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第十四話・お父さん……あたし、魔人さんから告白されちゃった
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オレが月影さんが運転するジープで第三の怪獣ミサイルが撃ち込まれた街に到着すると、広い公園の芝生の上に前の二発より、小型のミサイルが撃ち込まれていた。
ミサイルの近くでは、家族連れがハイキングを楽しんでいた。
「緊張感ないな」
「みんな怪獣には慣れちゃったからね」
怪獣ミサイルが左右に割れて中から、ピンク色をしたモフモフの中型怪獣が現れた。
点目のモフモフ怪獣は、公園内をピョンピョンと飛び跳ねる。
オレは少しほっこりした。
「あんな可愛らしい怪獣なら、退治しなくて放っておいても」
オレがそう思った時──全長25メートルほどのピンク色をしたモフモフ怪獣は、愛らしい腕で建物の破壊をはじめた。
一瞬にして公園は地獄絵図に変わる、逃げ惑う人々。
「見た目は可愛らしくても、怪獣は怪獣……即席命名、珍獣『モフリン』」
オレは変身した。
オレが巨大ヒーローになったのを見た珍獣『モフリン』は、細かいモフリンに分離して、オレの体にまとわりついてきた。
「うわぁぁぁ、やめろモフリン……くすぐったい、あはははっ」
モフリンは、瞬時にオレの弱点を見抜いて、じゃれながらくすぐってきた。
「あははははっ、わかったモフリン、負けを認めるからもうやめてくれ、あははははっ」
オレは、珍獣に敗北した。
◆◆◆◆◆◆
等身サイズに分離した、無害なモフリンたちを公園に残してオレと月影さんはマヤのところにジープでもどった。
マヤの姿は干上がった川原の、どこにも無かった。
「マヤ、どこに行ったんだ? ここで待っていると言っていたのに? 先に瞬間移動で帰ったのかな?」
オレが首をかしげていると、川原に這いつくばった月影さんが、鼻をクンクンさせて匂いを嗅ぎはじめるのをオレは見た。
月影さんが言った。
「こっちだ……こっちにマヤさまはいる」
月影さん、あなたは猟犬か?
月影さんの後をついていくと、山の中にある洞窟のような場所に到着した。
「なんか、特撮番組の撮影で使いそうな洞窟だな」
奥へと進んでいくと、ほのかな明かりが見えてマヤの声が聞こえてきた。
「魔人さんは、地球侵略しないの? お父さんがノートに描いた魔人だよね」
「オレの目的は、人々に恐怖を与えて……その恐怖のエネルギーを電脳魔王さまに捧げるコトなんだ、悪いけれど地球侵略には興味は無いんだ……ごめんね」
マヤは誰かと会話をしていた。
『電脳魔王』というフレーズに、オレは心当たりがあった。
(マヤを連れ去ったのはアイツか……月影さんにアイツの姿を見てもビビらないように先に伝えないと)
オレが月影さんに伝える前に、魔人が岩壁の陰から顔を覗かせた。
「やっぱり、来ましたね……創造主さま、はじめまして眼球魔人の『ヒャクメダマン』です」
眼球魔人『ヒャクメダマン』赤い長い体毛の中に、視神経と眼球が吊り下がっているような不気味な姿の魔人──『ヒャクメダマン』その目から発する光線で、人をショック状態で気絶させて、スカートの中を盗撮する悪さを働く。
ヒャクメダマンは、オレと放心状態の白目月影さんを、洞窟奥に作られた個室に案内した。
個室ではマヤが、お茶を飲んでいた。
椅子に座ったオレに、熱いお茶を差し出してヒャクメダマンが言った。
「突然ですが、マヤさんが気に入りました……マヤさんと、おつき合いさせてください……お父さん」
熱いお茶を足にこぼして火傷したオレは、即答でヒャクメダマンに言った。
「ダメだ娘との交際は認めん! あちぃぃ」
オレの言葉を聞いたマヤがタメ息を漏らす声が聞こえた。
「だから、言ったでしょう……お父さん、魔人と娘の交際は反対するって」
ヒャクメダマンが長毛の中にある、大小の眼球を動かしてオレに真剣な声で言った。
「では、お父さんを倒せたら交際を認めてくれますか?」
オレが答える前にマヤが返答する。
「いいよ、お父さんを倒せたら……あたしと、交際しても」
