【完結】どいつもこいつもかかって来やがれ4th season

１章 写真ばら撒き事件

茜〜♪俺も俺も〜♪ほらお前もハグしてくれ♡

　紘夢の家に到着したのは１４時過ぎ。
　車だったけど、結構長い時間走ってたな。
　そして紘夢んちは予想通りの豪邸だ。ただ、少し古臭くて庭とかも草や木が生い茂っていた。

　車のまま門を潜って、駐車場っぽい所に停めた。
　他に車は無かった。

　そして車を降りて的羽が電話を掛け始めた。


「坊ちゃん？貴哉さん達着きましたよー。家に入れますよー」


　一応許可を取ったのか。
　的羽に案内されて家の中に入る。
　中は見た目通り古くて、そして何より埃っぽかった。え、掃除って年末とかにやるガチなやつかよ？

　そこへ奥から黒髪の男がパタパタかけって来た。

　あれ、もしかして紘夢か！？


「貴ちゃーん♪いらっしゃーい♡」

「お前っマジで黒くしたのかよ！」


　紘夢はそのまま俺に抱き付いて来て、ギューってされた。

　あの派手な銀髪が今では真っ黒になっていて、俺だけじゃなくて、後ろにいた二人も驚いていた。


「えへへ♪結構評判いいんだ♪」

「うん！俺もこっちのが好きだぜ！」


　俺と紘夢がそんなやり取りをしてると、少し遅れて奥から茜と桃山が歩いて来た。
　うわ、二人に会うのも久しぶりだなぁ！


「秋山、良く来てくれたな♪会いたかったぞ」

「茜～♪俺も俺も～♪ほらお前もハグしてくれ♡」

「可愛い同士のハグ♡やば♡」


　俺はふざけて茜に手を伸ばすけど、みんながいて照れてるのか抱きしめてはくれなかった。
　隣でニヤニヤしながらスマホを出してる桃山は相変わらずだけど、てか桃山だよな？声と発する言葉は桃山だけど……何か違和感……あ！マスクしてねぇ！
　イケメン過ぎて一瞬誰だか分からなかったし！


「おい桃山！トレードマークのマスクどうした！？卒業したのか！？」

「ん？今は別にいっかなーって。正直息苦しいんだわアレ」

「だろーな！普段もそれでいろよ！」

「まぁまぁ、助っ人が続々と来てくれたし、このまま一気に片付けてパーティーしよーう♡」


　紘夢が言うと、茜と桃山がおーって腕を上げて再び奥に歩いて行った。
　本当に仲良くなってんなこいつら。

　なんか面白いメンバーだな。

　
「今さっき香山達も来てくれたんだ♪香山達は二階をやってくれてるんだ」

「なっちいるのか！？俺二階やるー♪」

「あ、コラ貴哉！」

「あー、じゃあ空くんといーくんは俺達と合流して一階を終わらせよう。一階はあと少しだから」


　俺はなっちの名前を聞いて勝手に正面にあった階段を登った。
　空が俺を追いかけて来そうになったけど、紘夢に止められていた。

　なっち達って事は他にもいるんかな？怜ちんとか？
　それにしてもみんなに会うの久しぶりだからか、いつも以上に会うのが楽しみだぜ♪