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ランキング戦 後半
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六月二十一日 月曜日。本日は、ランキング戦最終日。
俺はいつもの日課をこなして、朝食を作って、神無をお越しに行った。
「おはよう。神無朝だぞ起きろ。今日はランキング戦最終日だから、武器を使うから、許可証を発行しに、早く学校に行くから、起きてくれ」
「おはよう。お兄ちゃん」
神無の朝食をテーブルの上に置いて、俺は早く朝食を食べて、部屋に戻り制服に着替えて、リュックと武器を持って、準備を終えてリビングに戻った。
「俺は先に出るから、遅れるなよ。あと、戸締まりよろしくな」
バイクに乗り、背中に武器を背負って、学校に向かった。
学校に着いて、職員室に行った。
「桜先生、武器を使用するので、許可証を下さい」
「前日に、許可証の提出をするのが普通だ」
「分かりました。次からは気を付けます。許可書は作れますか?」
「仕方がないな、今回は特別に、許渡してやる」
「ありがとうございます」
許可書を貰って、必要事項な項目に、目を通してサインを書いて、桜先生に提出した。
桜先生は許可書を確認して、サインをした。
「確かに、確認した。殺傷能力がある武器だな、絶対に殺すなよ?」
「一応手加減を、するつもりです。最悪腕を、切るかもしれませんが?」
「本当に止めろよ。一応あの人も呼んでいるから、大丈夫か?」
「あの人とは、誰ですか?」
「【序列】5位の、治癒の能力者」
「とんでもない、大物をよく連れて来れますね?」
「私は彼女と同期生で、友達だからな。少し時間を貰う事が出来た」
(それなら、大丈夫か。何せ彼女【序列】5位の治癒能力は、伊達じゃないからな)
「許可書を提出したので、教室に戻りますね」
「ランキング戦最終日、頑張れよ」
俺は職員室を出て、教室に戻った。
ランキング戦最終日少しは、本気が出せそうだな。
午前九時三十分、ランキング戦最終日、本日最初の、対戦が始まった。
対戦相手は、35位、三年の先輩、確か情報では、透明になる、能力だったような。
(透明になるだけなら、気配を探れば余裕に勝てるな)
まず身体に魔力を纏う。そして気配を探る為に、薄くではなく、魔力が漏れるように、形成した。
「見つけた!」
相手を見つけて、【縮地】で相手の間合いに入って、足に魔力を纏って、相手に横蹴りを食らわせて、ダウンをした。
「試合終了。勝者、二年最上達也」
試合会場を出て、次の試合に備えて、携帯電話で情報を確認をした。
(次の試合は、20位の風間嵐か?能力は確か、風を操る能力。攻撃のほとんどは、風を飛ばしたり、風で空を飛んだり出来るか?)
朝、許可書で提出をした、武器をとりに教室に向かった。
午前十時三十分、俺の出番がやって来た。
二回目の対戦相手、クラスメイトの風間嵐。
「まさか、最上と戦うとは、思ってもいなかったが、戦うからには、全力でかかってこい」
「本当に面倒だな、クラスメイトと、戦うのは、俺の全力で倒してやるよ」
風間と俺の対決が、始まった。
まず、最初の攻撃は、風間が仕掛けてきた。風に魔力を集結させて、風の刃【風刃】を使って、斬撃攻撃を仕掛けてきた。
刀を腰の鞘から抜いて、魔力を纏わせて、全て弾き飛ばした。
「まさか、目で捉えられるのか?風刃を斬るなんて」
「風刃を使っただけでも、相手は普通見ることさえ出来ないはず、どれだけ最上の奴手を抜いてたんだ!」
会場で、試合を観てる能力者は、次元が違うと、思っていた。
(久しぶりに、刀を使ったが、上手く斬れたな。次の手は何で来る。空中戦か、それとも別の手か?)
