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第6話 影の小太刀と氷の槍
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==================
• アリシア・ロック・コルド レベル推定42
年齢???(見た目24歳くらい)
• 職業 魔女 氷槍の魔女
• スキル 氷系上位魔法
氷系束縛魔法
槍術
• 装備品 氷水晶の小太刀
氷水晶の宝石
氷乱の着物
==================
ハルキは酷く恐怖した。魔女でありながらクリスとはまったく逆の殺気に溢れた存在。
しかも自分を殺すと明言している。
「しょ、初対面でいきなり殺すとか…綺麗な着物着てめっちゃ美人の言う事じゃないぜ……」
「あらっ、ありがとう坊や。でも残念ね、あなたに恨みはないけど……今から死んでもらうわ」
冗談が通じる相手ではない、先程の魔女の瞳の連中もかなり危険だったが、メアのおかげでなんとか切り抜けられた。
だが、今はハルキ1人……。今度は本当に死ぬかもしれない……。
(そもそも魔女!?魔女!?ってそんなに多く存在するものなのか?)
死に直面しているからなのか、様々な事が頭の中を駆け巡る。
(とにかく戦っても勝ち目なんか無い…。かといって逃がしてくれるわけもない……どうすれば……)
「凍てつく氷の刃よ我が力を持って具現化せよ!氷魔法 氷槍創造!」
(パキパキッパキパキッ!)
アリシアが魔法を詠唱すると空気中の水分が凝固し、氷の槍が出現する。
「ひぃぃぃ!もしかしてその槍で俺を……」
「串刺しでも斬り刻んでも大丈夫よ。ああそうだ!それから坊やにいい事教えてあげるわ」
アリシアは槍で近くの木を斬りつけた。
(バキバキバキッ……バリンッ!)
「マジかよ……」
斬りつけられた木は一瞬で凍りつくと、粉々に砕け散った。
「私の氷槍に少しでも触れたら最後、触れた場所から凍りつき、粉々に砕ける」
(凍って粉々に砕けるとかありかよ……。俺の戦える武器って言ってもこのナイフだけだし、そもそもこのナイフの間合いに入ることすら出来ないし、仮に出来たとしてもナイフで傷付けるような事なんて出来ないし……どうしよう……)
千年樹の森→→→→→クロムの村
「ライン、王都への連絡は済ませたわ。そっちはどう?」
「こっちも王都までの補給は済ませたよ。これでいつでも王都に出発できるよ」
王都へ連絡を済ませたリリィ、タイミングよく王都までの食糧などを馬車へ補給し終わったラインと合流した。
「姫様達はどこに行ったの?」
「千年樹を森の近くまで見に行ったはずだよ、まだ帰って来てないけどそろそろ戻るんじゃないかな?」
「そうなんだ……。でもなんだかここに来て胸騒ぎがするの、姫様達になにかなきゃいいをだけど」
「何かって?大丈夫だよリリィ、ましてやそこら辺のやつらに姫様が負けるはずないって!」
「まぁそうだけど……でもとりあえず支度は済んだんだから、森の入り口まで姫様たちを探しに行きましょ」
「まぁ確かにそうだね、それじゃあ行こうか」
ラインとリリィは馬車を離れ、ハルキとメアを探しに千年樹の森の入り口へと向かった。
胸騒ぎが治らないリリィは少々急ぎ足で、それを感じ取ってか、ラインも気持ち急ぎ足になる。
クロムの村→→→→→千年樹の森の入り口
仮面の男とメアの戦闘はいまだ続いていた。
彼女、と言った男の言葉に、ハルキの身に危険が迫っていると直感していた。
「彼の元へ行きたいのでしょうがそうはいきません!あなたは私と共に来ていただきます!メア王女!」
