増やそう」
第1段として200人の兄弟たちを目覚めさせることが決まった。約2ヶ月後には、新しい仲間が加わる事になる。
「文也、今回のファミリーネームはどうなった」
先に目覚めた俺達50人には柊と言うファミリーネームが付けられている。
俺達には先遣隊として、一帯を調査、開発する使命が与えられている。次のメンバーには、この白い家を中心に生存圏を拡大してもらいたい。
「次のファミリーネームだが、候補の中からメイが椿と命名してくれた。楽しみだな」
椿か。今の季節に合った、いい名前じゃないか。今後メンバーが増えると、食料確保が最重要課題となる。目覚めるのは2ヶ月後だが、今のうちから対策を練っておかないとな。
近くの川魚を捕り保存のきく干物に加工し、山菜を摘む。天然の芋も見つけられたし、小さなウサギ程度なら狩る事もできるようになってきた。食料の備蓄も順調に進んでいる。
だが森深くに入れば、モンスターに襲われる事もある。
「人型以外にも、森には獣型のモンスターが多いわ。祐樹どうするつもり」
「軍隊方式で対処する他ないな。2、3人で立ち向かってどうにかなる生物じゃない。それは俺が主になって訓練スケジュールを考えるよ」
今、新しく目覚めるメンバーには睡眠学習を行なっている最中だ。文也がそれらの管理をしているが、戦闘に関する学習を強化するプログラムを組んでくれるようだ。
食糧管理に関しては静香が頑張ってくれている。俺達が主となり、後に続く者を導いてやらねばな。
そして待望の椿ファミリーが誕生し、実際に体を動かす訓練を俺が担当する。
「君達が目覚めて10日間。今まで訓練ご苦労だった。これからは実際に外に出てモンスターと戦ってもらう」
「私は物資搬入リーダーの静香です。他にも各リーダーに付いてグループ分けしています。各チーム、緊密に連絡を取り合いオペレーションを進めるのよ。みんな一体となって目標を達成していきましょう」
戦う者は小隊や中隊などの命令系統を作り、後方支援部隊とも連携してもらう。
全員にナイフやレーザー銃を持たせる事はできない。戦闘班は人型モンスターを倒して奪った剣や槍、弓などの粗末な武器で戦ってもらうしかない。
服も布や革などで作った最低限の物になるが、今は仕方ないだろう。
戦いを続けて3ヶ月。俺達の生存圏を広げることはできたが犠牲者も多い。48名が亡くなってしまった。
そのため追加で300人を目覚めさせる予定になっている。3ヶ月後には新メンバーが増員される。
俺は新しく仲間になった者達を前に檄を飛ばす。
「今まで犠牲になってくれた仲間のためにも、君達には頑張ってもらいたい。平和な世界を作るため、我ら人類のため君達の力が必要だ。皆の奮闘を期待する」
新たな仲間が加わったことで、広い土地を確保でき牧畜や農業ができるようになった。これで食糧問題も解決される。
2年近くかかり人型モンスターを追い出し、俺達が住む土地を確保する事ができた。
「文也。この辺りの地質調査は進んでいるか」
「ああ、南半分の地図はできている」
俺達が居るこの場所は、海に囲まれた島だった。中央に高い山脈があり南北に分断されているが、南北合わせて九州よりも大きな島だ。
北半分が未開の地で、我々が住んでいるのは南半分のほんの一部だ。
「文也、何かいい資源はあったの?」
「鉄と銅はあったが、これだけでは火薬を作る事も、燃料電池を作る事もできない」
「確かに東西南北300km程の土地だと、まともな鉱物は無いわよね」
だがその資源で発電機とモーターを作ることができた。水力発電と風力発電によるエネルギーも確保した。
「今、技術開発班が電球を作っているそうだ」
「やっとまともな暮らしができるようになるのね」
「森を焼き払い生活できる土地は手に入れられたが、まだ獣型のモンスターは周りにいる。祐樹、モンスターの事は頼んだぞ」
「ああ、今ある資源で武器を作り、なんとか周りのモンスターを一掃したいものだな」
「だが資源が乏しい事に変わりはない。遠征するか海に進出したいのだが」
海にはまだ人型のモンスターがいて、船を出すこともできない。
「文也。兄弟達は全員目覚めさせたの?」
「ああ、メイとも相談して今回は少し多く目覚めさせてもらっている。俺達を含め全員で3100人になるな」
「今回は初期犠牲者が多く出たものね。今人口は2600人程かしら」
今後は目覚めさせるのではなく、結婚というシステムで人口を増やしていかないといけない。
「何事も我々が率先してやっていかないといけないな。祐樹や静香も結婚を考えておいてくれよ」
「これからは2世の人達に、より良い世界を渡すように努力しないとね」
「そうだな仲間達と力を合わせて頑張っていこう。俺達の未来は明るいさ」
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