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<最強の強揉み男襲来!> <1>
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こういうマッサージ屋には、だいたい普通の力で施術して、満足していただけるんだけれど、たまにもっと強くやってくれ!と、要求される事がある。
その為に、プラス100円で男性指名や、女性にしてもらいたいという方には、女性指名というのがある。
でも中には、その100円を払いたくないが為に、強引にチェンジを要求するお客様もいる。
まぁ、サービス業だから、仕方ない事ではある。
だから、同じ時給なので、出来れば強揉みのお客様は避けたい。
何故なら、親指がメチャメチャ痛くなるからだ。
理想はめっちゃ綺麗な、超弱揉みの女性が理想だ。
しかし現実は、ほとんど男性のお客様が多い。
そんな綺麗な女性は、訳のわからない男性になんか揉まれにこないのが現実。
遅番だった私は夕方6時からラストまでの勤務だった。
その日は、夜9時くらいまではお客様も入らず、順番が4番目だった私は休憩室で3番目の同僚とたわいもない話をしていた。
「いらっしゃいませ!」
店にいた男性スタッフの声がして、お客様が入ったんだなと分かった私は、便所がてら様子を見に店内に行った。
「じゃあ、120分で。」
それとなく、座っているお客様の隣を通ると、中年の男性だった。
私は休憩室に戻り、同僚に120分コースだったと伝えた。
私の働いているところは、完全歩合制なのでお客様につかないとお金にならない。
時給が1800円なので、2時間にお客様1人できればひと安心みたいなかんじだった。
だけど、正直、2時間揉みっぱなしというのはキツイ。できれば60分コースがポンポンポンと入るのが理想だけれど、そうそううまくはいかない。
休憩室に戻り、同僚とたわいもない話のつづきをしていた。
「すいませんっ!変わってもらえますかっ!」
5分ほどしたら、お客様についていたスタッフが血相を変えて休憩室に入ってきた。
話を聞くと、お客様から「もっと強く、もっと強く!」と言われ、とてもじゃないけど、2時間もたないと思って助けを求めてきた。
その日は私を含め男性スタッフのみ4人だった。
順番からいくと2番目のスタッフが行くところなのだが、男性スタッフが助けを求めるというのは相当な強者だとわかっていたので、2番目と3番目のスタッフがダチョウ倶楽部のように「どうぞ!どうぞ!」と譲り合っていた。
その押し問答を数回繰り返して、ふと静かになり2番目と3番目のスタッフが同時に私を見た。
「やっぱりここはコブシさんしかおらんな!」
2人は声を合わせて、うなずきながら言った。
薄々はこうなるんじゃないかと予想はしていた。
体格も4人のなかでは筋肉もあり、1番力がありそうといわれたらしょうがない。
というのも、私は昔プロボクサーだった。
やめてからも、ちょこちょこは自主トレーニングしていた。
よく引退したボクサーが、きつい減量から解放された反動からか、無様な体型になってしまう人がいる。
私は、そうはなりたくなかった。
だから、それなりには維持していた。
ボクサーの頃はスパーにしろ、試合にしろ誰と組まれても逃げることは許されないという世界で生きていた。
アントニオ猪木じゃないけど、「いつ何時、誰の挑戦でもうける!」みたいなところがボクサーにはあると思う。
「わかりました。僕が行きましょう。」
内心は正直嫌だった。
誰がわざわざ、あっちあちの栗拾いにいかなアカンねん!と思っていた。
意を決して、私はそのお客様の元に向かった。
そして、それは想像を絶する戦いの始まりだった。
その為に、プラス100円で男性指名や、女性にしてもらいたいという方には、女性指名というのがある。
でも中には、その100円を払いたくないが為に、強引にチェンジを要求するお客様もいる。
まぁ、サービス業だから、仕方ない事ではある。
だから、同じ時給なので、出来れば強揉みのお客様は避けたい。
何故なら、親指がメチャメチャ痛くなるからだ。
理想はめっちゃ綺麗な、超弱揉みの女性が理想だ。
しかし現実は、ほとんど男性のお客様が多い。
そんな綺麗な女性は、訳のわからない男性になんか揉まれにこないのが現実。
遅番だった私は夕方6時からラストまでの勤務だった。
その日は、夜9時くらいまではお客様も入らず、順番が4番目だった私は休憩室で3番目の同僚とたわいもない話をしていた。
「いらっしゃいませ!」
店にいた男性スタッフの声がして、お客様が入ったんだなと分かった私は、便所がてら様子を見に店内に行った。
「じゃあ、120分で。」
それとなく、座っているお客様の隣を通ると、中年の男性だった。
私は休憩室に戻り、同僚に120分コースだったと伝えた。
私の働いているところは、完全歩合制なのでお客様につかないとお金にならない。
時給が1800円なので、2時間にお客様1人できればひと安心みたいなかんじだった。
だけど、正直、2時間揉みっぱなしというのはキツイ。できれば60分コースがポンポンポンと入るのが理想だけれど、そうそううまくはいかない。
休憩室に戻り、同僚とたわいもない話のつづきをしていた。
「すいませんっ!変わってもらえますかっ!」
5分ほどしたら、お客様についていたスタッフが血相を変えて休憩室に入ってきた。
話を聞くと、お客様から「もっと強く、もっと強く!」と言われ、とてもじゃないけど、2時間もたないと思って助けを求めてきた。
その日は私を含め男性スタッフのみ4人だった。
順番からいくと2番目のスタッフが行くところなのだが、男性スタッフが助けを求めるというのは相当な強者だとわかっていたので、2番目と3番目のスタッフがダチョウ倶楽部のように「どうぞ!どうぞ!」と譲り合っていた。
その押し問答を数回繰り返して、ふと静かになり2番目と3番目のスタッフが同時に私を見た。
「やっぱりここはコブシさんしかおらんな!」
2人は声を合わせて、うなずきながら言った。
薄々はこうなるんじゃないかと予想はしていた。
体格も4人のなかでは筋肉もあり、1番力がありそうといわれたらしょうがない。
というのも、私は昔プロボクサーだった。
やめてからも、ちょこちょこは自主トレーニングしていた。
よく引退したボクサーが、きつい減量から解放された反動からか、無様な体型になってしまう人がいる。
私は、そうはなりたくなかった。
だから、それなりには維持していた。
ボクサーの頃はスパーにしろ、試合にしろ誰と組まれても逃げることは許されないという世界で生きていた。
アントニオ猪木じゃないけど、「いつ何時、誰の挑戦でもうける!」みたいなところがボクサーにはあると思う。
「わかりました。僕が行きましょう。」
内心は正直嫌だった。
誰がわざわざ、あっちあちの栗拾いにいかなアカンねん!と思っていた。
意を決して、私はそのお客様の元に向かった。
そして、それは想像を絶する戦いの始まりだった。
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