【完結】取り柄は真面目な事だけです

pino

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3章 恋人失格

34.伝えたい事を伝えると言う事

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 伊吹さんは明らかに俺の出来上がったモノを見ていた。やっぱり同性の下半身、それも興奮して勃起している物なんて気持ち悪いと思ったのかな。
 俺は羞恥と不安で押し潰されるような気持ちだった。


「伊吹さん……」

「ハッ!」


 俺がやっと出した声に固まっていた伊吹さんが気付いたかのように動き出す。そしてそのままズボンを脱がして俺の立てた両膝をグイッと開いてまた覗き込む。
 

「あの、そんなに見られると恥ずかしいです」

「ごめん。あまりにも自分のと違い過ぎて驚いてたわ……最近の若い子ってこんなデカいの?それとも俺が小さ……」

「!!そ、それには個人差があると思いますよ!?それと、誰かと比較した事がないので自分のが大きいとか分からないですっ」

「そりゃそうだわな。ん、でも大丈夫そう。触っていい?」


 まさか大きさについて言われると思わなくて余計に恥ずかしくなった。おまけに触るだなんて、あまり伊吹さんに無理はさせたくない。


「いいですけど、無理しないで下さい」

「うん。じゃ触るね?」


 俺が頷くと伊吹さんは俺の目を見てニッコリ笑って手を伸ばして来た。そして伊吹さんの綺麗な手が俺のに触れる。優しく手の平で包み込んでしばらくそのままでいてくれた。
 凄く恥ずかしい!あの伊吹さんが俺のを触っているってだけでも奇跡なのに!
 ああでも凄く気持ち良いな……


「伊吹さん……」


 もう我慢出来ない。恥ずかしいとか以前にここまでされて黙っているなんて、とてもじゃないけど出来ないよ。
 今ばかりは嫌われちゃうからとかどうでも良くなってしまいそうだ。

 早く伊吹さんを抱きたい。

 俺のを触りながら何を思っているのか伊吹さんが少し微笑んでいるように見えて、その瞬間頭の中で何かが切れたかのように、伊吹さんの腕を掴んで引き寄せて夢中でキスをした。


「ふっ……んぅっ♡」

「好きです伊吹さんっ」


 上手なキスの仕方なんて知らないから、ただ想像に任せてしか出来なかったけど、伊吹さんが嫌がらないからそのまま続けながらベッドに寝かせる。
 横になった伊吹さんは、頬を赤くして驚いた顔をしていた。
 可愛いくて唇以外にもキスをした。
 くすぐったそうにしている姿がまた可愛いくて愛おしくておでこ、頬、顎、首筋にもキスをして回る。
 どこをとっても綺麗で、キスをする度に好きになっていく気持ちだった。


「尚輝くんっ」


 俺を呼ぶ声も愛おしくて、伊吹さんの声が聞こえる度に興奮した。俺が体中にキスをしていき、胸にある綺麗なピンク色の突起に辿り着くと、伊吹さんの体がビクッと反応した。どうやら伊吹さんは乳首が感じるようだ。
 その姿が色っぽくて、キスだけじゃなくて舌で舐めてみる。身を捩りながら感じてくれるから、俺はより感じて欲しいと吸ったり下の先でコロコロしたりと目一杯愛した。
 

「あっ尚輝くんの舐め方エロいっ」

「伊吹さんの反応がエロいんですよ♡乳首気持ち良いんですね♪覚えておきます♪」

「いや、乳首気持ちいとか知らなかった。俺も初めてでビックリしてます」

「それは嬉しいです!伊吹さんの初めて他にも見付けたいです!」


 俺は新事実に歓喜して、もっと探そうと伊吹さんの下半身に手を伸ばす。すると、先程まで半勃ち程度だったものが今では更に大きくなり、硬くなっていたんだ。
 興奮してくれた事と、俺の裸を見ても引かないでいてくれた事が嬉しくて泣きそうになった。


「あー、そんな急に触ったらダメだって。俺ずっとしてないからすぐイッちゃいそう♡」

「イッていいですよ♡」

「でもそしたら尚輝くんが満足出来ないじゃん」

「俺はこちらで満足しますから大丈夫です♡」

「ヒャア!?あ!やっぱそこ使うの!?」


 俺が伊吹さんの更に奥に手を伸ばしてツンと指で突いてみると、ビクンッとして驚いてたいた。
 顔を真っ赤にして恥ずかしがる姿が普段見れない伊吹さんでとても新鮮に見えた。

 
「伊吹さんに挿れたいです♡嫌ですか?」

「嫌って言うか……未知の世界過ぎて怖いです……」


 俺の下で元気の無さそうに小さな声でそう言う伊吹さん。そうだよね、伊吹さんは今まで付き合って来たとしても女性が相手だったから、自分が挿れられるなんて怖いよね。
 俺は伊吹さんの事を大切にしたいから今日はもう辞めておこうと思った。


「伊吹さん、本当に本当に大好きです。キスもたくさん出来て俺は満足です♪続きはまた今度にしま……」

「え、止めちゃうのか!?」

「……へ?」

「いやいや、ここまで来て止めるとか出来んの!?俺は最後までヤリたいよ!」

「い、伊吹さんっでも……」

「てか普通男ならそう思うんじゃないの?いや、女でも好きな奴となら最後までしたいと思うんじゃないか?」


 伊吹さんの言葉を聞いて俺は何て答えたらいいのか分からなかった。それは俺自身に経験がないのは勿論、普通が分からなかったからだ。


「あ、言い方が悪かったか。尚輝くんはどう思う?俺の事抜きに考えてみてよ」

「……俺は」


 伊吹さんに優しい笑顔を向けられて俺はまた相手に合わせようとしていた事に気付く。
 そうだな、相手を思いやる事も大事だけど、自分の気持ちも大事にしないと、本当に伝えたい事を伝えられないままになっちゃうよな。


「うん。尚輝くんは?」

「最後までしたいです!」

「あはは♪やっぱ尚輝くんもじゃん♪俺、痛いの我慢するからしよ?俺も尚輝くんとしたいから♡」

「はい♡出来る限り優しくしますね♡」


 俺の首に腕を回して来る伊吹さん。俺はとても大切に抱き締めてキスをした。

 
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