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第5話
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「私が何度も『冷静に客観的に』と囁いていたのを覚えてますか?」
アズミが言葉を続ける。
「えっ!? あ、あぁ、確かに...」
ハインツ含め男性陣が「そう言えば...」というような顔をして頷く。
「あれはあの女に洗脳されていたあなた方を、何とか解いてあげたくてずっと言い続けていたんですよ?」
アズミはもうホヘットの名前を呼ぶのも嫌みたいで、さっきから「あの女」呼ばわりしている。
「そうだったのか...」
「いやぁ、苦労しましたよ~ わざとこんな間延びした言葉遣いをしてまで、あなた方の注意を惹き付けようと必死だったんですからね~?」
「それはその...申し訳なかった...」
男性陣が全員俯いてしまった。
「申し訳ないという気持ちがあるのなら、これから言うことをしっかり守って下さいね?」
「わ、分かった...そうする...」
男性陣が真神妙に頷いた。
「まず第一に、あの女の生徒会室への出入りを禁止して下さい。理由はなんでもいいです。部外者を生徒会室に入れることに学園側から苦言を呈されたとでも言って下さい」
「分かった」
男性陣を代表してハインツが答える。
「第二に、あの女から飲み物食べ物一切受け取らないこと。やむを得ず受け取ってしまった場合でも、決して口に入れず私にそのまま渡して下さい」
「了解した」
「第三に、あの女とは決して二人っきりにはならないこと。これはまだ検証中ですが、恐らくあの女が付けている香水、あれにも魅了の効果があると思っています」
「そうなのか...」
ハインツはその香りを思い出したのか、複雑な表情を浮かべる。
「それとあの女が身に付けているペンダント。あれは間違いなく魅了の効果が付与された魔道具です」
「そんな物まで...」
ハインツはホヘットの用意周到さに身震いした。
「えぇ、王族である殿下は魅了対策用の護符を身に付けてらっしゃいますよね?」
「あ、あぁ、常に...」
「そういう方には効果がありませんが、そういうのをお持ちでない方には効果が表れます。ですので...」
アズミは自分の侍従を振り返って、
「皆様にアレをお持ちして」
「畏まりました」
やがて侍従はペンダントを人数分持って来た。それを男性陣みんなに配る。
「これは?」
「ペンダント型の魅了対策用魔道具です。皆さん、常に身に付けていて下さい」
「僕もか?」
ハインツが尋ねる。
「逆に殿下こそが真っ先にお持ち下さい。魅了対策用の護符を身に付けていたにも関わらず、魅了されてしまったんですから」
「うぐっ...返す言葉も無い...」
「全くですよ。いくら護符を身に付けていたって、飲食物に混ぜられたら終わりです。王族が毒見もされていない飲食物を口にするなんてどうかしてますよ?」
「すいません...」
ハインツは小さくなって謝った。
「そのペンダントを付けていれば、たとえ飲食物に混ぜられてそれを口にしたとしても、魅了の効果を防いでくれますからね。外さないようにして下さい」
アズミの言葉に男性陣は素直に従った。
アズミが言葉を続ける。
「えっ!? あ、あぁ、確かに...」
ハインツ含め男性陣が「そう言えば...」というような顔をして頷く。
「あれはあの女に洗脳されていたあなた方を、何とか解いてあげたくてずっと言い続けていたんですよ?」
アズミはもうホヘットの名前を呼ぶのも嫌みたいで、さっきから「あの女」呼ばわりしている。
「そうだったのか...」
「いやぁ、苦労しましたよ~ わざとこんな間延びした言葉遣いをしてまで、あなた方の注意を惹き付けようと必死だったんですからね~?」
「それはその...申し訳なかった...」
男性陣が全員俯いてしまった。
「申し訳ないという気持ちがあるのなら、これから言うことをしっかり守って下さいね?」
「わ、分かった...そうする...」
男性陣が真神妙に頷いた。
「まず第一に、あの女の生徒会室への出入りを禁止して下さい。理由はなんでもいいです。部外者を生徒会室に入れることに学園側から苦言を呈されたとでも言って下さい」
「分かった」
男性陣を代表してハインツが答える。
「第二に、あの女から飲み物食べ物一切受け取らないこと。やむを得ず受け取ってしまった場合でも、決して口に入れず私にそのまま渡して下さい」
「了解した」
「第三に、あの女とは決して二人っきりにはならないこと。これはまだ検証中ですが、恐らくあの女が付けている香水、あれにも魅了の効果があると思っています」
「そうなのか...」
ハインツはその香りを思い出したのか、複雑な表情を浮かべる。
「それとあの女が身に付けているペンダント。あれは間違いなく魅了の効果が付与された魔道具です」
「そんな物まで...」
ハインツはホヘットの用意周到さに身震いした。
「えぇ、王族である殿下は魅了対策用の護符を身に付けてらっしゃいますよね?」
「あ、あぁ、常に...」
「そういう方には効果がありませんが、そういうのをお持ちでない方には効果が表れます。ですので...」
アズミは自分の侍従を振り返って、
「皆様にアレをお持ちして」
「畏まりました」
やがて侍従はペンダントを人数分持って来た。それを男性陣みんなに配る。
「これは?」
「ペンダント型の魅了対策用魔道具です。皆さん、常に身に付けていて下さい」
「僕もか?」
ハインツが尋ねる。
「逆に殿下こそが真っ先にお持ち下さい。魅了対策用の護符を身に付けていたにも関わらず、魅了されてしまったんですから」
「うぐっ...返す言葉も無い...」
「全くですよ。いくら護符を身に付けていたって、飲食物に混ぜられたら終わりです。王族が毒見もされていない飲食物を口にするなんてどうかしてますよ?」
「すいません...」
ハインツは小さくなって謝った。
「そのペンダントを付けていれば、たとえ飲食物に混ぜられてそれを口にしたとしても、魅了の効果を防いでくれますからね。外さないようにして下さい」
アズミの言葉に男性陣は素直に従った。
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