恋人のいない彼女達

ももずく

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1.菜々香の場合

菜々香

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菜々香は大学1年である。
付き合ってる人はいるものの、形だけというのが現状で、恋人らしい事をした経験はない。

そんな彼女が大人の恋愛に足を踏み入れてしまった。

彼女は大学の新歓で出会った男性に心が傾きつつあった。
彼の名は高野紘也。大学3年。
話しやすく、場を盛り上げるような存在であった。

緊張していた菜々香に対しても、学部や出身地をききながら、すぐに距離を縮めていた。
「髪綺麗だね」
「笑顔がかわいいね」
「腕時計センスいいじゃん」
彼女を褒める言葉を並べ、共通の話題を見つけると、二人での会話を楽しませていた。

「ねぇ、連絡先交換しよっか?」

これが彼女の運命を変えることになる。
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