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怪獣も怪人も宇宙人もまとめて登場
第八話・合体ダンス怪人【ウズメスネーク】登場「五人そろって、カナレンジャー!」
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マタニティがニヤけた顔で、舌なめずりをする。
「でへへへっ、異次元の超獣乙女になって良かった、丸見えだよ」
マタニティの言葉に、胸と股間を押さえて隠す華奈と股間を手で隠すジン。
怒鳴るタマタマン。
「こらぁ、二人とも隠さず戦え!」
「ムリ、ムリ、ムリ、見えているのなら戦えない!」
「あんなのは、ハッタリだ……たぶん」
◇◇◇◇◇◇
その時──『ニャンダバダ地域防衛隊』の戦闘機三機が飛行してきて、地上スピーカーから男性の声が聞こえてきた。
《情けないぞ、サカナ カナ! 裸が見られるコトがなんだ! オレなんて飲み会の最後は脱衣しているぞ》
「裸じゃありません、こういう模様なんです……あなたみたいに怪獣の攻撃で、すぐに墜落する戦闘機に乗っている税金ムダ使いの人たちには、わかりません」
《言ったなぁぁ、それじゃあ……オレたちが超獣乙女を倒したら、ニャンダバダ地域防衛隊に入隊してもらうぞ……学生隊員として》
「えっ、なんで学生って知って……」
《そんなコトはどうでもいい……ちなみに、昨今の戦闘機は遠隔の無人操縦だ、今どき有人で怪獣に向かっていくのは無謀過ぎるからな……ぷはぁ、コーラうめぇ》
「安全な場所から、戦闘機をコントロールしているんでしょう! そうでしょう!」
華奈の質問を無視して、ニャンダバダ地域防衛隊の三機の戦闘機が合体して一機に変わる、それを見た華奈は。
「どうして、最初から合体した一機で飛んでこない?」
と、思った。
マタニティが余裕で触手を振り回す。
「怪獣に墜落させられるのが、お約束の防衛隊の戦闘機に、超獣乙女が倒せるものか……ほれほれ、なんかやってみ」
戦闘機の下部から巨大な光りの鎌が現れる、怪獣を切断できるサイズの光りの刃物が。
凶刃を出して向かってくる戦闘機にビビるマタニティ。
「そんなのありぃ? あっ、宇宙人の科学力を利用した時間限定の攻撃か……納得って、ち、ちょっとタンマ!」
《待たない! すっげぇギロチン攻撃》
「うぎゃぁぁぁ!」
巨大な凶刃は、マタニティを縦に寸断して、真っ二つになった左右から内臓のようなモノを迸りながら、超獣乙女は光りの粒子になって消滅した。
◆◆◆◆◆◆
後日──阪名 華奈と朱乱 ジンはニャンダバタ地域防衛隊の制服を着て。
ニャンダバダの基地にいた。
焼き鳥屋の店長の格好をした、ニャンダバダの隊長が言った。
「ようこそ、我がニャンダバダ基地へ……二人を歓迎する」
基地内には、他にも飲食店の制服を着た女性隊員とか、工事現場の誘導員の格好をした男性隊員などがいた。
焼き鳥の匂いを漂わせている、隊長が言った。
「この格好は、店の仕込みをするためにすぐに、戻らないといけないので、気にしないでくれ……オレには、そっくりな双子の弟がいる」
「いやいや、気にしますって」
その時、自動ドアが開いてネコが一匹入ってきた。
「ニャア……やっと来たかニャア、サカナ カナ」
白衣コートを着て、四つ足で歩いて来た白ネコで顔の半分が茶色の三毛柄の、ネコが華奈たちの前で後ろ足で立ち上がって言った。
「姉が迷惑かけたニャア、わたしは妹のニャゴ星人【ミケ博士】と呼んでくれたまえ……わたしが、君たちが学生だと防衛隊に伝えたニャア」
ミケ博士が顔を前足で洗いながら言った。
