緋色の月と破滅の炎

睦月夜風

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第四話 獣王国と死霊国

第5話 闇之日食 緋色之彗星

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私は剣を地面に突き刺し体を支えた
「···このままじゃ、私達も···」
「ぐっ」
「フハハハ!スカルクイーン、貴様が俺に勝てるわけないだろ、例えブラックボックスを使ってもだ」
「うっ···」
「大人しく死ぬがよい 腐人地獄ゾンビヘル
その時私の足元から物凄い数のゾンビが現れ私の至るところを噛んだ
「痛い!痛い!やめて!」
「クイーン様!」
嶄蔵さんぞう、貴様はこいつだ」
スカルキングオーバーは物凄く大きなドラゴンを出した
「ぐっ···」
ガブ!
ガブ!
「いや···やめて···痛いよ···スカルキング···」
私はゾンビに押し倒されたそしてゾンビは私の上に乗ってきた
ボキッ!
「アガッ!」
私の肋骨が折れた
「フハハハハハ!!!」
私は死を悟ったその時
災厄斬さいやくざん
ズダダダダダ!!!!
黒と赤が交じったような色をした凄まじい斬撃が私の上にゾンビとドラゴンを切り裂いた
「え?」
「だ、誰だ?」
私が前を見ると、黒色のフードを被っている金髪の少年が居た片手に赤い線と黒色の線がある剣を持っていた
「あ、貴方、誰?」
「俺は八龍海やつりゅうかい、親友を殺された怨み····がたまってな」
月龍つきりゅう君のお友達?」
「ああ」
「···ごめんなさい、私が悪いの···私が···私がスカルキングを元に戻してくれる人が居ないかって···言ってそれで···」
「そうか···あの、骸骨は殺してはダメなんだな?」
「え、ええ」
「分かった、此処は俺に任せろ」
「そ、それなら私も戦う···もう、誰も死なせたくない··」
「仮にスカルキング?を元に戻せてもお前が死んでたら鬱になると思うぞ」
「·····」
「引っ込んでろ、そこの武士も」
「お、おう」

俺はフードを脱いだ
「くっくっくっ、俺に勝てると思っているのか?」
八岐大蛇やまたのおろち
ザン!ザン!ザン!ザン!ザン!ザン!ザン!ザン!
「グハッ!?」
万物惨殺ばんぶつざんさつ」 
ズダダダダダ!!!!
「グオッ!ぐぬぬ、骸骨砲スカルブラスター!」
ダーン!
俺は光線を剣で弾き返した
「な!?」
ドーーーーーーーーン!!!
スカルキングオーバーにヒビが入った
「ぐっ、なら!腐人地獄ゾンビヘル!」
足元に大量のゾンビが現れた
葬閃そうせん
バーーーン!!
光を叩きつけるとゾンビは全て消え去った
「ぐ、魂剣ソウルソード!」
禍々しい色の斬撃が飛んできたが
ガン!
相変わらず跳ね返し
ダーーーーン!!!
スカルキングオーバーに当たった、するとヒビがさらに大きくなった
「ぐっ···な、何故だ何故、跳ね返される」
「何でだろうな?」
「貴様···こうなったら」
スカルキングオーバーの横から縄?が飛び出てきたそしてその縄は
「きゃあ!?」
スカルクイーンを縛り付けて自分の近くに持っていき、そこの黒色の剣をスカルクイーンの首に当てた
「っち!人質か」
「そうだ、さぁ、この娘を助けてほしければ武器を置け」
「ダメ!かい君、私の事は構わないから···だから、そのまま攻撃し続けて」
「···(っち!どうする、どうする··どうすれば良いんだ!アイツなら月龍つきりゅうならどうする?)」
「くっくっ、オラァ!」
ガン
「ぐはっ!」
かい君!」
俺は立ち上がったその時
「···あ」
目の前に斬撃が飛んできていた
「(避けきれない···終わった)」
かい君!避け···」
バシュ!

