転生したら武器に恵まれた

醤黎淹

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学生編

嫌々決闘

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「シン・ヴィーナス!貴方に決闘を申し込みます」
もはやこの展開にも飽きた。
流石に3度目はくどいと思うよ神様。好きなように生きろって言ったじゃん…俺のここ最近の記憶が決闘ばっかりだよ?第二王子に勇者に…次は女の子だ。しかも…デカイ。あそこがとにかくデカイ。この子剣を身につけてるけど、この胸で振るうのか?無理があるんじゃ…
「勇者様に聞きました!貴方、妹を無理やり同じ部屋にして、夜な夜ないっ、いや、いやらしいことをするんでしょ!」
…あのクソ自称が原因なのはわかった、だがな…部屋一緒にしたの実質アリスなんだがな。その時、脱衣所からアリスがでてきた
「お兄ちゃん、お風呂上がったよ。はやく食べさせて~」
このタイミングでか!?
「たっ、食べさせてってまさか貴方妹に…」
「まてまて!勘違いするな!」
「もう許せません。貴方に私が決闘に勝ったら妹さんを女子寮に連れて行きます」
…おぉ、意外とまともな条件だ、これならわざと負けてもいい。そう思っていたのだが、後ろからとてつもない殺意を感じる。そうだ…我が妹の称号には…
《お兄ちゃん大好き》が!
そもそも本を調べて、称号の条件を探したらお兄ちゃん大好きは兄が死ぬほど好きで、それを顔にださないで何年も暮らすことで得られる称号だ。そんな妹が俺が負けた場合は女子寮に連れてかれるなど聞いたら
「お兄ちゃん…いえ、お兄様。絶対に…勝ってくださいね」
小声で俺にささやいてくる…こらほど怖い妹は初めてだった。もう涙目だ
「ふふん、どうやら私が
…俺は屈辱を与えられるのが嫌いだ、一番は妹などの家族、二番目は俺の大切な物、そして最後は俺を馬鹿にすることだ。馬鹿やアホとかそんなもんなら、なにか言ってる程度で済むが…俺が怖がってる?冗談じゃない。
「ひゃ!?お…お兄ちゃん?」
さっきまで怒りで満ちたアリスも冷静に戻ったようだ、それもそうだ…この世界ではじめて、からな
「あ、あれ?なんか…怖いよ~な~」
「おいお前、挑んだからには逃げるなよ。明日の朝、決闘を受けてやる。
逃げるなよ」
 多分今日、いや、人生で一番人に恐怖を植え付けてやろうと思った日だった。
     :
今回の決闘は先生が監督のため、体育館で行うことになった。観客はかなりいる。この学院は体育館に二階があり、椅子が並んでいる。決闘が多いために観客も多いから、見れるようにに設置されたのだろう。
「では、これより。期待のルーキー、シン・ヴィーナスと剣術が取り柄、ルネリーア・マーガレットの決闘を始める。はじめ!」
合図と共に俺は詠唱、マーガレットは剣を構える
『我が心は鋼  ならば、主人の体も心も鋼  今英雄となれ』
詠唱が終わると同時にマーガレットは斬りかかってきた
「はぁ!」
その太刀筋は見事なものだ、取り柄と言われるほどのことはある。
「く、第二詠唱」
『その赤き槍   我にはむかう敵に恐怖を植え付けよ』
【グングニル】
全体が赤い槍、最高神オーディンが持っているとされる槍だ。この槍は的を外さず、手元に戻ってくるとゆう、少しいやらしい槍だ。なによりこれは普通に使うのではなく
「投げるもんだ!」
投げたグングニルはとんでもない速度でマーガレットに向かって飛び、当たる…筈だったが、マーガレットの剣が伸びて、槍の軌道を剣で変えたのだ
「な、まじかよ」
「あまりなめないでほしいね、私だってこれでも中級生、あれぐらいかわせる」
少し甘く見ていた。だが、これで…
「遠慮はいらねぇな…三連続詠唱!」
「…え?」
『その極寒の中も燃え続ける刃   今、我が刃となれ!』
【レーヴァテイン】
『最高神オーディンよ  その愛する剣を今我に与えよ』
【グラム】
『その固き封印すら破る槍よ   今、我が敵を貫け!』
【ゲイ・ボルグ】
魔法陣から現れ、右手にある剣はレーヴァテイン、北欧神話に伝わる剣で、
左手にあるのがゲイ・ボルグ、アイルランドの説話にでてくるクー・フーリンの槍。そして、地面に突き刺さるけんグラム。今の武器の中でエクスカリバーに並ぶ剣…
「まずは…ゲイ・ボルグからだ!」
レーヴァテインを投げて俺はゲイ・ボルグにMPを集中させる。それにより、ゲイ・ボルグは強い光を放つ。
「いけ…ゲイ!ボルグ!」
投げた槍はマーガレットではなく、マーガレットの後ろの席にいる自称の腰巾着にいた男だった。
「なにを!?」
その瞬間、ゲイ・ボルグはなにもないところで光を放ち、なにかを破壊した
「な、これは」
「気づかないわけないだろ。マーガリンは気づいてなかったみたいだけどな」
「マーガレットです!どうゆうことですか!」
ここまでアホだと、逆に清々しくなってくる。
「自称はあんたが勝つとは思ってなかったみたいだな。グングニルは本来確実に当たっていた。だが、あんたは自分の力で回避したと思っているが、やられたな。あの腰巾着のEXスキルか知らないけど、グングニルはあんたが防ぐまえに威力が下がってたみたいだな」
