どいつもこいつもかかって来やがれ9th season

pino

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1章 貴哉の新しい恋

朝からずっと我慢してたんだからな♡

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 数馬とキスしてから俺の気分は完全にエロモードになってしまったから、数馬の体調不良を理由にして部活を早く切り上げて帰る事にした。
 怜ちんとの仕事は明日参加する事になった。


「紘夢がすげぇ心配してたな」

「本当、一条さんだけじゃなくてみんなに悪い事しちゃったな……」

「そんなの気にすんなよ。元はと言えばあいつらが悪いんじゃねぇか。俺の恋人に抱き付くんじゃねぇぐらい言ってやれ」

「俺が言える訳ないだろ!?」

「なぁ急ぎたいからバス使おうぜ」

「え、見たいテレビでもあるの?」

「ねぇよ。俺、テレビなんか見ねぇもん」

「それじゃあ何で急いでるんだ?」

「馬鹿やろ~♡そんな事まで言わせんなって♡」


 数馬はまだ帰って何をするのか分かってないみたいだな。
 面白いから黙っててやろう。

 俺と数馬はバスに乗り家の近くで降りる。
 多分母ちゃんは仕事でいねぇはず。
 別に母ちゃんいても出来るけど、数馬が気を遣うからいない方が都合が良い。

 案の定誰もいない家に数馬を上げて真っ直ぐに部屋へ直行。
 まだ慣れないのか家に入ると数馬は少し緊張した様子だった。


「よし!早速始めるぞ!」

「何を?」

「恋人同士が密室でやる事はアレしかねぇだろ♡」


 数馬の手を引いてベッドに押し倒して上からそう言うと、遂に察したのか顔を真っ赤にして慌て始めた。
 でももう遅ぇ。ここまで来ちまえば逃しはしない。


「た、貴哉っ!まさかするの!?」

「するー♡朝からずっと我慢してたんだからな♡」


 逃げようとする数馬を捕まえて鞄を捨ててネクタイを外そうとすると、その手をガシッと掴まれ止められた。
 こいつは本当にムードってもんを知らねぇな。


「おい、もう授業はねぇぞ?何で嫌がるんだよ」

「だって、するのってキスとかだけじゃないだろ!?」

「そうだよ。キスぐらいなら家じゃなくても出来るからな」

「待ってよ!貴哉は出来るのか!?」

「はぁ?当たり前だろ!馬鹿にしてんのか!」

「そうじゃなくてっ……俺とそういうの出来るのかよ?」


 何か必死に抵抗してるけど、そんな事気にしてたのかよ。
 別に俺だって数馬だって初めてじゃねぇじゃん。そんな事知ってる癖に言わせる気か?また誰々と比べたって怒っても知らねぇぞ?


「出来るけど、何でそんな事聞くんだよ」

「何でって、そりゃ貴哉はまだ……」

「俺はまだ何?」

「俺の事、好きになってないだろ?好きでもないのに出来るのかって事だよ」

「……え、何言ってんの?」

「いやいや、俺変な事言ってないよ!多分俺は普通の事聞いてるよ!普通の人はその……セックスとかは大切な人としたいと思うんじゃないかな」

「…………」


 確かに数馬の言ってる事は分からなくもない。
 だけど、数馬は知らないんだ。
 俺が今までどんな事をして来たのかを。
 ちゃんと付き合ったのは空と伊織だけだけど、体の関係を持ったのはその二人だけじゃねぇんだ。酒を飲んだ勢いで幼馴染とした事があるし、風呂場でした誰にも言えねぇ消したい黒歴史だってある。セックスはしてねぇけど、その手前までなら付き合ってない奴とした事あるし。

 そんな事を知らない数馬は、ただ純粋に言ってるんだ。
 もし数馬が俺のそういう話を知ったらどう思うのかな。

 嫌いになったりするのかな。


「貴哉?あ、俺は貴哉としたいと思ってるよ。本当だよ。でも、貴哉の気持ちがハッキリするまでは手を出したりしないから」

「何だよそれ」

「え?」

「俺達付き合ってるんだからしてもいいじゃん」

「貴哉……」

「俺の気持ちがハッキリするまで手を出さないって、それまでに俺がしたくてしょうがなくなったらどうするんだよ?でも数馬は相手してくんねぇんだろ?他の奴とやっていいのかよ?」

「それはやだっ」

「やだって、じゃあどうすんだよ」

「それは……どうしたらいいんだろう」


 あー、出たよ。数馬とは本当に合わねぇな。
 男だったらここまで来たらやりたくなるもんじゃねぇの?
 別に浮気とかやましい事してる訳じゃねぇのに、何でこんな言い合いしなきゃならねぇんだよ。

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