「ところで、二人はすげぇタッチをして、男女同体の巨大なヒロイン・ヒーローになるのかニャア」
「なりません!」
「じゃあ、二人で一人の単身半身ライダーヒロイン・ヒーローになるのかニャア」
「なりません!」
「つまらないニャア……うげぇぇ」
女性隊員の一人が、悲鳴をあげる。
「わぁ、ミケ博士が毛玉吐いた!」
◇◇◇◇◇◇
その時、基地内に怪人出現を知らせるアナウンスが聞こえてきた。
《ネオ・ノットルンの怪人【ウズメスネーク】が地域境を越えて隣の地区に出現交戦中! ニャンダバダ地域防衛隊は念のために出撃して、怪人をやっつけちゃってください》
ミケ博士が言った。
「わたしに対する嫌がらせで、姉のニャゴ博士がネオ・ノットルンで監修した、女性怪人を送り込んできたニャア……ニャンダバダ地域防衛隊出動だニャン」
「ニャンダバダ!」
見習い学生隊員の華奈とジンに、ミケ博士が言った。
「君たちは現場で先輩たちの戦い方を見て勉強するニャア、インカムを通じて、わたしが指示を出すニャ」
◆◆◆◆◆◆
怪人出現の現場に到着すると、奇妙な現象が起こっていた。
覆面をした戦闘員たちと、一体の怪人が地区の境で行ったり来たりを繰り返していた。
隣の地区には、その地域だけを守る『ニャンダバダ極道地域防衛隊』がいた。
別地域の特攻隊服のニャンダバダ防衛隊が、木刀を持って怪人と戦闘員に向って凄む。
「なんだぁ、おまえたち……オレらの地域で悪さをしたらボコるぞ」
胸にサラシを巻いて顔に傷が残る、隣地域のニャンダバダ隊長の背後には、バイクのエンジンを吹かしている隊員たちがいた。
オドオドしている、日本神話のアメノウズメとスネークの合体怪人、ウズメスネークが泣き出しそうな声で言った。
「だから嫌だったんですよぅ……この地域境で行動を起こすのは」
ニャンダバダ極道地域の隊長が、ヘビを体に巻いた女性怪人に向って凄む。
「はぁ、なにゴチャゴチャ言ってやがる……こっちの地域に入ってくるなら、覚悟しろや!」
そこへ、自転車や軽トラックに乗った華奈の地域のニャンダバダ地域防衛隊が到着する。
涙目のウズメスネークが、安堵した表情をする。
「助かりました……隣の地域の人たち怖いんですもん……こんな怖い人たちがいる地域で、怪人活動はできません」
焼き鳥屋の大将の格好のまま、ニャンダバダの隊長がウズメスネークを指差して言った。
「出たなぁネオ・ノットルンの怪人、作戦はバカの一つ覚えの破壊工作か」
「違います、あたしに与えられた作戦は、銭湯の女湯で踊るコトです」
華奈が呆れた声を出す。
「はぁぁ? また銭湯の女湯?」
「はい、女湯だったら男性のニャンダバダ隊員は女湯に入れないというコトで、でもこの地域境にある銭湯が臨時休業でして……どうしたら、いいものかと困ってしまって」
その時──華奈のインカムを通じてミケ博士の指示が出る。
《ニャア、だったら定番の広々とした石切場跡に移動して、バトルニャア》
ミケ博士の提案を伝えると、ウズメスネークたちは喜んで移動するために乗ってきた、マイクロバスに乗り込んだ。
◆◆◆◆◆◆
数分後──華奈たちは、特撮聖地の石切場跡にいた。
「うわぁ、この場所見たことある……あ、あの崖の上でスーパーヒーローたちが勢揃いしていたんですね……感激」
広々とした場所で、ネオ・ノットルンの戦闘員やウズメスネークたちは、興奮気味にスマホで記念撮影をする。
そんな、彼らに向ってニャンダバダ地域防衛隊は光線銃を発射したり。
少し抗議するウズメスネーク。
「なにするんですか、いきなり攻撃してきて!」
「甘えるな! ここは爆風の匂いが染みついた戦場なんだよ、ここに来た以上は悪の組織の怪人なら覚悟を決めて本気だせ!」
