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2章 恋愛ブーム到来
※ せっかく俺が相手してやってんのにさ~!(類side)
しおりを挟む※類side
俺は昼休みに隣のクラスへ行って相棒である双葉に愚痴っていた。
「ってな訳!マジでちーちゃんて生意気じゃね?せっかく俺が相手してやってんのにさ~!」
「……どうでもいいわー」
「なぁ!双葉はどう思う!?俺って誰とでもちゅーとかしそう!?」
「しそう。てかするじゃん」
「酷!俺の事はお前が一番知ってるだろぉ~?」
親友ってぐらい気が合って仲の良い双葉にそんな風に言われてショックだった。
俺は誰とでもする訳じゃないのは本当だ。
俺だって気に入った奴とじゃなきゃ出来ない。なのにちーちゃんからはそう思われていたんだ。
「ああ知ってるよ。お前の経験人数から不幸にした人の数までな」
「不幸にだなんて人聞きが悪いな~。相手も一時は良い思いしてるんだし、それは無いんじゃない?」
双葉とは中学からの付き合いで、俺が欲しいと思った物が出来た時に良く協力してもらっていたんだ。ほとんどの汚れ役を双葉がやってたから今ではそれをこうやって言って来る事もある。
でもさ、俺の言う事も正しいと思わないか?
確かに手に入ったら他が良くなって手放す癖があるのは分かるよ。それは誰にでもあるんじゃない?欲しい物を欲しいと思って行動にして何が悪いんだ。
それに俺は遊びで欲しがったりしない。本気なんだ。本当に好きで愛してると思えるからこそ欲しいと思う。
ただ手に入ったら思ってたのと違うと感じるのと、他がキラキラして見えるだけ。ただそれだけなんだ。それを俺が悪いように言われるのは少し納得がいかない事もあった。
俺が少し不貞腐れていると、双葉はふぅとため息をつきながら俺を見た。
双葉は俺に協力するのはどうやら不本意だったらしい。それを打ち明けられた時、もっと早く言ってよとか思った。もう双葉が俺の協力をしなくなった理由は「貴哉」だ。
ずっと俺に合わせて汚れ役をやっていた双葉は心から好きと言える相手に出会ってしまったんだ。
「あーあ、双葉からそんな風に言われるなんてな~。双葉だけは俺を分かってくれてると思ってたのにな~」
「分かってるよ。だから今もこうして一緒にいるんだから」
「でも今の太陽は俺じゃないんだろー?」
「…………」
双葉に睨まれる。
俺はからかうようにニヤニヤ笑った。
双葉にとって俺は「太陽」だったんだって。明るくて何でも照らすあの太陽。でも今はその太陽は貴哉なんだって。
太陽に例えるとか双葉って意外とロマンチストなんだなって笑えるよね。
「いいな~、双葉は。なんだかんだ楽しそうで」
「類も本気で行けばいいのに」
「そりゃ本気で行きたいけど、今は相手がな~。貴哉は甘やかしてくれるお兄ちゃんって感じだし、この人!って言う良い人がいないんだ」
「吾妻は?」
「え?ちーちゃん?ちーちゃんがどうしたの?」
「今朝苦情が来た」
「ちーちゃんからぁ?なんて言ってた?」
これは面白い話が聞けそうだと食い付いた。
それにしてもちーちゃんてばいつの間に双葉に近付いてたんだよ。
「類から嫌がらせを受けていて、虐められてると思ってるぞ」
「あはは♪またまた人聞き悪~い♪俺の愛情表現を嫌がらせだと思ってるんだぁ」
「お前は笑ってるけど、本人からしたら迷惑なんだろ。本気じゃないならもう構うなよ」
「双葉が誰かの事言うなんて珍しいな」
「何かあってこっちに来られても迷惑なんだよ」
俺を睨みながらそう言う双葉。
確かに双葉とちーちゃんは貴哉を取り合うライバルだもんな~。双葉からしたら貴哉に怒られるからちーちゃんとは関わりたくないよな~。
本気じゃないならって、それって恋愛対象としてか?別に友達としてなら問題ないんだろ?
でもちーちゃんは俺と友達として接しても嫌がるだろうな。
俺は立ち上がり、双葉にニコッと笑い掛ける。
「分かった。もう双葉の迷惑になるような事はさせないようにするよ」
「…………」
「もしまたちーちゃんが接触して来たら教えて♪なるべくさせないように監視するけど~♡じゃあね~」
こりゃもっと良く見てやらなきゃだなぁ♪
双葉に迷惑かけてるのは良くないからなぁ♪
俺はワクワクしながら自分の教室へ戻った。
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