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第5章 ちびっ子B-Tuber大量出現!?レインボーブーストポーションの陰謀
第7話 ちびっ子冒険者VSちびっ子冒険者
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突然襲いかかってきた少年少女達!
……って、ホントになんで!?
とりあえず、3人のパンチとキックはかわしたけど。
でもでも、3人とも次々とぼくに攻撃してくる!
かなりのスピードだし、力強くもある。
「ちょっと、ねえ、君たちっ! やめてよ!」
ぼくは言いながら、3人の攻撃をかわしていた。
……正直に言うとね。
この3人、そこまで強くないよ。
たしかにパワーもスピードもたいしたものだ。
コボルトどころか、オークだってたおせるだろう。
でも、動き方とかはシロウトもいいところ。
フェイントとか全然分かってないし、がむしゃらに殴りかかってきているだけだ。
お互い【俊足】を使いながらでも、ぼくには3人がどう動くかちゃんと予想できちゃう。
そのくらい単純な攻撃だ。
寝ている時とかならともかく、こうして真っ正面から戦えば攻撃を避けるのは簡単。
なにしろ、ぼくはあのお父さんと何度もお稽古したからね。
こんなシロウトの子ども達の攻撃なんて喰らうわけがない。
……のだけど。
それだけに、ぼくはレインボーブーストポーションの威力に驚くしかなかった。
目の前の3人は、たぶん戦いの訓練なんてほとんどしたことがないだろう。
それなのに、ポーションの効果だけで、ここまでのパワーとスピードをえているのだ。
たしかに、サニアの言うとおりとんでもないポーションだ。
と、まあ、それはいいとして。
どうしたらいいんだろう、この状況。
攻撃を避けるのは簡単。
反撃して倒すのも、たぶんできる。
最初はそうしようかと思ったんだけどね。
いつか、ギルド支部長のおじいちゃんに言われたことを思い出しちゃって。
ほら、子どものケンカで相手を怪我させちゃダメだよみたいに言われたよね。
ぼくが本気で戦えば、3人をやっつけることはできるけど、骨折くらいはさせちゃう予感があった。
子どももケンカでそういうのはダメだと思う。
あれ?
でも、ダンジョンの中で襲いかかられるのって、子どものケンカっていうのかな?
うーん、どうだろう?
この場合は反撃してもいいのかな?
……とまあ、こんなことを考えられる程度には、ぼくには余裕があった。
とはいえ、さすがにいつまでもこんな不毛な戦いを続けたくもない。
万が一、コボルトあたりが現れて、イリエナちゃんに襲いかかっても困るしね。
「てめぇ、よけるんじゃねーよ!」
「戦え、ヒキョーだぞ」
いやいや、攻撃されたら、そりゃよけるよ。^
パワーはあるから当たったら痛そうだし。
それと、ヒキョーなのは3人かかりで突然襲いかかってきたこの子達の方だよね!?
あれ? ぼく間違ってる?
あー、もう、面倒くさくなってきた。
年下の子相手だけど、ちょっぴり本気を出そう。
大丈夫、怪我させても回復魔法を使えばいいや。
ぼくがそう考えたときだった。
3人の動きが急にノロくなった。
力も弱くなっていると思う。
「くっ、時間ぎれ!?」
それどころか、3人とも膝を地面に付けて苦しそうにしはじめた。
女の子にいたっては、心臓のあたりを苦しげにつかんでもがいている。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「あ、あうぅくっ」
「がはぁ……」
なんか、単に疲れたとかいうのとは違うみたい。
まるで猛毒の罠にでもかかったみたいだけど。
第1階層にそんな危険な罠なんてない。
ブラウンスライムが現れたわけでもないし、もちろんぼくもイリエナちゃんも何もしていないよ。
なんだか心配になって、ぼくは3人に言った。
「ね、ねぇ、君たち大丈夫?」
「うるせぇ!」
3人は、ふところから何かを取り出した。
小瓶だ。中身は虹色の液体――レインボーブーストポーション!?
なるほど。
やっぱり彼らは事前にレインボーブーストポーションを使っていたんだ。
さっきの時間切れっていうのは、ポーションの効果が切れたってことだろう。
なんだけどさ。
この苦しみようはどうしたことだろうか。
ブースト系のポーションの効果が切れたからって、こんな風になることはないんだけど。
なんにせよ、再びパワーアップするのを眺めているべきじゃないよね。
「苦しそうな所悪いけど、させないよ!」
ぼくは言って、3人の手から、レインボーブーストポーションをはたき落とした。
小瓶は地面に落ちて転がった。
「ごめんね。襲ってきたのはそっちだから」
少年少女たちはそれをみて、「あ、あ、あぁぁ」と苦しそうにうめいた。
未練がましく、割れた小瓶に手を伸ばそうとするけど、もちろん無駄だ。
レインボーブーストポーションはとっくに地面にしみこんじゃってるからね。
さて、それじゃあ……うん、どうしよう?
とりあえず話を聞くとかかなぁ?
などと思っていたら、3人の様子がおかしい。
白目をむいて、その場に倒れちゃった。
これにはぼくもびっくりだ。
「え、え、ええ!?」
それまで呆然と成り行きを見守っていたイリエナちゃんが言った。
「あの、その子たちどうしちゃったんでしょう?」
「わかんないよ。ぼくは攻撃をよけていただけだもん」
「ですよね」
ホント、なにがどうなってるんだろう?
