魔導書と王の証

ユト

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心器を使いこなすために

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俺は心器を使いこなすため学園で心器を受け取ったあの日からトレーニングをつずけていた。だがやはり角で殴るぐらいしか思いつかずどうも使いこなせないでいた。 なので俺は今、学園の図書室で自分の心器について調べているはずだった。だが現実はそれを許さなかった。 俺はなぜか今1人の少女に決闘を申し込まれている。 ことの発端は俺が彼女の顔にコーヒをかけてしまったことだ。
彼女の名はビビアン・イーデルハイム貴族で容姿は簡単にいうとロリだ。
「今、失礼なこと考えてたでしょ」
ビビアンは言った。全くもってその通りだが女の勘は恐ろしい。俺は恐る恐る答えた。
「決闘はしたくない。」
だって正直言って勝てる気がしない。彼女も決闘を申し込むということは、それなりの実力者だということだ。
さらに決闘はお互いの望むものをかけて戦う。俺は今望むものも特にはないし、リスクの方が高い。よって断ったわけだが………
「何言ってるの?逃げるの?」
案の定挑発が来た。俺は自分では短気ではないと思ってるし、やすい挑発に乗る気は無かった。
「もちろん逃げるさ。服汚したことは謝ったし面倒事に巻き込まれるのはごめんなんでな。」
そう言い残して走り出そうとしたその時、彼女は心器使って襲いかかって来た。彼女は決闘で俺に退学を望んで来た。残念ながらすでに決闘は始まっているようだがどうしたものか俺は、深くため息をつく。
そして精神を研ぎ澄ませ心器を取り出し、まあボロボロの本なんだが……
ビビアンの攻撃をなんとか回避していた。こちらの武器のリーチは短く、相手の心器はノコギリを長くしたようなもので切りかかってくる。
決闘のルールは簡単。相手の胸につけてるバッジを破壊するか、相手に降参を言わせるだ。どちらも正直厳しい。
正直退学だけはごめんだ。だが、俺が今まで攻撃を避けきれているのもビビアンが俺の心器を見て小馬鹿にし、油断しているのが大きいだろう。
恐らく本来ならすでに負けているだろう。剣さえあれば。と思ったその時、本が光り金色に光り輝く剣が現れた。
正直驚いた。だが相手の攻撃は止まらない。ちょっと邪魔だったので光っている本を投げると宙に浮いて俺の背中の後ろで待機している。だが、驚く間も無くビビアンの攻撃がとんでくる。その攻撃を受け止めようとしたその時、彼女の心器をが真っ二つにきれた。
彼女はばたっと倒れた。心器を壊されると丸一日体が動かなくなる。
仕方なく、倒れた彼女を俺は、担いで保健室へ連れて行った。
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