「そうでしたね、ここは聖地であると同時に戦場でしたね……ネオ・ノットルン変身」
ウズメスネークの姿が、薄布半裸の天女のような容姿にヘビが巻きついた本気の戦闘モードに変わる。
「手はじめに戦闘員さん、やっちゃってください」
はじまる戦闘、ニャンダバダ防衛隊は中国武術の武具で応戦する。
次第に劣勢になっていく、ネオ・ノットルンの戦闘員たちを見て、ウズメスネークが言った。
「どいて、あたしが踊る……蛇眼石化の舞い」
肢体をくねらせた、妖艶なウズメスネークのダンス……女体に巻きついていた大蛇の目が怪しい輝きを放つと、華奈を除くニャンダバダ隊員たちは動けなくなった。
「う、動けない」
「ヘビに睨まれたカエルみたいだ……これが蛇眼催眠か」
華奈が隊員一人一人に駆け寄って、体を揺さぶる。
「どうしちゃったんですか? しっかりしてください先輩! ジンくんまで催眠にかかっちゃって」
「ごめん華奈、踊りに魅入ってしまった」
「どうして、あたしだけ催眠にかからなかったの?」
華奈のインカムにミケ博士の声が届く。
《説明するニャア、阪名 華奈はネオ・ノットルンで改造されたニャ……言わば、ネオ・ノットルンの怪人と華奈は、兄弟姉妹みたいなもんニャ》
「いったい、どうすれば……あたし一人で戦闘員さんたちと、怪人の相手をするんですか?」
《それは大丈夫ニャ……華奈、変身するニャ、いつもと反対側の脇の下を手で押さえるニャ》
反対側の少し汗ばんだ脇の下を、片手で押さえる華奈。
「なんだか、よくわからないけれど……カナァァァァァァ!」
華奈の姿が五人に分身して、蛇眼催眠で動けないニャンダバダ隊員たちに憑依して、五人のサカナ カナになった。
赤色マフラーのレッド華奈が言った。
「なにこれ?」
青色マフラーのブルー華奈が言った。
「あたしが分身して隊員が、あたしになっちゃった?」
黄色マフラーのイエロー華奈が言った。
「隊員さんたちの意識は……どこ?」
桃色マフラーのピンク華奈が言った。
「意思の疎通は五人で共有している……変な感じ」
緑色マフラーのグリーン華奈が言った。
「五人そろって【カナレンジャー】裸じゃありません、こういう模様なんです!」
カナレンジャーの背後で、五色の爆煙が上がる。
それぞれの色のマフラー、手袋、ブーツ、ベルト……体に模様があるが、どう見て変態五人の痴女だった。
《一見すると裸体に見えるニャ、極薄のスキン強化スーツで守られているニャア……裸で戦え、カナレンジャー》
再開する戦闘、カナレンジャーは各自の武器や能力で戦い戦闘員を、なぎ倒していく。
《カナレンジャーは、憑依して肉体変化した隊員たちの嗜好がそのまま能力として使えるニャ、鉄道オタクの列車能力、恐竜オタクの恐竜能力……忍者オタクや魔法オタクや、動物オタクの能力が使えるニャ》
倒された戦闘員たちは、次々とマイクロバスに乗り込んで休憩している。
最後に残ったのは、ウズメスネークだった。
レッド華奈が他の華奈に言った。
「そろそろ、怪人にトドメ刺すよ」
カナレンジャーが、どこからか取り出した銃器を合体させて、大型の銃器を完成させた。
赤いマフラーを首に巻いた華奈が、逃れられないようにターゲット固定したウズメスネークに訊ねる。
「一応、聞いておくけれど……撃たれてバラバラになった後で、巨大化なんてしないでしょうね? 目玉の変な生物が走ってきて目から巨大化光線出したり、シールみたいなのを剥がしたら、リバウンドで巨大化したりなんてのは」
「そういうのは無いと思いますけれど」
「良かった……巨大ロボット用意してないから、それじゃあ撃つよ」
大型銃器から発射された、拳を突き出した華奈の姿の光線がウズメスネークの体を貫く。
叫ぶウズメスネーク。
「勝利! ネオ・ノットル!」
そう叫んで、爆発したウズメスネークの肉塊が、ゴロゴロと採石場跡に転がる。
こうして、一つの戦いが終わった。
「でへへへっ、異次元の超獣乙女になって良かった、丸見えだよ」
マタニティの言葉に、胸と股間を押さえて隠す華奈と股間を手で隠すジン。
怒鳴るタマタマン。
「こらぁ、二人とも隠さず戦え!」
「ムリ、ムリ、ムリ、見えているのなら戦えない!」
「あんなのは、ハッタリだ……たぶん」
◇◇◇◇◇◇
その時──『ニャンダバダ地域防衛隊』の戦闘機三機が飛行してきて、地上スピーカーから男性の声が聞こえてきた。
《情けないぞ、サカナ カナ! 裸が見られるコトがなんだ! オレなんて飲み会の最後は脱衣しているぞ》
「裸じゃありません、こういう模様なんです……あなたみたいに怪獣の攻撃で、すぐに墜落する戦闘機に乗っている税金ムダ使いの人たちには、わかりません」
《言ったなぁぁ、それじゃあ……オレたちが超獣乙女を倒したら、ニャンダバダ地域防衛隊に入隊してもらうぞ……学生隊員として》
「えっ、なんで学生って知って……」
《そんなコトはどうでもいい……ちなみに、昨今の戦闘機は遠隔の無人操縦だ、今どき有人で怪獣に向かっていくのは無謀過ぎるからな……ぷはぁ、コーラうめぇ》
「安全な場所から、戦闘機をコントロールしているんでしょう! そうでしょう!」
華奈の質問を無視して、ニャンダバダ地域防衛隊の三機の戦闘機が合体して一機に変わる、それを見た華奈は。
「どうして、最初から合体した一機で飛んでこない?」
と、思った。
マタニティが余裕で触手を振り回す。
「怪獣に墜落させられるのが、お約束の防衛隊の戦闘機に、超獣乙女が倒せるものか……ほれほれ、なんかやってみ」
戦闘機の下部から巨大な光りの鎌が現れる、怪獣を切断できるサイズの光りの刃物が。
凶刃を出して向かってくる戦闘機にビビるマタニティ。
「そんなのありぃ? あっ、宇宙人の科学力を利用した時間限定の攻撃か……納得って、ち、ちょっとタンマ!」
《待たない! すっげぇギロチン攻撃》
「うぎゃぁぁぁ!」
巨大な凶刃は、マタニティを縦に寸断して、真っ二つになった左右から内臓のようなモノを迸りながら、超獣乙女は光りの粒子になって消滅した。
◆◆◆◆◆◆
後日──阪名 華奈と朱乱 ジンはニャンダバタ地域防衛隊の制服を着て。
ニャンダバダの基地にいた。
焼き鳥屋の店長の格好をした、ニャンダバダの隊長が言った。
「ようこそ、我がニャンダバダ基地へ……二人を歓迎する」
基地内には、他にも飲食店の制服を着た女性隊員とか、工事現場の誘導員の格好をした男性隊員などがいた。
焼き鳥の匂いを漂わせている、隊長が言った。
「この格好は、店の仕込みをするためにすぐに、戻らないといけないので、気にしないでくれ……オレには、そっくりな双子の弟がいる」
「いやいや、気にしますって」
その時、自動ドアが開いてネコが一匹入ってきた。
「ニャア……やっと来たかニャア、サカナ カナ」
白衣コートを着て、四つ足で歩いて来た白ネコで顔の半分が茶色の三毛柄の、ネコが華奈たちの前で後ろ足で立ち上がって言った。
「姉が迷惑かけたニャア、わたしは妹のニャゴ星人【ミケ博士】と呼んでくれたまえ……わたしが、君たちが学生だと防衛隊に伝えたニャア」
ミケ博士が顔を前足で洗いながら言った。
「ところで、二人はすげぇタッチをして、男女同体の巨大なヒロイン・ヒーローになるのかニャア」
「なりません!」
「じゃあ、二人で一人の単身半身ライダーヒロイン・ヒーローになるのかニャア」