「くっ!この男おそらく王国の7騎士に匹敵する強さ!私が全力を出しても勝てるかわからない……!こんな事をしている場合じゃないのに……」
メアは一対一に持ち込めばなんとかなると思っていたが、むしろこちらが押される形でで防戦一方だった。
「影の小太刀、影斬り……」
一気に距離を詰め、仮面の男は小太刀でメアを斬りつけた。
「速い!だけどかわせる!」
素早く反応し、メアは体をそらして小太刀をかわす。
「斬るのはあなたじゃない、斬るのはあなたの影……」
振り下ろされた小太刀はメアの影の左腕を斬り飛ばした。
「どういう意……!?」
かわしたメアは即座に異変に気付いた。左腕が麻痺したように力が入らない。
「私の影の小太刀は影を斬る妖刀。これであなたの左腕は使い物になりません」
==================
• 影の小太刀 妖刀
• 攻撃力+12
• 影を斬る事が出来る。影を斬られた者は斬
り取られた箇所が数分麻痺してしまう。影
以外の物は斬れない。
==================
「ご親切に説明までしてもらって助かります。つまりあなたの小太刀の間合いに入らなければよいだけの事。それに私は片手でも十分戦えます!」
「ほう、それは面白いですね。ですが正直一国の姫がここまでやるとは思っていませんでした。あまり時間もかけていられませんし、そろそろ終わらせてもらいます」
仮面の男は小太刀を構えると静かに立たずむ。
「恐らく次で決めてくるはず、一か八かこの技に賭けてみるしかない……!」
(シュッ!)
仮面の男は無数の影で作ったナイフをメアに向かって投げるとそのまま突撃する。
「斬り払う!銀狼乱牙!」
「先程と同じ技ではナイフを切り払えても私を止める事は出来ません!」
向かってくるナイフは全て斬り払う事が出来たが、男はさらりと斬撃をかわしメアに向かう。
「終わりですね!影の小太刀!」
「……雷鳴の如き速さで斬り裂く銀狼の刃!」
仮面の男がメアのふところに斬り込んだ瞬間、雷の速さで振り下ろされた一閃が男を襲った。
• アリシア・ロック・コルド レベル推定42
年齢???(見た目24歳くらい)
• 職業 魔女 氷槍の魔女
• スキル 氷系上位魔法
氷系束縛魔法
槍術
• 装備品 氷水晶の小太刀
氷水晶の宝石
氷乱の着物
==================
ハルキは酷く恐怖した。魔女でありながらクリスとはまったく逆の殺気に溢れた存在。
しかも自分を殺すと明言している。
「しょ、初対面でいきなり殺すとか…綺麗な着物着てめっちゃ美人の言う事じゃないぜ……」
「あらっ、ありがとう坊や。でも残念ね、あなたに恨みはないけど……今から死んでもらうわ」
冗談が通じる相手ではない、先程の魔女の瞳の連中もかなり危険だったが、メアのおかげでなんとか切り抜けられた。
だが、今はハルキ1人……。今度は本当に死ぬかもしれない……。
(そもそも魔女!?魔女!?ってそんなに多く存在するものなのか?)
死に直面しているからなのか、様々な事が頭の中を駆け巡る。
(とにかく戦っても勝ち目なんか無い…。かといって逃がしてくれるわけもない……どうすれば……)
「凍てつく氷の刃よ我が力を持って具現化せよ!氷魔法 氷槍創造!」
(パキパキッパキパキッ!)
アリシアが魔法を詠唱すると空気中の水分が凝固し、氷の槍が出現する。
「ひぃぃぃ!もしかしてその槍で俺を……」
「串刺しでも斬り刻んでも大丈夫よ。ああそうだ!それから坊やにいい事教えてあげるわ」
アリシアは槍で近くの木を斬りつけた。
(バキバキバキッ……バリンッ!)
