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私の名はアリス。伯爵令嬢だ。今年で15歳になる。
10歳の時に実の母親を亡くした。悲しかった。かなり落ち込んだ。母にぞっこんだった父の嘆き様はもっと酷かった。このまま廃人になってしまうのではないかと思う程に。
私の容姿は亡くなった母にそっくりの銀髪に碧い目。自分で言うのもなんだが、かなりイケてると思う。そんな私を見て亡くなった母を思い出すのが辛いのか、やがて父は私と顔を合わすのを避けるようになった。
寂しかった。一番辛い時期に側に居てくれなかった。裏切られたと思った。落ち込み...はしなかった。生前の母が揃えてくれた使用人達が、親身になって私に寄り添ってくれたからだ。
嬉しかった。本当の家族のようだと思った。特に私の担当侍女のサラとは、3歳違いで歳が近かったせいもあり、本当の姉妹のような関係になった。私も姉のように慕っていた。
そんな生活が4年続き、来年からは王都にある貴族の子女が通う学園に入学するという頃、
いきなりあの二人が屋敷にやって来た。
◇◇◇
その日、私は父の書斎に向かった。同じ屋敷の中の住んでいるのに、随分と久し振りに顔を見せた父が言うには、再婚したそうだ。目の前に居るのが再婚相手とその連れ子だそうな。
義母になるというその女は、父と同世代に見える。何でも父の学生時代の同級生だとか。連れ合いに先立たれ途方に暮れていたところ、偶然再会した父に拾われたんだそうな。連れ子は私より1歳上で既に学園へ通ってるらしい。
父は私に紹介だけすると、仕事があるからと席を立った。そして、父が居る時はニコニコしていた二人の表情が一変する。私を親の敵でも見るような目で睨み付け、義母のテレジアがこう告げた。
「今日からこの屋敷の女主人はこの私よ。あなたの物は全て私の娘である可愛いイザベラの物になるの。いいわね? あなたは今日からここの使用人になるの。すぐ部屋を変えなさい。あなたの部屋はイザベラの部屋にするわ」
突然の理不尽発言に私の頭は真っ白になった。そしてこんな愚か者どもに好き勝手させている父に本気で腹が立った。
その後、部屋を追い出された私は、使用人の部屋に移らされた。そこから苛酷なる虐めの日々が始まっ...たりはしなかった。
なにせ母の代から仕えてくれている使用人達は、全員が私の味方なのだ。私に同情してくれて色々と気を遣ってくれた。だから私は全然辛くなかった。寧ろあの愚か者どもにどうやって仕返ししてやろうかと、嬉々としたくらいだった。
まずは手始めに...
10歳の時に実の母親を亡くした。悲しかった。かなり落ち込んだ。母にぞっこんだった父の嘆き様はもっと酷かった。このまま廃人になってしまうのではないかと思う程に。
私の容姿は亡くなった母にそっくりの銀髪に碧い目。自分で言うのもなんだが、かなりイケてると思う。そんな私を見て亡くなった母を思い出すのが辛いのか、やがて父は私と顔を合わすのを避けるようになった。
寂しかった。一番辛い時期に側に居てくれなかった。裏切られたと思った。落ち込み...はしなかった。生前の母が揃えてくれた使用人達が、親身になって私に寄り添ってくれたからだ。
嬉しかった。本当の家族のようだと思った。特に私の担当侍女のサラとは、3歳違いで歳が近かったせいもあり、本当の姉妹のような関係になった。私も姉のように慕っていた。
そんな生活が4年続き、来年からは王都にある貴族の子女が通う学園に入学するという頃、
いきなりあの二人が屋敷にやって来た。
◇◇◇
その日、私は父の書斎に向かった。同じ屋敷の中の住んでいるのに、随分と久し振りに顔を見せた父が言うには、再婚したそうだ。目の前に居るのが再婚相手とその連れ子だそうな。
義母になるというその女は、父と同世代に見える。何でも父の学生時代の同級生だとか。連れ合いに先立たれ途方に暮れていたところ、偶然再会した父に拾われたんだそうな。連れ子は私より1歳上で既に学園へ通ってるらしい。
父は私に紹介だけすると、仕事があるからと席を立った。そして、父が居る時はニコニコしていた二人の表情が一変する。私を親の敵でも見るような目で睨み付け、義母のテレジアがこう告げた。
「今日からこの屋敷の女主人はこの私よ。あなたの物は全て私の娘である可愛いイザベラの物になるの。いいわね? あなたは今日からここの使用人になるの。すぐ部屋を変えなさい。あなたの部屋はイザベラの部屋にするわ」
突然の理不尽発言に私の頭は真っ白になった。そしてこんな愚か者どもに好き勝手させている父に本気で腹が立った。
その後、部屋を追い出された私は、使用人の部屋に移らされた。そこから苛酷なる虐めの日々が始まっ...たりはしなかった。
なにせ母の代から仕えてくれている使用人達は、全員が私の味方なのだ。私に同情してくれて色々と気を遣ってくれた。だから私は全然辛くなかった。寧ろあの愚か者どもにどうやって仕返ししてやろうかと、嬉々としたくらいだった。
まずは手始めに...
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