「なりません!」
「つまらないニャア……うげぇぇ」
女性隊員の一人が、悲鳴をあげる。
「わぁ、ミケ博士が毛玉吐いた!」
◇◇◇◇◇◇
その時、基地内に怪人出現を知らせるアナウンスが聞こえてきた。
《ネオ・ノットルンの怪人【ウズメスネーク】が地域境を越えて隣の地区に出現交戦中! ニャンダバダ地域防衛隊は念のために出撃して、怪人をやっつけちゃってください》
ミケ博士が言った。
「わたしに対する嫌がらせで、姉のニャゴ博士がネオ・ノットルンで監修した、女性怪人を送り込んできたニャア……ニャンダバダ地域防衛隊出動だニャン」
「ニャンダバダ!」
見習い学生隊員の華奈とジンに、ミケ博士が言った。
「君たちは現場で先輩たちの戦い方を見て勉強するニャア、インカムを通じて、わたしが指示を出すニャ」
◆◆◆◆◆◆
怪人出現の現場に到着すると、奇妙な現象が起こっていた。
覆面をした戦闘員たちと、一体の怪人が地区の境で行ったり来たりを繰り返していた。
隣の地区には、その地域だけを守る『ニャンダバダ極道地域防衛隊』がいた。
別地域の特攻隊服のニャンダバダ防衛隊が、木刀を持って怪人と戦闘員に向って凄む。
「なんだぁ、おまえたち……オレらの地域で悪さをしたらボコるぞ」
胸にサラシを巻いて顔に傷が残る、隣地域のニャンダバダ隊長の背後には、バイクのエンジンを吹かしている隊員たちがいた。
オドオドしている、日本神話のアメノウズメとスネークの合体怪人、ウズメスネークが泣き出しそうな声で言った。
「だから嫌だったんですよぅ……この地域境で行動を起こすのは」
ニャンダバダ極道地域の隊長が、ヘビを体に巻いた女性怪人に向って凄む。
「はぁ、なにゴチャゴチャ言ってやがる……こっちの地域に入ってくるなら、覚悟しろや!」
そこへ、自転車や軽トラックに乗った華奈の地域のニャンダバダ地域防衛隊が到着する。
涙目のウズメスネークが、安堵した表情をする。
「助かりました……隣の地域の人たち怖いんですもん……こんな怖い人たちがいる地域で、怪人活動はできません」
焼き鳥屋の大将の格好のまま、ニャンダバダの隊長がウズメスネークを指差して言った。
「出たなぁネオ・ノットルンの怪人、作戦はバカの一つ覚えの破壊工作か」
「違います、あたしに与えられた作戦は、銭湯の女湯で踊るコトです」
華奈が呆れた声を出す。
「はぁぁ? また銭湯の女湯?」
「はい、女湯だったら男性のニャンダバダ隊員は女湯に入れないというコトで、でもこの地域境にある銭湯が臨時休業でして……どうしたら、いいものかと困ってしまって」
その時──華奈のインカムを通じてミケ博士の指示が出る。
《ニャア、だったら定番の広々とした石切場跡に移動して、バトルニャア》
ミケ博士の提案を伝えると、ウズメスネークたちは喜んで移動するために乗ってきた、マイクロバスに乗り込んだ。
◆◆◆◆◆◆
数分後──華奈たちは、特撮聖地の石切場跡にいた。
「うわぁ、この場所見たことある……あ、あの崖の上でスーパーヒーローたちが勢揃いしていたんですね……感激」
広々とした場所で、ネオ・ノットルンの戦闘員やウズメスネークたちは、興奮気味にスマホで記念撮影をする。
そんな、彼らに向ってニャンダバダ地域防衛隊は光線銃を発射したり。
少し抗議するウズメスネーク。
「なにするんですか、いきなり攻撃してきて!」
「甘えるな! ここは爆風の匂いが染みついた戦場なんだよ、ここに来た以上は悪の組織の怪人なら覚悟を決めて本気だせ!」
「そうでしたね、ここは聖地であると同時に戦場でしたね……ネオ・ノットルン変身」
ウズメスネークの姿が、薄布半裸の天女のような容姿にヘビが巻きついた本気の戦闘モードに変わる。