「マジかよ……」
斬りつけられた木は一瞬で凍りつくと、粉々に砕け散った。
「私の氷槍に少しでも触れたら最後、触れた場所から凍りつき、粉々に砕ける」
(凍って粉々に砕けるとかありかよ……。俺の戦える武器って言ってもこのナイフだけだし、そもそもこのナイフの間合いに入ることすら出来ないし、仮に出来たとしてもナイフで傷付けるような事なんて出来ないし……どうしよう……)
千年樹の森→→→→→クロムの村
「ライン、王都への連絡は済ませたわ。そっちはどう?」
「こっちも王都までの補給は済ませたよ。これでいつでも王都に出発できるよ」
王都へ連絡を済ませたリリィ、タイミングよく王都までの食糧などを馬車へ補給し終わったラインと合流した。
「姫様達はどこに行ったの?」
「千年樹を森の近くまで見に行ったはずだよ、まだ帰って来てないけどそろそろ戻るんじゃないかな?」
「そうなんだ……。でもなんだかここに来て胸騒ぎがするの、姫様達になにかなきゃいいをだけど」
「何かって?大丈夫だよリリィ、ましてやそこら辺のやつらに姫様が負けるはずないって!」
「まぁそうだけど……でもとりあえず支度は済んだんだから、森の入り口まで姫様たちを探しに行きましょ」
「まぁ確かにそうだね、それじゃあ行こうか」
ラインとリリィは馬車を離れ、ハルキとメアを探しに千年樹の森の入り口へと向かった。
胸騒ぎが治らないリリィは少々急ぎ足で、それを感じ取ってか、ラインも気持ち急ぎ足になる。
クロムの村→→→→→千年樹の森の入り口
仮面の男とメアの戦闘はいまだ続いていた。
彼女、と言った男の言葉に、ハルキの身に危険が迫っていると直感していた。
「彼の元へ行きたいのでしょうがそうはいきません!あなたは私と共に来ていただきます!メア王女!」
「くっ!この男おそらく王国の7騎士に匹敵する強さ!私が全力を出しても勝てるかわからない……!こんな事をしている場合じゃないのに……」
メアは一対一に持ち込めばなんとかなると思っていたが、むしろこちらが押される形でで防戦一方だった。
「影の小太刀、影斬り……」
一気に距離を詰め、仮面の男は小太刀でメアを斬りつけた。
「速い!だけどかわせる!」
素早く反応し、メアは体をそらして小太刀をかわす。
「斬るのはあなたじゃない、斬るのはあなたの影……」
振り下ろされた小太刀はメアの影の左腕を斬り飛ばした。
「どういう意……!?」
かわしたメアは即座に異変に気付いた。左腕が麻痺したように力が入らない。
「私の影の小太刀は影を斬る妖刀。これであなたの左腕は使い物になりません」
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• 影の小太刀 妖刀
• 攻撃力+12
• 影を斬る事が出来る。影を斬られた者は斬
り取られた箇所が数分麻痺してしまう。影
以外の物は斬れない。
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「ご親切に説明までしてもらって助かります。つまりあなたの小太刀の間合いに入らなければよいだけの事。それに私は片手でも十分戦えます!」
「ほう、それは面白いですね。ですが正直一国の姫がここまでやるとは思っていませんでした。あまり時間もかけていられませんし、そろそろ終わらせてもらいます」
仮面の男は小太刀を構えると静かに立たずむ。
「恐らく次で決めてくるはず、一か八かこの技に賭けてみるしかない……!」
(シュッ!)
仮面の男は無数の影で作ったナイフをメアに向かって投げるとそのまま突撃する。
「斬り払う!銀狼乱牙!」
「先程と同じ技ではナイフを切り払えても私を止める事は出来ません!」
向かってくるナイフは全て斬り払う事が出来たが、男はさらりと斬撃をかわしメアに向かう。
「終わりですね!影の小太刀!」
「……雷鳴の如き速さで斬り裂く銀狼の刃!」
仮面の男がメアのふところに斬り込んだ瞬間、雷の速さで振り下ろされた一閃が男を襲った。
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