「どうして、マヤが返答する……どうして、そうなる」
◇◇◇◇◇◇
オレと魔人ヒャクメダマンが闘う場所は、ヒャクメダマンの希望で廃工場の中になった。
ヒャクメダマンが、広い工場を見回して呟いた。
「憧れていたんですよ……こういう場所で闘うコトを、変身してください……こちらは戦闘員出しますから」
「戦闘員?」
ヒャクメダマンが、廃工場の地面に眼球をばら撒くと芽が出て、頭部が眼球の戦闘員になった。
放心状態が続いていて、白目の月影さんが小声で「キモっ」と、いう声が聞こえた。
オレは等身ヒーローに変身する。
「変身!」
変身したオレと、ヒャクメダマンの闘いがはじまった。
軽く眼球戦闘員を倒す。
「やりますね、ではこれならどうですか」
眼球魔人特有の眼球を飛ばしてくる攻撃を避けつつ、接近したオレはヒャクメダマンをパンチで殴る。
「お父さん25トンパンチ!」
スカッ……オレのパンチは、ヒャクメダマンの体を貫通する。
(しまった、ヒャクメダマンは長毛の中に視神経と眼球があるだけの、中身スカスカの魔人だった)
ヒャクメダマンは、本体の眼球を攻撃しないと、意味が無いコトをオレは思い出した。
オレの体に赤い長毛を巻きつかせて言った。
「お父さんの攻撃は、そんなものですか……では、こちらから攻撃します」
長毛でオレの体は何度も、地面に叩きつけられる。
「ぐわぁぁ」
「負けを認めてください……オレとマヤさんの交際を認めてください、認めてくれないと眼球パンチします」
「わ、わかった認める! マヤとの交際を認めるから、やめてくれぇ」
オレは敗北を認めた。
◆◆◆◆◆◆
オレの家に、ヒャクメダマンが出入りするようになった。
「お父さん、今日は近所の和菓子屋で、クリ餡が25グラム増量した、ドラ焼きを買ってきました食べてください」
ヒャクメダマンは、意外と律儀な魔人だった。
さらに、我が家にペットの家族が増えた。
「モフリン、ご飯よ」
子犬くらいの大きさで、ピンク色のモフモフした珍獣モフリンが、オレの家の庭に迷い込んできて。
母さんが気に入ってしまって、飼うコトになった。
「モフリンは、食費ががかからなくていいわ……生ゴミを食べてくれるんだから」
モフリンは、家庭から出た残飯を食べる、生ゴミも食べる──さらには、ゴキブリも捕獲して食べてくれる。
そんなモノを食べていても、モフリンは無臭なのが、母さんが気に入った要因だった。
オレは段々と賑やかになっていく家に、少しほっこりした気分になっていた。
ミサイルの近くでは、家族連れがハイキングを楽しんでいた。
「緊張感ないな」
「みんな怪獣には慣れちゃったからね」
怪獣ミサイルが左右に割れて中から、ピンク色をしたモフモフの中型怪獣が現れた。
点目のモフモフ怪獣は、公園内をピョンピョンと飛び跳ねる。
オレは少しほっこりした。
「あんな可愛らしい怪獣なら、退治しなくて放っておいても」
オレがそう思った時──全長25メートルほどのピンク色をしたモフモフ怪獣は、愛らしい腕で建物の破壊をはじめた。
一瞬にして公園は地獄絵図に変わる、逃げ惑う人々。
「見た目は可愛らしくても、怪獣は怪獣……即席命名、珍獣『モフリン』」
オレは変身した。
オレが巨大ヒーローになったのを見た珍獣『モフリン』は、細かいモフリンに分離して、オレの体にまとわりついてきた。
「うわぁぁぁ、やめろモフリン……くすぐったい、あはははっ」
モフリンは、瞬時にオレの弱点を見抜いて、じゃれながらくすぐってきた。
「あははははっ、わかったモフリン、負けを認めるからもうやめてくれ、あははははっ」
オレは、珍獣に敗北した。
◆◆◆◆◆◆
等身サイズに分離した、無害なモフリンたちを公園に残してオレと月影さんはマヤのところにジープでもどった。
マヤの姿は干上がった川原の、どこにも無かった。
「マヤ、どこに行ったんだ? ここで待っていると言っていたのに? 先に瞬間移動で帰ったのかな?」
オレが首をかしげていると、川原に這いつくばった月影さんが、鼻をクンクンさせて匂いを嗅ぎはじめるのをオレは見た。
月影さんが言った。
「こっちだ……こっちにマヤさまはいる」
月影さん、あなたは猟犬か?
月影さんの後をついていくと、山の中にある洞窟のような場所に到着した。
「なんか、特撮番組の撮影で使いそうな洞窟だな」
奥へと進んでいくと、ほのかな明かりが見えてマヤの声が聞こえてきた。
「魔人さんは、地球侵略しないの? お父さんがノートに描いた魔人だよね」
「オレの目的は、人々に恐怖を与えて……その恐怖のエネルギーを電脳魔王さまに捧げるコトなんだ、悪いけれど地球侵略には興味は無いんだ……ごめんね」
マヤは誰かと会話をしていた。
『電脳魔王』というフレーズに、オレは心当たりがあった。
(マヤを連れ去ったのはアイツか……月影さんにアイツの姿を見てもビビらないように先に伝えないと)
オレが月影さんに伝える前に、魔人が岩壁の陰から顔を覗かせた。
「やっぱり、来ましたね……創造主さま、はじめまして眼球魔人の『ヒャクメダマン』です」
眼球魔人『ヒャクメダマン』赤い長い体毛の中に、視神経と眼球が吊り下がっているような不気味な姿の魔人──『ヒャクメダマン』その目から発する光線で、人をショック状態で気絶させて、スカートの中を盗撮する悪さを働く。
ヒャクメダマンは、オレと放心状態の白目月影さんを、洞窟奥に作られた個室に案内した。
個室ではマヤが、お茶を飲んでいた。
椅子に座ったオレに、熱いお茶を差し出してヒャクメダマンが言った。
「突然ですが、マヤさんが気に入りました……マヤさんと、おつき合いさせてください……お父さん」
熱いお茶を足にこぼして火傷したオレは、即答でヒャクメダマンに言った。
「ダメだ娘との交際は認めん! あちぃぃ」
オレの言葉を聞いたマヤがタメ息を漏らす声が聞こえた。
「だから、言ったでしょう……お父さん、魔人と娘の交際は反対するって」
ヒャクメダマンが長毛の中にある、大小の眼球を動かしてオレに真剣な声で言った。
「では、お父さんを倒せたら交際を認めてくれますか?」
オレが答える前にマヤが返答する。
「いいよ、お父さんを倒せたら……あたしと、交際しても」
「どうして、マヤが返答する……どうして、そうなる」
◇◇◇◇◇◇
オレと魔人ヒャクメダマンが闘う場所は、ヒャクメダマンの希望で廃工場の中になった。
ヒャクメダマンが、広い工場を見回して呟いた。
「憧れていたんですよ……こういう場所で闘うコトを、変身してください……こちらは戦闘員出しますから」
「戦闘員?」
ヒャクメダマンが、廃工場の地面に眼球をばら撒くと芽が出て、頭部が眼球の戦闘員になった。
放心状態が続いていて、白目の月影さんが小声で「キモっ」と、いう声が聞こえた。
オレは等身ヒーローに変身する。
「変身!」
変身したオレと、ヒャクメダマンの闘いがはじまった。
軽く眼球戦闘員を倒す。
「やりますね、ではこれならどうですか」
眼球魔人特有の眼球を飛ばしてくる攻撃を避けつつ、接近したオレはヒャクメダマンをパンチで殴る。
「お父さん25トンパンチ!」
スカッ……オレのパンチは、ヒャクメダマンの体を貫通する。
(しまった、ヒャクメダマンは長毛の中に視神経と眼球があるだけの、中身スカスカの魔人だった)
ヒャクメダマンは、本体の眼球を攻撃しないと、意味が無いコトをオレは思い出した。
オレの体に赤い長毛を巻きつかせて言った。
「お父さんの攻撃は、そんなものですか……では、こちらから攻撃します」
長毛でオレの体は何度も、地面に叩きつけられる。
「ぐわぁぁ」
「負けを認めてください……オレとマヤさんの交際を認めてください、認めてくれないと眼球パンチします」
「わ、わかった認める! マヤとの交際を認めるから、やめてくれぇ」
オレは敗北を認めた。
◆◆◆◆◆◆
オレの家に、ヒャクメダマンが出入りするようになった。
「お父さん、今日は近所の和菓子屋で、クリ餡が25グラム増量した、ドラ焼きを買ってきました食べてください」
ヒャクメダマンは、意外と律儀な魔人だった。
さらに、我が家にペットの家族が増えた。
「モフリン、ご飯よ」
子犬くらいの大きさで、ピンク色のモフモフした珍獣モフリンが、オレの家の庭に迷い込んできて。
母さんが気に入ってしまって、飼うコトになった。
「モフリンは、食費ががかからなくていいわ……生ゴミを食べてくれるんだから」
モフリンは、家庭から出た残飯を食べる、生ゴミも食べる──さらには、ゴキブリも捕獲して食べてくれる。
そんなモノを食べていても、モフリンは無臭なのが、母さんが気に入った要因だった。
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