……って、ホントになんで!?
とりあえず、3人のパンチとキックはかわしたけど。
でもでも、3人とも次々とぼくに攻撃してくる!
かなりのスピードだし、力強くもある。
「ちょっと、ねえ、君たちっ! やめてよ!」
ぼくは言いながら、3人の攻撃をかわしていた。
……正直に言うとね。
この3人、そこまで強くないよ。
たしかにパワーもスピードもたいしたものだ。
コボルトどころか、オークだってたおせるだろう。
でも、動き方とかはシロウトもいいところ。
フェイントとか全然分かってないし、がむしゃらに殴りかかってきているだけだ。
お互い【俊足】を使いながらでも、ぼくには3人がどう動くかちゃんと予想できちゃう。
そのくらい単純な攻撃だ。
寝ている時とかならともかく、こうして真っ正面から戦えば攻撃を避けるのは簡単。
なにしろ、ぼくはあのお父さんと何度もお稽古したからね。
こんなシロウトの子ども達の攻撃なんて喰らうわけがない。
……のだけど。
それだけに、ぼくはレインボーブーストポーションの威力に驚くしかなかった。
目の前の3人は、たぶん戦いの訓練なんてほとんどしたことがないだろう。
それなのに、ポーションの効果だけで、ここまでのパワーとスピードをえているのだ。
たしかに、サニアの言うとおりとんでもないポーションだ。
と、まあ、それはいいとして。
どうしたらいいんだろう、この状況。
攻撃を避けるのは簡単。
反撃して倒すのも、たぶんできる。
最初はそうしようかと思ったんだけどね。
いつか、ギルド支部長のおじいちゃんに言われたことを思い出しちゃって。
ほら、子どものケンカで相手を怪我させちゃダメだよみたいに言われたよね。
ぼくが本気で戦えば、3人をやっつけることはできるけど、骨折くらいはさせちゃう予感があった。
子どももケンカでそういうのはダメだと思う。
あれ?
でも、ダンジョンの中で襲いかかられるのって、子どものケンカっていうのかな?
うーん、どうだろう?
この場合は反撃してもいいのかな?
……とまあ、こんなことを考えられる程度には、ぼくには余裕があった。
とはいえ、さすがにいつまでもこんな不毛な戦いを続けたくもない。
万が一、コボルトあたりが現れて、イリエナちゃんに襲いかかっても困るしね。
「てめぇ、よけるんじゃねーよ!」
「戦え、ヒキョーだぞ」
いやいや、攻撃されたら、そりゃよけるよ。^
パワーはあるから当たったら痛そうだし。
それと、ヒキョーなのは3人かかりで突然襲いかかってきたこの子達の方だよね!?
あれ? ぼく間違ってる?
あー、もう、面倒くさくなってきた。
年下の子相手だけど、ちょっぴり本気を出そう。
大丈夫、怪我させても回復魔法を使えばいいや。
ぼくがそう考えたときだった。
3人の動きが急にノロくなった。
力も弱くなっていると思う。
「くっ、時間ぎれ!?」
それどころか、3人とも膝を地面に付けて苦しそうにしはじめた。
女の子にいたっては、心臓のあたりを苦しげにつかんでもがいている。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「あ、あうぅくっ」
「がはぁ……」
なんか、単に疲れたとかいうのとは違うみたい。
まるで猛毒の罠にでもかかったみたいだけど。
第1階層にそんな危険な罠なんてない。
ブラウンスライムが現れたわけでもないし、もちろんぼくもイリエナちゃんも何もしていないよ。
なんだか心配になって、ぼくは3人に言った。
「ね、ねぇ、君たち大丈夫?」
「うるせぇ!」
3人は、ふところから何かを取り出した。
小瓶だ。中身は虹色の液体――レインボーブーストポーション!?
なるほど。
やっぱり彼らは事前にレインボーブーストポーションを使っていたんだ。
さっきの時間切れっていうのは、ポーションの効果が切れたってことだろう。
なんだけどさ。
この苦しみようはどうしたことだろうか。
ブースト系のポーションの効果が切れたからって、こんな風になることはないんだけど。
なんにせよ、再びパワーアップするのを眺めているべきじゃないよね。
「苦しそうな所悪いけど、させないよ!」
ぼくは言って、3人の手から、レインボーブーストポーションをはたき落とした。
小瓶は地面に落ちて転がった。
「ごめんね。襲ってきたのはそっちだから」
少年少女たちはそれをみて、「あ、あ、あぁぁ」と苦しそうにうめいた。
未練がましく、割れた小瓶に手を伸ばそうとするけど、もちろん無駄だ。
レインボーブーストポーションはとっくに地面にしみこんじゃってるからね。
さて、それじゃあ……うん、どうしよう?
とりあえず話を聞くとかかなぁ?
などと思っていたら、3人の様子がおかしい。
白目をむいて、その場に倒れちゃった。
これにはぼくもびっくりだ。
「え、え、ええ!?」
それまで呆然と成り行きを見守っていたイリエナちゃんが言った。
「あの、その子たちどうしちゃったんでしょう?」
「わかんないよ。ぼくは攻撃をよけていただけだもん」
「ですよね」
ホント、なにがどうなってるんだろう?
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