緋色の月と破滅の炎

睦月夜風

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第四話 獣王国と死霊国

第12話 宗古の故郷

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神龍郷
「ふわぁー」
私が目を覚ますとラノンちゃんどドランぺが居た
「起きたかルザルス」
「うん」
「おはよう、ルザルスちゃん」
「おはよ、ラノンちゃん、どう?月龍つきりゅう宗古そうこちゃん」
「今、月龍つきりゅうが魔神ガザキュルームを倒した所だな」
「まぁー、神魔だし、それはいけるでしょ」
「···あら?ルザルス、何してるの?」
「あ、雲清うんせい、今際ねー、月龍つきりゅう宗古そうこちゃんの様子見てる」
「·····え?宗古そうこ?もしかして峯川宗古みねかわそうこ?」
「え?禿鷲宗古はげわしそうこじゃなくて?」
「え?と、取り敢えず、その子を見せて」
雲清うんせいは水晶を見た
「···」
そして涙を流した
「あ、え?どうしたの?」
「良かった····生きていたのね」
「は?お前、宗古そうことどんな関係が?」
「····あの娘は神龍郷のあの忌々しい戦で両親を失った孤児だったのよ」
「え?そうだったの?」
「それを私は世話してたの···」
「···宗古そうこちゃんは何で現世に?」
「····闇の魔神が宗古そうこを現世に連れ去ったのよ」




宗古そうこ!今すぐに逃げなさい!」
「え、え、で、でも、雲清うんせいさんは···」
「私は大丈夫だから!速····」
ザクッ!
「···あ」 
宗古そうこ!!」
宗古そうこは脳を貫かれた 
闇の魔神は気絶した宗古そうこを捕まえ、連れ去った



「···成る程」
「じゃあさ、宗古そうこちゃんが言ってた母親とかって···」
「完全無縁よ、本当に関係ないわ」
「なら、禿鷲はげわし家は····」
「勝手に引き取って酷い扱いをして追い出したのよ」
「うー、でも、アイツは神龍郷の事知らなそうだったぞ?」
「さっき言ったわよ」
「ん?····あー、脳貫かれたんだったな。それで記憶が飛んで宗古そうこという名前だけが記憶にあったと」
「そういうことになるわね」
「あー、それじゃ、争いになるなー」
「え?」
宗古そうこちゃんね、月龍つきりゅうの事、大好きなんだよねー」
「え?確か、貴女も」
「うん、でさ、神龍郷の彼女は私で向こうの世界の彼女は宗古そうこちゃんってことにしたんだけど··それだったらなー」
「貴女は渡したくないんでしょ?」
「当たり前じゃん」
「本人に選ばせる?」
「それはやめておく」
「まぁ、そうよね」
「ってか、それだったら宗古そうこちゃんが断ると思うし」
「そうよねー」
「···私さ、宗古そうこちゃんに会いたいな」
「急にどうしたの?ラノンちゃん」
「いや、ね···」





「···」
宗古そうこさんって本当に人間なの?」
「え?急にどうしたの?」
「明らかに傷が治るのが速すぎるから···」
「え?」
「右腕動かしてみて」
「あ、う、うん」
私は右腕を動かそうとした、すると
「あ、本当だ治ってる」
右腕が動いた
「おかしいよ、人間なら骨折がそんなに速く治るわけないし」
「術、使いすぎて妖怪にでもなっちゃったかもね」
「へぇ」
「あくまで憶測だよ?」
その時後ろから
「貴女は元から妖怪よ?」
声がして振り返ったするとそこには
「····」
西洋の洋服を着た女性が居た
「貴女は?」
私は何故か涙が溢れてきた
「あ、あれ?何で?」
宗古そうこ····私の事は···忘れてるわよね」
「な、何で私の名前を·····ってか、私は人間じゃないのですか?」
「ええ、貴女は鬼娘よ」
「···え?私が鬼?」
「ええ、大嶽丸おおたけまると縁がある一族よ」
大嶽丸おおたけまる!?」
「ええ、そして貴女は····貴女は」
禿鷲はげわし家って大嶽丸おおたけまると縁があったんだ」
「貴女、名字は?」  
「え、は、禿鷲はげわし
「違うわよ」 
「え?」
「貴女の名字は峯川みねかわ···禿鷲はげわし何かじゃ無いわ」
「···」
「それに、貴女の故郷は神龍郷よ」
「え!?」
「····貴女、記憶がどこまで飛んでいるのか分からないけど、この子の事は記憶にある?」
そう言うと、女性の後ろから青いドレスを着たお姫様が出てきた 
「あ、えと、わ、私、ら、ラノン、お、覚えてる?」
「ラノン·····どっかで聞き覚えが··」  
「ラノン・シュガー···だよ、宗古そうこちゃん」
「····」
その時
ズドーーーーーーーン!!!!
「え?え?何?何?」
私が外に出るとそこには
「···え?さっきは月龍つきりゅう君で次はかい君が倒れてるの?」
かいじゃない、どうかしたの?」
「あ、あががが」
「····十中八九、やったのは嶄蔵さんぞうさんでしょ?」 
「正 解」
嶄蔵さんぞうさんはかい君の影から出てきた
「今日で2回目だけど?吹き飛ばしたの」
「あははー」
幻葬斬げんそうざん
「アギャアアアアア!!!!!!」






    
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