「風刃を斬るなんて、流石だ。だが、次の手はまだある」
風間は、足に魔力を集結させて、上空に高く跳んだ。
「いくぜ!かまいたち」
上空から【風刃】より、細い風の刃【かまいたち】を飛ばしてきた。
魔力を目に集結させて【かまいたち】の軌道を全て読んで、斬り伏せた。
「これも防ぐか、流石だな。魔力も温存して次の勝負まで、使わないと思っていたが、流石に使わないとヤバイな」
風間は、風の魔力を足に集めて、宙を浮き、風の武器【エアロ】を作り【エアロ】を、振り下ろした瞬間無数の、竜巻が、発生した。
(これは面倒だな、魔力を刀に、三割程纏って、後は身体に魔力を二割纏うこれでいけるだろ)
刀に魔力を纏わせて、一の太刀【空絶】刀から巨大な刃を、形成してその刃を飛ばす技。
正面から竜巻と【空絶】が衝突した。
【空絶】が竜巻を破り、会場の天井を壁を破壊した。
風間が、リンクで倒れていた。
「試合終了。勝者、二年最上達也」
会場から、どよめきがおこった。
(久しぶりに魔力を、結構使ったな。だが、次からが本番だな。少しでも、魔力を残さないと)
会場を出て、昼食を食べに行った。
(朝、神無の弁当は作ったが、自分の分を作ってないから、食堂でも行くか)
食堂に着いて、ラーメンを食べながら、イヤホンで、音楽を聴いていたら、携帯電話に通知が、届いた。
(ランキング戦で、全勝中なのは、俺と橋本さんだけか)
まだ、時間があるから、携帯電話で、彼女の能力を、少しでも調べておくか。
情報収集を終えて、お昼の時間が終わった。
午後十四時三十分、本日最後の試合が始まる。
クラスメイトの、橋本雷花。 次の【序列】メンバー、有力候補で、強いと言われている。
見た目は、髪色は黄髮ロングで目は、青い瞳、男子人気二位の美女。
『クラスに、私と渡り合えるのは、入野火山と風間君だと、思っていたけど、まさか、君もそうだったのね』
「本当は、手を抜いて100位をキープしとく、筈なんだけど、師匠に本気でやらないと、後で怖いから」
『今まで、手を抜いていたのね。何故か、いつも手を抜いているとは、思ってたけど、でも負けない全力で、いくわ』「今回は面倒だけど、全力でやるか!」
対戦の合図が鳴り、対決が始まった。
お互いに魔力を身体に纏って、様子を見る。最初に仕掛けたのは、橋本だ。
魔力を刀に纏わせて、そこから自分の能力である電気を重ねて、『雷の型一の太刀【雷斬り】』電光石火の如く、一瞬で目の前にいた。
俺は一瞬で判断して即座に、バックステップで攻撃を避けた。
『今のを避けたのを見ると、やはり油断できないですね』
「避けたのは、たまたまかもよ」
(今の攻撃はヤバかった。当たってたら、一発で終わってたかもな!)
次は俺から仕掛けた。「一の太刀【空絶】」を橋本目掛けて、斬撃を飛ばした。
(これを当たれば、確実に風間君と、同じ目に遭いますね!)
『雷の型ニの太刀【雷鳴斬】』
【空絶】と【雷鳴斬】がぶつかり合い、技が消滅した。
(【雷鳴斬】でも、駄目ですか。ならば、次はさらに、速く斬ります!)
(【空絶】を相殺したか、あれを出すか、いやまだ、様子を見るか?)
橋本が足に魔力を集結させて、雷の型三の太刀【閃電】。一の太刀【雷斬り】よりさらに、速く斬ってきた。
(クソッ!?さっきより速い、面倒だけど、使うか)
ニの型【瞬光】【縮地】より一瞬で最高速度に到達する事ができる。
今度は、速さと速さの対決が始まった。
『私の速さに着いて、行けるのは、初めてです』
「こっちは少しだけ、奥の手なんだけど!」
会場で観戦してる、他の人たちは、何が起きてるのか、言葉にできない位の、剣戟が、繰り広げられていた。
『私の速さに着いて行けるのは、不思議ですね。【序列】の上位にも、届くと言われてる、速度なのですが?』
「確かに速さだと【序列】の上位には、届くかもよ。でもな、俺には届かない」
(なんて言ったけど、少しだけ本気でやらないとまずいな!)
『仕方ないですね。奥の手は使わないつもりでしたが、使わないと勝てないですね』
そういった瞬間橋本は、身体に魔力と能力の雷の二つを重ね合わせた。『雷の型奥義【雷神】』一気に電気が迸った。
『これが奥の手です』
「それが橋本さんの本気か?」
『はい。これが今の、私の本気です。制限時間がありますが』
「橋本さんが、本気を出したのなら、こっちも本気を出すか」
お互いに少し、お喋りした後に戦闘が再開した。
最初に動いたのは橋本さんだ。
『雷の型一の太刀【雷斬り】』
(さっきより数倍に、速くなった)
俺は瞬時に、魔力を刀に纏って、交差した。
身体に電気と、衝撃の反動がきた。
一瞬捉えた思ったら直ぐに消えた。
(何処だ、一瞬だけ閃光が見えたから、刀を振るったが、見えなかったら斬られてたな)
『流石ですね。次の攻撃で能力が、解除されるので、次で終わらせます』
「望む所だ!」
(こんなに、刀を使った戦闘なんて初めてだ。いや前に、師匠と稽古した以来か?)
