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第48話 怒りのアリィ
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盗賊どもが完全に姿を消したのを確認してから、ラキは地面に降り立った。
ユウは家の中に入ろうとして、昼間出しっ放しにしていたフトンの存在に気付いた。アリィに頼んで消して貰うより、持って入った方が早いと思ったので、
「ラキ、先に家の中に入っててくれ。俺はちょっと片付けてからにする」
「分かった」
ラキが一人で先に家の中に入ると、アリィが喜んで出迎えに来て、
「ユウ! 良かった! 戻って来てくれて! もう私怖くて...って誰!?」
全裸美女の姿に目が点になる。
「おぉ、済まん。大人の姿のままじゃったな。これでよかろう?」
そう言ってラキはいつもの子供の姿に戻った。まだ全裸だが。
「ら、ラキ!? そ、それじゃ、あのボンキュッボンの我が儘ナイスボディが...」
「妾の大人の姿じゃが...アリィ、どうかしたのか!?」
ラキは「なんてことなの...強敵出現じゃないの...」とかなんとかブツブツ呟き出したアリィを、訝しげに見やった。そこにユウがやって来る。
「ただいま、アリィ。大丈夫だったか? 怖かったろ? あとこのフトンを」
「ユウっ!」
アリィが凄い剣幕でユウの言葉を遮った。
「はいっ!?」
アリィの剣幕にユウはビビッた。
「ラキに手を出したりしてないでしょうね!?」
「し、してません!」
ヤバかったけど...と心の中だけでユウは呟いた。
「ならよろしい! それとラキ! いつまでも裸でいないでさっさと服を着なさい!」
「は、はい!」
なんだか良く分からないが、ここは逆らってはダメだとラキは本能で理解して素直に従った。
◇◇◇
アリィがやっと落ち着いたので、お互いこれまでの経緯を報告し合った。ちなみにリオは爆睡している。
「なるほど...では次の目的地は領都のダレスっていう町なんですね?」
「あぁ、そういうことだ。問題は移動手段なんだが、リオフェンリルの姿は町で噂になっているので使いたくない。かと言って、あんな盗賊どもがうろちょろしてる街道を使う気にもなれない。さて、どうしたものか...」
「なら妾に乗って行けば良い。お主ら三人くらい乗せても楽に飛べるでな」
そう言ってラキが胸を張る。
「それは助かるがいいのか?」
「構わん。遠慮するな。ただし妾の姿が見られたら騒ぎになるから、行くなら夜になってからじゃの」
「分かった。じゃあ行くのは明日の夜になってからっていうことで。今夜はもう遅いしさっさと寝よう」
するとラキが急にモジモジし始めた。
「済まん...寝る前にトイレに行きたいのじゃが...」
「あ、あぁ、済まん、アリィ。頼んでいいか?」
「はいはい、ラキ、こっちですよ」
しばらくして戻って来たラキはビックリしたような顔で、
「驚いたな...トイレといい、風呂といい、食事といい、妾が体験したことの無いモノばかりじゃ...これがお主らにとっては普通のことなんじゃな?」
体験してたら逆にビックリだよな...とユウは心の中で呟いた。
「そんなところだ。明日の夜までたっぷり時間があるから、詳しいことは明日説明するよ」
「分かった。よろしく頼む」
ユウは家の中に入ろうとして、昼間出しっ放しにしていたフトンの存在に気付いた。アリィに頼んで消して貰うより、持って入った方が早いと思ったので、
「ラキ、先に家の中に入っててくれ。俺はちょっと片付けてからにする」
「分かった」
ラキが一人で先に家の中に入ると、アリィが喜んで出迎えに来て、
「ユウ! 良かった! 戻って来てくれて! もう私怖くて...って誰!?」
全裸美女の姿に目が点になる。
「おぉ、済まん。大人の姿のままじゃったな。これでよかろう?」
そう言ってラキはいつもの子供の姿に戻った。まだ全裸だが。
「ら、ラキ!? そ、それじゃ、あのボンキュッボンの我が儘ナイスボディが...」
「妾の大人の姿じゃが...アリィ、どうかしたのか!?」
ラキは「なんてことなの...強敵出現じゃないの...」とかなんとかブツブツ呟き出したアリィを、訝しげに見やった。そこにユウがやって来る。
「ただいま、アリィ。大丈夫だったか? 怖かったろ? あとこのフトンを」
「ユウっ!」
アリィが凄い剣幕でユウの言葉を遮った。
「はいっ!?」
アリィの剣幕にユウはビビッた。
「ラキに手を出したりしてないでしょうね!?」
「し、してません!」
ヤバかったけど...と心の中だけでユウは呟いた。
「ならよろしい! それとラキ! いつまでも裸でいないでさっさと服を着なさい!」
「は、はい!」
なんだか良く分からないが、ここは逆らってはダメだとラキは本能で理解して素直に従った。
◇◇◇
アリィがやっと落ち着いたので、お互いこれまでの経緯を報告し合った。ちなみにリオは爆睡している。
「なるほど...では次の目的地は領都のダレスっていう町なんですね?」
「あぁ、そういうことだ。問題は移動手段なんだが、リオフェンリルの姿は町で噂になっているので使いたくない。かと言って、あんな盗賊どもがうろちょろしてる街道を使う気にもなれない。さて、どうしたものか...」
「なら妾に乗って行けば良い。お主ら三人くらい乗せても楽に飛べるでな」
そう言ってラキが胸を張る。
「それは助かるがいいのか?」
「構わん。遠慮するな。ただし妾の姿が見られたら騒ぎになるから、行くなら夜になってからじゃの」
「分かった。じゃあ行くのは明日の夜になってからっていうことで。今夜はもう遅いしさっさと寝よう」
するとラキが急にモジモジし始めた。
「済まん...寝る前にトイレに行きたいのじゃが...」
「あ、あぁ、済まん、アリィ。頼んでいいか?」
「はいはい、ラキ、こっちですよ」
しばらくして戻って来たラキはビックリしたような顔で、
「驚いたな...トイレといい、風呂といい、食事といい、妾が体験したことの無いモノばかりじゃ...これがお主らにとっては普通のことなんじゃな?」
体験してたら逆にビックリだよな...とユウは心の中で呟いた。
「そんなところだ。明日の夜までたっぷり時間があるから、詳しいことは明日説明するよ」
「分かった。よろしく頼む」
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