腰巾着の男が放つEXスキルのMPをゲイ・ボルグは破壊したのだ。MP自体は破壊などできないが、EXスキルや魔法を発動中に放出されるMPは破壊できるのだ。ゲイ・ボルグは粒子になりセレクトに登録された。そして、投げたレーヴァテインは落ちてきてそれをキャッチした
「さぁ、続きだ。まずは、レーヴァテイン」
燃え盛る炎の剣、レーヴァテインを振りかざし振ろうとした瞬間に先生に止められた
「まちなさい。校舎を燃やす気ですか」
「え?…もしかして…この世界の話にレーヴァテインって存在しない?」
「?なんですそれは」
どうやらこの世界、伝説の武器にも伝わってるのと伝わってないのがあるらしい。
「まぁ、見ててくださいって」
レーヴァテインを振りかざし、マーガレットに当たる射程距離外で剣を振りかざすと、火柱が立ち、マーガレットを囲んだ
「な!このままだと校舎…が?」
火柱は現れた途端にマーガレットを囲んだだけで燃え広がらなかった
「この燃えてる剣を持って火傷しない筈ないけど、まぁ燃やしたいものだけ燃やせるんだな、これが」
「そんな剣が」
観客にはすげぇとかありえないなどの言葉が飛び交う。中には本気で剣の正体の考察をするものなどもいた。
「お兄様!かっこいいよー!」
アリスは大きく手を振りながら応援してくれる。小さな応援団長だ
「最後にグラム、いくぞ」
レーヴァテインをセレクトに登録してグリムを引き抜いた瞬間、強い圧が周りの観客、先生、そしてマーガレットにあたえた。この剣はエクスカリバーと違い単純な力で構成されている。オーディンの剣として神話に登場するこの剣。ただ能力には特化せず、全てを薙ぎ払う力を持っている
「いくぞ」
【ルーン・サイカー】
赤く光るグラムをもち火柱に突進して、マーガレットに狙いをつける。その剣を振りかざし、振り下ろそうとした瞬間
「降参しまーす!」
マーガレットは降参したのだ。何故だ、まだ本気をだしていないのに
「決闘終了!シン・ヴィーナス勝利でこの場を閉じる。解散!」
観客は感想を述べながら、教室に戻っていった。
「お兄様ー!やりましたね。…どうしたんです?」
「ん?あぁ、アリスか。いやなに…絶望しているんだよ」
「…なににです?」
「いやさ、喧嘩売ってくるくせにたいした強さもなく、本気を出すこともできずに終わるこの絶望感。アリス~、たまには甘えても」
「はい!ぜひ!」
言い切るまえにアリスは了承する。さすがお兄ちゃん大好き称号の持ち主、はやい
「え?え?、どうゆうことですか?」
「…はぁ、最後だ。自称勇者となにがあったか話してやる。それでこの状況がわかる筈だ」
混乱するマーガレットに疲れをどうにか振り払い、事情を説明した。
     :
「すいませんでした!。まさかそんな理由があったとは」
「いや、わかればいいんだけど…ここまで多くMP使ったの初めてだから少しクラクラする」
頭がフラフラして、ボーッとする。まさか、こんなことになるとは
「お兄様!。残りのMP…は…」
アリスはMPを確認して、黙り込む。
「どうしたの?。まさか、MPが枯渇して」
「お兄様のMPが半分も…残り五十万しかありません」
そう、今までここまでスキルを乱用したこともなく、4つも召喚して、その中にグラムもあったためにはじめて半分も消費してしまったが、そののワードに引っかかったのだろう。マーガレットが開いた口が閉じないとはまさにこのこと。本当に開いた口が閉じてないのだ
「五十万が半分だから、二倍で…ひゃ、ひゃ、百万~!?」
泡を吹いたままマーガレットは気絶した。
「アリス、とりあえす…先生呼んで…き…て」
「お兄様!?お兄様!?おにいさまー!」
     :
目が覚めたら、保健室のベッドで寝ていた。他には誰もいなかった。時間をみるにもう授業は全て終わりそうだった。今まで使ったことのない量を消費したために、慣れないことで気絶したようだ。
「お兄ちゃん起きてますか?」
扉を開けて入ってきたのはアリスだった。荷物は部屋に置いてきたのか、手ぶらだった。
「あぁ、起きてるよ」
俺はゆっくり起き上がり、笑顔をみせる
「よかったぁ、お兄ちゃんってば、今まで使わなかったMPをいきなり使うから、先生もこんな倒れかたは見たことないって驚いてたよ?」
「そうなのか」
今までみたことないってことは、俺が第1号か、なりたくないNo.1だな。
「お兄ちゃんたてる?」
「あぁ、どうにかな」
俺はゆっくり立ち上がりアリスと一緒に寮に向かった。道中変わった話をアリスにされた。
「2年後魔王が復活するんだって」
「ぶっ!ま、魔王!?」
この世界に勇者がいるので予想はしていたが、本当にいるとは。
「それが今日わかったの。でね、勇者様は1年半たったら旅に出るんだけど、伝説にでてくる称号の格闘王、魔法帝、そして私聖女を引き連れていくんだって」
「いかせねーよ」
アリスはすぐと言った俺をみてキョトンとする
「ふふ、お兄ちゃんなら言うと思った」
「お前は俺が守る。なにがあってもな」
せっかくのんびりできると思ったが、誰かに尽くす人生も悪くないかもしれない。そう、俺は思った
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