「手はじめに戦闘員さん、やっちゃってください」
はじまる戦闘、ニャンダバダ防衛隊は中国武術の武具で応戦する。
次第に劣勢になっていく、ネオ・ノットルンの戦闘員たちを見て、ウズメスネークが言った。
「どいて、あたしが踊る……蛇眼石化の舞い」
肢体をくねらせた、妖艶なウズメスネークのダンス……女体に巻きついていた大蛇の目が怪しい輝きを放つと、華奈を除くニャンダバダ隊員たちは動けなくなった。
「う、動けない」
「ヘビに睨まれたカエルみたいだ……これが蛇眼催眠か」
華奈が隊員一人一人に駆け寄って、体を揺さぶる。
「どうしちゃったんですか? しっかりしてください先輩! ジンくんまで催眠にかかっちゃって」
「ごめん華奈、踊りに魅入ってしまった」
「どうして、あたしだけ催眠にかからなかったの?」
華奈のインカムにミケ博士の声が届く。
《説明するニャア、阪名 華奈はネオ・ノットルンで改造されたニャ……言わば、ネオ・ノットルンの怪人と華奈は、兄弟姉妹みたいなもんニャ》
「いったい、どうすれば……あたし一人で戦闘員さんたちと、怪人の相手をするんですか?」
《それは大丈夫ニャ……華奈、変身するニャ、いつもと反対側の脇の下を手で押さえるニャ》
反対側の少し汗ばんだ脇の下を、片手で押さえる華奈。
「なんだか、よくわからないけれど……カナァァァァァァ!」
華奈の姿が五人に分身して、蛇眼催眠で動けないニャンダバダ隊員たちに憑依して、五人のサカナ カナになった。
赤色マフラーのレッド華奈が言った。
「なにこれ?」
青色マフラーのブルー華奈が言った。
「あたしが分身して隊員が、あたしになっちゃった?」
黄色マフラーのイエロー華奈が言った。
「隊員さんたちの意識は……どこ?」
桃色マフラーのピンク華奈が言った。
「意思の疎通は五人で共有している……変な感じ」
緑色マフラーのグリーン華奈が言った。
「五人そろって【カナレンジャー】裸じゃありません、こういう模様なんです!」
カナレンジャーの背後で、五色の爆煙が上がる。
それぞれの色のマフラー、手袋、ブーツ、ベルト……体に模様があるが、どう見て変態五人の痴女だった。
《一見すると裸体に見えるニャ、極薄のスキン強化スーツで守られているニャア……裸で戦え、カナレンジャー》
再開する戦闘、カナレンジャーは各自の武器や能力で戦い戦闘員を、なぎ倒していく。
《カナレンジャーは、憑依して肉体変化した隊員たちの嗜好がそのまま能力として使えるニャ、鉄道オタクの列車能力、恐竜オタクの恐竜能力……忍者オタクや魔法オタクや、動物オタクの能力が使えるニャ》
倒された戦闘員たちは、次々とマイクロバスに乗り込んで休憩している。
最後に残ったのは、ウズメスネークだった。
レッド華奈が他の華奈に言った。
「そろそろ、怪人にトドメ刺すよ」
カナレンジャーが、どこからか取り出した銃器を合体させて、大型の銃器を完成させた。
赤いマフラーを首に巻いた華奈が、逃れられないようにターゲット固定したウズメスネークに訊ねる。
「一応、聞いておくけれど……撃たれてバラバラになった後で、巨大化なんてしないでしょうね? 目玉の変な生物が走ってきて目から巨大化光線出したり、シールみたいなのを剥がしたら、リバウンドで巨大化したりなんてのは」
「そういうのは無いと思いますけれど」
「良かった……巨大ロボット用意してないから、それじゃあ撃つよ」
大型銃器から発射された、拳を突き出した華奈の姿の光線がウズメスネークの体を貫く。
叫ぶウズメスネーク。
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