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第2話 残念な夢
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殿下御一行がそれぞれパートナーとダンスを踊り始めたので、妄想タイムが終了したソフィアは火照った体を冷やすため、会場を離れ王宮の中庭にあるベンチに腰を下ろしていた。
(はぁ尊いわぁ~! 殿下のヘタレ攻めも良いし、ブラッド様の総受けも良い、デレク様の俺様攻めも捨て難いし、マシュー様の誘い受けも最高! あぁ、捗るわぁ~!)
妄想の余熱に浸ってニヤニヤしてると、いきなり誰かに頭を叩かれた。
「ってーな! なにすんだ、この野郎!」
振り返るとそこには、
「公爵令嬢の言葉遣いとはとても思えないんだけど...」
「なんだ、アレクか」
呆れた顔の幼なじみ、アレクサンドル侯爵子息が立っていた。
「ダンスくらい踊ってやれよ」
「踊れないの知ってるでしょ?」
「淑女教育どこいった...」
「最低限のマナーくらい学んでおけば問題ないのよ! ダンスなんてお父様にちょっと上目遣いで『ソフィア、体が弱いのであんなに激しい運動なんか無理ですぅ~』って泣きつけばイチコロだったわ!」
「それでいいのか公爵令嬢...」
「そんな余計な事に時間を割いてるくらいなら、一作でも多くのBL本を執筆する方が世の為人の為になるのよ!」
「どこがだよ...」
ソフィアはペンネーム(さすがに本名ではマズいだろうから)で既に何冊ものBL本を世に出している。それらは貴婦人方の間で密かなブームになっていたりする。
「私の夢はBLの世界観をもっともっと世に知らしめて、BL作家としての地位を確立することなのよ! 見てなさい、何れBL本でベストセラーを出してみせるわ!」
「それ夢で終わって欲しいなぁ...」
「なんか言った?」
「いや、別に?...それよりさ、なんて言ったっけ? カップリング? 考えたくないけど、俺ってソフィアの頭の中で誰とカップリングされてんの?」
アレクは思わず尋ねていた。
「アレク?...そう言えば誰ともカップリングさせたことないわね、なんでかしら?」
「へ、へぇ~ そうなんだぁ」
「なんでちょっと嬉しそうなの?」
「い、いや別に?...コホン、それよりさぁ、そんなことばっかやってたらますます婚期が遅れるぞ? いいのか? 高位貴族の令嬢で17にもなって婚約者も居ないのお前くらいだぞ?」
「なによ、アレクだってまだ婚約者いないじゃないの!」
「俺は男だからいいんだよ」
「私は仕事に生きるから結婚なんてしないわ! これからは女だって働く時代が来るのよ!」
「なんて勿体ないことを、だったら俺が貰って...じゃなくて! そ、そんなの公爵閣下だって認めないだろ?」
そう、もうお気付きの通り、このアレクはソフィアに懸想している。だから慌てて言った。
「ふふん、そのへんは抜かりないわ! お父様におねだりして宮廷作家っていう役職を設けてもらうつもりよ!」
「宮廷作家? 宮廷画家じゃなくて? どういう仕事なんだよ?」
「そのままの意味よ。宮廷に暮らす方々の希望に沿った物語を書いたり、ドキュメンタリーを書いたりね、あとついでにBLのネタを発掘したりとか、今から楽しみだわ~」
「お前、頼むから実在の人物をBL本のモデルにするのだけは止めとけよ...不敬罪で捕まる前に...」
「そんなヘマしないわよ! 妄想するだけなら自由じゃない!」
「はぁ...」
アレクのため息と共に舞踏会の夜は更けて行く...
(はぁ尊いわぁ~! 殿下のヘタレ攻めも良いし、ブラッド様の総受けも良い、デレク様の俺様攻めも捨て難いし、マシュー様の誘い受けも最高! あぁ、捗るわぁ~!)
妄想の余熱に浸ってニヤニヤしてると、いきなり誰かに頭を叩かれた。
「ってーな! なにすんだ、この野郎!」
振り返るとそこには、
「公爵令嬢の言葉遣いとはとても思えないんだけど...」
「なんだ、アレクか」
呆れた顔の幼なじみ、アレクサンドル侯爵子息が立っていた。
「ダンスくらい踊ってやれよ」
「踊れないの知ってるでしょ?」
「淑女教育どこいった...」
「最低限のマナーくらい学んでおけば問題ないのよ! ダンスなんてお父様にちょっと上目遣いで『ソフィア、体が弱いのであんなに激しい運動なんか無理ですぅ~』って泣きつけばイチコロだったわ!」
「それでいいのか公爵令嬢...」
「そんな余計な事に時間を割いてるくらいなら、一作でも多くのBL本を執筆する方が世の為人の為になるのよ!」
「どこがだよ...」
ソフィアはペンネーム(さすがに本名ではマズいだろうから)で既に何冊ものBL本を世に出している。それらは貴婦人方の間で密かなブームになっていたりする。
「私の夢はBLの世界観をもっともっと世に知らしめて、BL作家としての地位を確立することなのよ! 見てなさい、何れBL本でベストセラーを出してみせるわ!」
「それ夢で終わって欲しいなぁ...」
「なんか言った?」
「いや、別に?...それよりさ、なんて言ったっけ? カップリング? 考えたくないけど、俺ってソフィアの頭の中で誰とカップリングされてんの?」
アレクは思わず尋ねていた。
「アレク?...そう言えば誰ともカップリングさせたことないわね、なんでかしら?」
「へ、へぇ~ そうなんだぁ」
「なんでちょっと嬉しそうなの?」
「い、いや別に?...コホン、それよりさぁ、そんなことばっかやってたらますます婚期が遅れるぞ? いいのか? 高位貴族の令嬢で17にもなって婚約者も居ないのお前くらいだぞ?」
「なによ、アレクだってまだ婚約者いないじゃないの!」
「俺は男だからいいんだよ」
「私は仕事に生きるから結婚なんてしないわ! これからは女だって働く時代が来るのよ!」
「なんて勿体ないことを、だったら俺が貰って...じゃなくて! そ、そんなの公爵閣下だって認めないだろ?」
そう、もうお気付きの通り、このアレクはソフィアに懸想している。だから慌てて言った。
「ふふん、そのへんは抜かりないわ! お父様におねだりして宮廷作家っていう役職を設けてもらうつもりよ!」
「宮廷作家? 宮廷画家じゃなくて? どういう仕事なんだよ?」
「そのままの意味よ。宮廷に暮らす方々の希望に沿った物語を書いたり、ドキュメンタリーを書いたりね、あとついでにBLのネタを発掘したりとか、今から楽しみだわ~」
「お前、頼むから実在の人物をBL本のモデルにするのだけは止めとけよ...不敬罪で捕まる前に...」
「そんなヘマしないわよ! 妄想するだけなら自由じゃない!」
「はぁ...」
アレクのため息と共に舞踏会の夜は更けて行く...
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