嫁いで来たその日に家から追い出されたので、報復するついでに領地改革しようと思います

真理亜

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 説明会を行う日程に関しては、関係者と連絡を取りつつ後日決めることにした。

 町長と別れたエリスは、カイに乗って例の崖崩れを起こした場所に来ていた。

「ここに何の用が?」

「材料を調達しようと思って」

「材料?」

 カイが首を捻る。

「そう、ホテルを建てるための」

「説明会もまだなのにもう動くんだ...ってかホテルもエリスが建てちゃうんだね...」

 さすがにカイも呆れ顔だ。

「善は急げっていうじゃない。それに説得出来る自信はあるよ。もし反対されたら、ホテルはウチの農場の近くに建ててもいいし」

「あんな山の中に? 交通手段はどうするのさ?」

「ロープウェイかエスカレーター。高い所からの景色を楽しみたいからロープウェイかな」

 カイは絶句した。

「それにホテルの件が無くても、街道整備の関連でどっちみちこの崖は切り崩すつもりだったから。しかも石灰岩だから材料に最適」

「そうなの?」

「うん、大理石が出そうだし、そうじゃなくともセメントの材料になるから」

「なるほど...」

 ちなみにこうやって喋りながらもエリスは、風の刃でどんどん崖を切り崩しては、片っ端からストレージに突っ込んでいたりする。

「おっ! 大理石の層が出て来たよ!」

「ホントだ...でも大理石に拘るのは何故?」

「私の中のホテルのイメージが白い外壁なんだよね」

「なるほどね」

 そう言ってる間にも崖はどんどん崩されて行き、ついに更地となった。街道の幅は以前の倍以上に広がった。カイはもう驚くのを止めた。

「良し、こんなもんかな。じゃあ次行ってみよう」

「次はどこに?」

「隊商のリーダーさんの所。飛んでくれる?」

「了解」


◇◇◇


「これは領主夫人、今日はどんなご用で?」

「街道が通れるようになりましたので、そのご報告に」

「もうですか!? 早かったですね」

 それどころか、街道の幅が倍以上に広がったんだけどね。通る時、さぞやビックリするだろうなぁとカイは思ったが敢えて口には出さない。

「それで次の取引なんですが、肉や魚、野菜などの生鮮食品を外して、変わりに酒やタバコなどの嗜好品を多目に、それと安物でいいのでテーブルと椅子のセットを積めるだけ積んで欲しいんです」

「えっ? 食料品はいいんですか?」

 リーダーはビックリした。今までそんなことは一度も無かった。

「えぇ、構いません。次回はそれでお願いします。これ前金です。多少色を付けてありますので確認して下さい」

 そう言ってエリスが取り出した金貨の袋を受け取ったリーダーは、

「多少どころじゃない気がしますが...分かりました。すぐ手配します」

「お願いします。あぁそれと、この辺りで高級な寝具を取り扱っているお店を紹介して貰っていいですか?」

「寝具ですか...分かりました。若いのに案内させます」

「ありがとうございます」


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