「あ、ああ、そ、そんな」
「フハハハ!!!何人たりとも俺には勝てないのさ」
「ま、まだだ」
「え?」
かい君は横腹を抑えながら立ち上がった
「はぁ、はぁ、はぁ」
「(妖気を溜めて斬撃の威力を和らげたのね)」
「だが、終わりだ、じゃあな、冥土で月龍つきりゅうと仲良く話しでもしていろ」
スカルキングオーバーはまた斬撃を放とうとした、私は蹴りを横顎にぶつけた
「やめて!」
ドカッ!
「ぐっ!?貴様、何をする」
「やめて、これ以上傷付けるのは」
「なら、お前を食ってるやる」
スカルキングオーバーは大きな口を開けた
口の中には凄まじい数のゾンビ達が居た
「や、やめて···」
私は口の中に放り込まれかけた、その時だった
龍星水面りゅうせいみなも
首元に雲のような物を着けた緑色の獣が私を背中に乗せて助けてくれた
「ふぅー、大丈夫?お姫様」
「あ、あなたは?」
「僕はリュウコ、月龍つきりゅうの新しい神獣だよ」
「そ、そうなの」
「畜生めが!」
「畜生?僕は神獣だけど?」
スカルキングオーバーが襲いかかってきた
しかし
霊牙れいが
ガブッ!
今度は足元がピンク色で全身黒色の体毛で覆われている獣がスカルキングオーバーに噛み付いた
「うぐっ!?動けないだと!?」
「僕に噛みつかれたら一定時間動けなくなるんだよ」
「ぐっ、この畜生が」
「畜生?僕達は月龍つきりゅうに作ってもらった神獣だけど?」
「はっ!あんな奴の神獣だと?なら、雑魚だな」
「は?」
「お前達の主人は俺が殺した」
「馬鹿じゃないの?体を真っ二つにしたくらいで死ぬわけ無いじゃない」
「は?」
その時、上から赤色の彗星が落ちてきて
緋龍星群ひりゅうせいぐん
ズダーーーン!
スカルキングオーバーに直撃した
その時
バッシャーーーーン!!!
スカルキングオーバーは壊れそしてスカルキングが出てきた
「スカルキング!」
私はスカルキングの近くに行った
「あ、あれ?俺、今まで何を···あ、リース、何か久しぶり」
「元に戻ったの···?」
「そうみたいだ、此処最近の記憶ないから何があったのか知らないけど」
「良かった···良かったよぉ」
私はスカルキングを抱き締め泣いた
スカルキングも私を抱き締めてくれた
「ごめんな····リース、一人にして」

その光景をかい達は見ていた
「微笑ましい光景ですね」
「だな···」
「げほっ、ごほっ」
その時月龍つきりゅうが、やって来た
「お、月龍つきりゅう···は?」
「え?なんでお前おんの?」
「いやいや!お前こそ死んだんじゃ無かったのかよ!」
「あー、うん、確かに死んだよ、何か復活しけど」
「はーーー!!!???」
その時スカルキング達がこちらに来てそして、スカルクイーンが月龍つきりゅうを見て硬直した
「え?」
「お、元に戻ったのかスカルキング、おめでとー」
「え?え?な、何で貴方、生きているの?」
「何か、復活しました」
「え?え?」
「一旦、落ち着けよリース」
「リース?スカルクイーンの名前はリースなのか?」
「ああ、そうだ、俺はスカル」
「単純だな」
「うるさい」
リースは月龍つきりゅうを抱き締めた
「ごめんなさい···月龍つきりゅう君」
「あ、いや、大丈夫ですよ、謝らなくて」
「でも···」
「後、ブラックボックス、返しておきますね、これ、貴女のでしょう?」
「ま、まあ、うん」












「はい、どうぞ」
ヘルブレム君は私にココアを用意してくれた
「ありがとう」
「急に泣き出すから驚いちゃったよ」
「ごめん、ごめん···何か月龍つきりゅう君が死んじゃったような気がしてね」
「へぇ····ん?」
「どうかしたの?」
「···あー、成る程」
「?」
「僕の同期かな···その人達が来たんだよ」
「へぇ」
「よぉ!ヘルブレム!」
「アーサーとサンボ」
「おう!···って、あれ?そこのお嬢さんは?」
「私は禿鷲宗古はげわしそうこ、キルさんと一緒に獣王国の調査に来てるの」「へぇ、あ、俺はジ・アーサー、こっちはスガル・サンボだ」
「よろしくね、アーサーにサンボ」
「おう、で、ヘルブレム君····言いたいことは分かるな?」
「はいはい」
ヘルブレムは鎌を取り出した
「練習試合だろ?」
「おう、そうだ」
アーサーは右手に金色の籠手こてを着けた
「サンボは後で宗古そうことやれよ?」
「おう」
「あ、私も戦うんだ」
「刀持ってるからな」 
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