妹にまた婚約者を奪われましたが、今回は計画通りです。~妹に全てを奪われた姉の華麗なる復讐

真理亜

文字の大きさ
2 / 4

しおりを挟む
 その後、私は貴族令嬢としての教育の他に、家督を継ぐ為の勉強もしていました。妹はどちらも嫌がりました。妹に甘い両親はそれを許容し、遊び呆けている妹を叱る事はありませんでした。

 せめて貴族としての最低限のマナーくらい覚えておかないと、後で苦労するのは妹だと言うのにそんな事も分からないなんて...本当に愚かな人達です...

 そんな私達姉妹もお年頃になり、それぞれ婚約者を宛がわれました。私には侯爵家の三男のお方、妹には伯爵家の嫡男のお方がお相手となりました。私が十五、妹が十四の時です。

 貴族の結婚ですから政略絡みなのは否めません。それでもお相手のお方は誠実そうで好感が持てました。同じ侯爵家ということもあり家格も釣り合います。この方となら侯爵家を一緒に盛り立てていけそうです。

 妹のお相手のお方も優しそうで好印象を持ちました。ご実家の伯爵家は古くからある名門で、今回の結婚を機に陞爵も噂されています。妹も気に入ったみたいです。私はようやく肩の荷が下りる思いでした。

 ...だから...油断していました...

 妹の「病気」はまだ完治していなかったんです...

 きっかけは些細な事でした。私からのお誘いを彼が多忙を理由に断って来る事が増えて来たんです。まあ付き合って三年も経てばそういう事もあるでしょう。どうせもうすぐ結婚するんだから、そうすれば嫌でも一緒に居るんだから、あまり目くじら立てる事もないと高を括っていました。

 ...今思えばそれが良くなかったんでしょう...

 ある日、私が家を留守にしている間、彼が先触れもなく訪ねて来ていたのです。しかも何故か妹と楽しげにお茶しています。仲良さそうに寄り添いながら...彼曰く、突然訪れて私をビックリさせたかったようですが、私が留守にしていたので仕方無く妹に相手して貰ったと。

 ...怪しいです。

 だって目が泳いでますもん。これ、今回が初めてじゃありませんね? 私のお誘いを何度も断ったのはこういう事? しかも妹が私を見る目、アレは今までに何度も見た私の物を奪う時の目です。私は戦慄しました...

 今までのように私の持ち物を奪うのとは訳が違います。貴族の結婚は家と家を繋ぐものです。その約束を反故にしたらどうなるか、貴族社会からどのような目で見られるか、子供でも分かります。ましてや妹には歴とした婚約者まで居るんです。

 彼を叩き出した後、私は妹を問い詰めました。婚約者が居る身でありながら人の婚約者に手を出すとはどういう了見か? 何を考えているんだ? と。すると妹は勝ち誇ったような顔でこう言ったのです。


 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

婚約者が、私より従妹のことを信用しきっていたので、婚約破棄して譲ることにしました。どうですか?ハズレだったでしょう?

珠宮さくら
恋愛
婚約者が、従妹の言葉を信用しきっていて、婚約破棄することになった。 だが、彼は身をもって知ることとになる。自分が選んだ女の方が、とんでもないハズレだったことを。 全2話。

もう散々泣いて悔やんだから、過去に戻ったら絶対に間違えない

もーりんもも
恋愛
セラフィネは一目惚れで結婚した夫に裏切られ、満足な食事も与えられず自宅に軟禁されていた。 ……私が馬鹿だった。それは分かっているけど悔しい。夫と出会う前からやり直したい。 そのチャンスを手に入れたセラフィネは復讐を誓う――。

どうぞ添い遂げてください

あんど もあ
ファンタジー
スカーレット・クリムゾン侯爵令嬢は、王立学園の卒業パーティーで婚約もしていない王子から婚約破棄を宣言される。さらには、火山の噴火の生贄になるように命じられ……。 ちょっと残酷な要素があるのでR 15です。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

卒業パーティでようやく分かった? 残念、もう手遅れです。

ファンタジー
貴族の伝統が根づく由緒正しい学園、ヴァルクレスト学院。 そんな中、初の平民かつ特待生の身分で入学したフィナは卒業パーティの片隅で静かにグラスを傾けていた。 すると隣国クロニア帝国の王太子ノアディス・アウレストが会場へとやってきて……。

鈍い女は嫌いだと婚約破棄されましたが、私は気づいてますよ?

coco
恋愛
「お前は、本当に鈍い女だ。」 そう言って、私に婚約破棄を言い渡した彼。 いいえ、私は気づいていますよ。 あなたがどうして、私と婚約したかって。 私は鈍くない、鈍いのはむしろあなたの方ですよ─?

婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました

由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。 彼女は何も言わずにその場を去った。 ――それが、王太子の終わりだった。 翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。 裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。 王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。 「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」 ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。

勝手にしなさいよ

恋愛
どうせ将来、婚約破棄されると分かりきってる相手と婚約するなんて真っ平ごめんです!でも、相手は王族なので公爵家から破棄は出来ないのです。なら、徹底的に避けるのみ。と思っていた悪役令嬢予定のヴァイオレットだが……

処理中です...