4 / 7
4
しおりを挟む「ケイン様は認めたというか、墓穴を掘りましたけど、あなたはこれでもまだ認めないのかしら? サキュバスさん?」
エリンが小馬鹿にしたような口調で責める。
「その呼び方止めてよ! 認めるわ! 認めればいいんでしょ! でもね! スズメバチの巣を放り込むのはやり過ぎだと思うの! 色んな所を刺されて、あの後大変だったんだから! それに私がアナフィラキシーショックを起こしていたら、どうするつもりだったのよ!」
完全に開き直ったサーシャが逆にエリンを責める。
「あら、私としてはショック死して欲しかったんですが残念でした」
エリンがサラッと怖いことを言う。
「鬼! 悪魔! 人非人!」
サーシャが騒ぎ立てるが、それを無視してエリンは続ける。
「いずれにしても、これで他の曜日の方々との肉体関係も立証できましたわね」
「それはっ...」
サーシャが言葉に詰まり、囲んでいる男性陣は目を伏せた。そこへ更にエリンは追い討ちを掛ける。
「ケイン様、曜日が上がるといいですわね。せめて火曜日か水曜日くらいに。頑張っ!」
ついにケインは踞ってしまった。
「まぁまぁ、エリン様。これ以上煽らない方がよろしゅうございますよ? 寧ろ変な病気を伝染される前に縁を切った方がよろしいんじゃございませんこと?」
そう言ってアリンの側にやって来たのは、子爵令嬢のオリンである。ちなみにカインの取り巻きの一人、教会司祭子息の子爵子息コインの婚約者である。
「お、オリン。そ、それはどういう意味だい?」
コインが自らの下半身を抑えて怯えながら問い掛ける。
「いえね、私が紹介した男性の方々が口々に『あれは性欲の権化だ』とか『性欲魔人だ』とか『性欲の塊だ』とか仰るもんですから、相当に遊び回っているのは事実のようです。なので何かしらの性病に罹っていても不思議ではないかと思いまして」
「はぁ!? なに訳の分かんないこと言ってんのよ? あんたなんかに男を紹介して貰ったことなんて無いんですけど?」
サーシャは可憐な乙女の皮を完全に脱いだようだ。はすっぱな言葉遣いになってしまっている。
「あら? ちゃんと紹介しましたわよ? 夜中に町の路地裏で」
「あ、あれはあんたの差し金かぁ! 皆さん、聞いて下さい! 私はこの女が仕向けた破落戸に乱暴されたんです! 怖かったぁ! 殺されるかと思ったぁ! カイン様ぁ! この女を捕まえて下さい~!」
サーシャが涙ながらに訴える。
「えっ!? あぁ、そのなんだ...オリン嬢、事実なのか?」
カインはもうどうでも良さそうな感じで聞いた。
431
あなたにおすすめの小説
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
私ではありませんから
三木谷夜宵
ファンタジー
とある王立学園の卒業パーティーで、カスティージョ公爵令嬢が第一王子から婚約破棄を言い渡される。理由は、王子が懇意にしている男爵令嬢への嫌がらせだった。カスティージョ公爵令嬢は冷静な態度で言った。「お話は判りました。婚約破棄の件、父と妹に報告させていただきます」「待て。父親は判るが、なぜ妹にも報告する必要があるのだ?」「だって、陛下の婚約者は私ではありませんから」
はじめて書いた婚約破棄もの。
カクヨムでも公開しています。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
卒業パーティでようやく分かった? 残念、もう手遅れです。
柊
ファンタジー
貴族の伝統が根づく由緒正しい学園、ヴァルクレスト学院。
そんな中、初の平民かつ特待生の身分で入学したフィナは卒業パーティの片隅で静かにグラスを傾けていた。
すると隣国クロニア帝国の王太子ノアディス・アウレストが会場へとやってきて……。
【完結】どうぞお気遣いなく。婚約破棄はこちらから致しますので。婚約者の従姉妹がポンコツすぎて泣けてきます
との
恋愛
「一体何があったのかしら」
あったかって? ええ、ありましたとも。
婚約者のギルバートは従姉妹のサンドラと大の仲良し。
サンドラは乙女ゲームのヒロインとして、悪役令嬢の私にせっせと罪を着せようと日夜努力を重ねてる。
(えーっ、あれが噂の階段落ち?)
(マジか・・超期待してたのに)
想像以上のポンコツぶりに、なんだか気分が盛り下がってきそうですわ。
最後のお楽しみは、卒業パーティーの断罪&婚約破棄。
思いっきりやらせて頂きます。
ーーーーーー
虐げられていた姉はひと月後には幸せになります~全てを奪ってきた妹やそんな妹を溺愛する両親や元婚約者には負けませんが何か?~
***あかしえ
恋愛
「どうしてお姉様はそんなひどいことを仰るの?!」
妹ベディは今日も、大きなまるい瞳に涙をためて私に喧嘩を売ってきます。
「そうだぞ、リュドミラ!君は、なぜそんな冷たいことをこんなかわいいベディに言えるんだ!」
元婚約者や家族がそうやって妹を甘やかしてきたからです。
両親は反省してくれたようですが、妹の更生には至っていません!
あとひと月でこの地をはなれ結婚する私には時間がありません。
他人に迷惑をかける前に、この妹をなんとかしなくては!
「結婚!?どういうことだ!」って・・・元婚約者がうるさいのですがなにが「どういうこと」なのですか?
あなたにはもう関係のない話ですが?
妹は公爵令嬢の婚約者にまで手を出している様子!ああもうっ本当に面倒ばかり!!
ですが公爵令嬢様、あなたの所業もちょぉっと問題ありそうですね?
私、いろいろ調べさせていただいたんですよ?
あと、人の婚約者に色目を使うのやめてもらっていいですか?
・・・××しますよ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる