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1章 写真ばら撒き事件
※もうチャラ男じゃありませんっ
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昼休み、俺は売店で買ったパンを持って二年の茜さんの所へ来た。
案の定、桃さんと最近二人と良くいる小平さんって言う人もいて俺にヒラヒラと手を振っていた。
「よう、チャラ男~!」
「チャラ男くんだ~。一人で二年のとこに良く来れるね~」
茜さん以外の二人に茶化されながら空いてる椅子を借りてパンを出す。
三人もそれぞれ食べてたみたいで、茜さんと小平さんはお弁当を、桃さんはお菓子のチョコを食べていた。
「チャラ男言わないで下さいっもうチャラ男じゃありませんっ」
「いや、その髪色はチャラいでしょ~」
「何をしてもチャラいよな早川は~」
「早川、二人の事は気にするな。話があって来たんだろ?」
「そうです。昨日貴哉に会って来ました。元気そうでしたよ」
「本当か!?なんで誘ってくれなかったんだ!俺も会いたかったぞ!」
「いや、一応貴哉は謹慎中だし、大勢で行ったら目立つかなって」
「なぁあいつ良い子にしてたか?してねぇだろ?また問題起こさねぇかなぁ♪」
「残念ながら良い子にしてましたよ。桃さんてば縁起でも無い事言わないで下さいよ」
「ねぇ、チャラ男くん、話ってそれだけ?」
「そうですよ~」
本当は犯人の事を話そうと思って来たんだ。茜さんだけに。
でもまさか二人がいるなんて……いや、小平さんはともかく桃さんは絶対いるのに、何で俺昼休みに来ちゃったんだろ……
とにかくまだ公になってない事だから口の軽そうな二人には言いたくなかったから誤魔化す事にした。
「それだけでも十分じゃないか。秋山の生存情報が聞けて俺は嬉しいぞ♪」
「生存って、茜さんってやっぱ普通に見えて意外とズレてますよね」
「そこが可愛いんじゃねぇかぁ♡茜はそのままでいろよ♡」
「くっ付くな!そう言えば昨日、生徒会長がボラ部へ行ったんだろ?朝から話題になってたぞ」
「へっ!そうなんですか?」
「何の用で生徒会長様が行ったんだぁ?とうとうボラ部解散!ってか?ギャハハ!」
「全然面白くないから桃山」
「生徒会長が貴哉達の件を利用して何か考えてるみたいです。それの報告と確認に来たんですよ。ほら、貴哉と桐原さんはボラ部だから。まぁ反対しても利用するって言ってましたけど」
「え、利用って何をする気なんだ?秋山の不利になるような事じゃないよな?」
不安そうな茜さん、それは大丈夫だろ。
俺は安心させる為に生徒会長が貴哉の事を考えている事も教えてあげた。
「一応貴哉は生徒会長の指導対象になってるし、だからボラ部に参加させられたし、そのお陰で一学期で消える筈だった貴哉に夏休みと二学期が来たんです。ほんと貴哉がこの学校で生き残れてるのは生徒会長のお陰ですね」
俺は最後のパンを口に入れてそう話すと、三人は目を丸くして見ていた。
あれ、この話知らなかったのかな?
てっきり貴哉が話してるものだと思ってたけど。
「あいつそんなにヤバいのか?」
「生徒会長の指導受けるとか底辺中の底辺じゃん!」
「俺より下だな!貴哉ウケる~」
「まぁ俺も貴哉がこの高校受かったのでさえ奇跡だと思ってましたからね……」
「生徒会長の指導受けてるのって二年では一条ぐらいじゃない?一年にもいたなんてね~」
小平さんから出た一条さんの名前に俺はギクッとしてしまった。
え?てかあの人も指導対象だったのか?あの二人が連んでるのはそういう繋がりなのか。
「紘夢か~。あいつもクレイジーだからな~」
「あの、一条さんは頭良いんですよね?何で生徒会長の指導を?」
「生徒会長の指導は頭が良くても生活態度が悪くても対象になるんだよ。ほら、広瀬もそうだろ」
あ、確かに数馬も頭良いのに生徒会長の指導を受けていた。教室にいられなかったけど、特別授業を受ける事で生き残っていたんだった。茜さんは数馬と仲が良いから知ってるんだな。
なるほどな。勉強以外に問題があっても対象になるのか。
でも一条さんは改善されてるようには見えないぞ?生徒会長、大丈夫か?
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