絶対防御とイメージ転送で異世界を乗り切ります

真理亜

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第115話 ダンジョン攻略12

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「ドラゴン擬きと言った方がいいかの。要するに妾達竜族の劣化版コピーと言った所か。同じ竜種という括りではあるが、力の差はさっき見せた通り歴然としとるんじゃよ」

 ラキが服を着ながらそう言った。

「なるほどな。所詮はコピー。それも劣化版だとしたら、オリジナルに到底敵う訳がないってことだな?」

「そういうことじゃ」

「もしかして地竜の他にも居たりするのか?」

「あぁ、他には火竜、水竜、風竜がおるぞ? 地竜が居たということは、他もこのダンジョンにおるかも知れんな」

「そ、そうなんだ...」

 さっきの戦いを思い出したのか、ユウ達が怯えた表情を浮かべる。

「安心せい。さっきも言ったが、本来地竜はこんな浅い階層におる魔物じゃない。深層におるんじゃ。他のヤツらもおるとしたら深層じゃよ」

「で、でも...地竜が昇って来たんなら他も昇って来る可能性も...」

「そうなったらまた妾が蹴散らしてやるから安心せい。というか、お主らでも倒せると思うが? 次出て来たら戦ってみるか?」

 ユウ達は全員が首を横に振った。


◇◇◇


 しばらく進むとやがて8階層目に向かう縦穴が見えて来た。

「次の階層はどんな所かなぁ~!」

 リオがワクワクした様子でそう言った。

「鬼が出るか蛇が出るか...さて、行くか」

 滑り降りた8階層目は...

「なんだ!? ここは...墓場か!?」

 ユウが言った通り、墓石のような物が点在している。朽ち果てた十字架があちこちに散らばっている。そして全体的に他の階層より薄暗い。

「この階層はホラー系エリアってことか。アリィ、ホラー系は平気か?」

「実は昔からホラー系、ゾンビ系が大好きだったりします。ユウは?」

「俺はホラー系は苦手だが、ゾンビ系は某ゲームにめっちゃハマってたから平気だと思う」

「もしかしてバイオなハザート的なゲームだったりします?」

「当たりだ。アリィもハマったか?」

「どハマりしました。映画も全部見ました」

 ユウとアリィがこんな会話を交わしている時には、いつも冷静に突っ込みを入れて来るラキがイヤに静かだ。

「ねぇねぇラキ? どうしたの? 震えてるよ? もしかして怖いの?」

 全く怖がってる様子が無いリオにそう言われたラキは、

「な、なにをバカなことを! わ、妾に怖い物などある訳が... うっきゃあああっ! な、なんかフヨフヨ浮いてるぅ~!」

「ラキ、落ち着け。ただの人魂だ」

「こ、これが落ち着いていられるかぁ~!」

 最強のドラゴン娘にも怖い物があると知って、なんだかホッコリしたユウ達であった。
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