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2章 球技大会
はいぃ!?バスケだぁ!?
しおりを挟む無事、瑛二の悩みも解決出来て、懐かしの窓際の自分の席に座る。懐かしいって言っても一週間ぐらいしか経ってねぇけどな!
まぁ今は居心地はいいよ。
慣れたらこの席も怠くて眠いだけになるんだけどよ。でもやっぱりみんながいるこの教室は悪くねぇかな。
担任の玉ちゃんが入って来て俺を見て「おっ」と顔をした。
俺は味方になった玉ちゃんが愛おしくなって、大きく手を振って挨拶してやった。
「玉ちゃーん!俺復活したぜ~!またよろしくな~♪」
「コラ!先生を付けろ先生を!まったく変わらない奴だな!」
玉ちゃんに怒られるのがこんなに嬉しいなんて、これが最初で最後だろうな。
俺の挨拶にクラスの奴らが笑ったから、玉ちゃんが黙らせてホームルームが始まった。
ホームルームでは、球技大会について話があった。
「昨日の帰りにも言ったが、球技大会に出る種目を決めてもらうぞー。クラス委員、前に出てまとめてくれるか?」
いつものように担任に指名されて、クラス委員が黒板に球技大会の種目を書いていく。
野球、サッカー、バスケ、バレー、卓球、そしてテニス。
「まず野球に出たい人ー?挙手して下さい」
クラス委員が言うとちらほら手が挙がり、手を挙げた奴の名前を紙に書いていた。
次にサッカー、バスケと続き、ここで空の手が挙がった。他にも何人かいたけど、みんな手挙げな過ぎじゃね?今んとこ野球もサッカーも人数足りねぇだろ?
次にバレーと卓球。これも挙げるのは数人。え?みんなどしたの?まさかテニスに出たいのか!?ライバルがいるのは予想外だぞ!
俺は焦って隣に座ってる数馬にコソコソと声を掛ける。
「なぁ数馬!テニス多そうじゃん?こういう場合ジャンケンかな?」
「え、多分そうじゃないかな……」
「それじゃあ俺と数馬で出来ねぇかもじゃん!」
「あ!貴哉ごめんっ言って無かったよね!俺、バスケに出る事にしたんだ」
「はいぃ!?バスケだぁ!?」
いきなりの数馬の言葉に、思わず声がデカくなって、玉ちゃんに睨まれた。
ちょっと待てよ!数馬は俺とテニス出るって約束したじゃねぇか!だから空にも諦めてもらったし!
えー!てかバスケの時手挙げてたのかぁ!?
「へっへーん♪貴哉残念でしたー♡数馬くんは俺とバスケ出るんだもんね~♡」
「ちょ、聞いてねぇよ!じゃ俺誰とテニスやるんだよ!」
後ろの席の直登に勝ち誇ったように言われた。
そしてクラス委員が最後のテニスと単語を口にした瞬間、今まで手を挙げていなかった奴らが一斉に挙げた。
はぁぁぁ!?クラスの半分だとぉ!?
何だよコレ?何が起こってんだぁ!?
クラス委員も少し動揺してた。
「えっとー……テニスに出られるのはダブルスの二人なんですが……うーん。みんなでジャンケンします?」
「ちょっと待ったー!何だよコレ!てか何で数馬は手挙げてねぇんだよ!」
立ち上がって大きな声を出したのは、廊下側の席にいる空だった。そりゃそうだ。朝までは俺と数馬がテニスにすると思ってたんだ。
名前を出された数馬はビクッとして顔を逸らしていた。
「空ー!数馬は直登とバスケにするんだとー!てかみんな何でテニスなんだよ!?」
俺が問い掛けると、玉ちゃんが笑って言った。
「あはは、こりゃ時間掛かりそうだな!もうホームルームも終わるから帰りまでにまとめとけー」
笑い事じゃねぇよ!みんなふざけてんだろ?
くそー、俺は茜と勝負する約束してっから誰と組もうがテニスにしなきゃなんねーし、こうなったらみんなを脅すか?
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