『行きます。雷の型終末の太刀【建御雷神】』
「終焉の太刀【断空斬】!」
鍛え上げれば空間をも、斬れる【断空斬】と【建御雷神】がぶつかり合い、衝撃波をもたらし会場が半壊していた。
勝者は誰かと、会場に入る全員が見守る。
会場から煙が晴れて、見えたのは、リングで倒れて血を流している、橋本の姿があった。
急いで医療班が駆け付けられた。
俺はリングで血を流しながらも、立っていた。
「試合終了。勝者、最上達也」
俺は、少し意識を保っていたが、その内に気絶した。
『派手にやったわね。私を呼んで、正解だったね。桜』
『本当に貴方を呼んで、良かったわ』
そう言って観客席から、二人の人物が、降りてきた。
二人の内一人は、顔が見えないように、フードを被って登場した。
他の生徒は、怪しんだ。だが、隣にいる教師桜に、気が付いてそっと離れた。
『これは、急いで治療を、始めますか』
フードの女は傷ついた、橋本雷花に杖を翳した。
『体よ元に戻れ【リバース】』
女が能力を唱えた瞬間、斬られた腕が再生して元に戻った。
『彼は体力が戻れば、その内に起きるでしょう』
フードの女は、体を治療した後に、時間が無いからと、次の仕事に向かった。
「桜先生今の人は、誰なのですか?」
他の生徒も同じ疑問を浮かべたが、正体には気が付かなかった。
「彼女は、私の友人でな。皆は驚くが彼女の正体は、【序列】5位の治療師だ」
桜が正体を明かした瞬間に、場はものすごく混乱していた。何故ならば【序列】のメンバー、特に上位のメンバーは、滅多な事がないと、会えないと言われているからだ。
試合が終わって、二時間後に目を覚ました。
こうして、面倒なランキング戦は幕を閉じた。
俺はいつもの日課をこなして、朝食を作って、神無をお越しに行った。
「おはよう。神無朝だぞ起きろ。今日はランキング戦最終日だから、武器を使うから、許可証を発行しに、早く学校に行くから、起きてくれ」
「おはよう。お兄ちゃん」
神無の朝食をテーブルの上に置いて、俺は早く朝食を食べて、部屋に戻り制服に着替えて、リュックと武器を持って、準備を終えてリビングに戻った。
「俺は先に出るから、遅れるなよ。あと、戸締まりよろしくな」
バイクに乗り、背中に武器を背負って、学校に向かった。
学校に着いて、職員室に行った。
「桜先生、武器を使用するので、許可証を下さい」
「前日に、許可証の提出をするのが普通だ」
「分かりました。次からは気を付けます。許可書は作れますか?」
「仕方がないな、今回は特別に、許渡してやる」
「ありがとうございます」
許可書を貰って、必要事項な項目に、目を通してサインを書いて、桜先生に提出した。
桜先生は許可書を確認して、サインをした。
「確かに、確認した。殺傷能力がある武器だな、絶対に殺すなよ?」
「一応手加減を、するつもりです。最悪腕を、切るかもしれませんが?」
「本当に止めろよ。一応あの人も呼んでいるから、大丈夫か?」
「あの人とは、誰ですか?」
「【序列】5位の、治癒の能力者」
「とんでもない、大物をよく連れて来れますね?」
「私は彼女と同期生で、友達だからな。少し時間を貰う事が出来た」
(それなら、大丈夫か。何せ彼女【序列】5位の治癒能力は、伊達じゃないからな)
「許可書を提出したので、教室に戻りますね」
「ランキング戦最終日、頑張れよ」
俺は職員室を出て、教室に戻った。
ランキング戦最終日少しは、本気が出せそうだな。
午前九時三十分、ランキング戦最終日、本日最初の、対戦が始まった。
対戦相手は、35位、三年の先輩、確か情報では、透明になる、能力だったような。
(透明になるだけなら、気配を探れば余裕に勝てるな)
まず身体に魔力を纏う。そして気配を探る為に、薄くではなく、魔力が漏れるように、形成した。
「見つけた!」
相手を見つけて、【縮地】で相手の間合いに入って、足に魔力を纏って、相手に横蹴りを食らわせて、ダウンをした。
「試合終了。勝者、二年最上達也」
試合会場を出て、次の試合に備えて、携帯電話で情報を確認をした。
(次の試合は、20位の風間嵐か?能力は確か、風を操る能力。攻撃のほとんどは、風を飛ばしたり、風で空を飛んだり出来るか?)
朝、許可書で提出をした、武器をとりに教室に向かった。
午前十時三十分、俺の出番がやって来た。
二回目の対戦相手、クラスメイトの風間嵐。
「まさか、最上と戦うとは、思ってもいなかったが、戦うからには、全力でかかってこい」
「本当に面倒だな、クラスメイトと、戦うのは、俺の全力で倒してやるよ」
風間と俺の対決が、始まった。
まず、最初の攻撃は、風間が仕掛けてきた。風に魔力を集結させて、風の刃【風刃】を使って、斬撃攻撃を仕掛けてきた。
刀を腰の鞘から抜いて、魔力を纏わせて、全て弾き飛ばした。
「まさか、目で捉えられるのか?風刃を斬るなんて」
「風刃を使っただけでも、相手は普通見ることさえ出来ないはず、どれだけ最上の奴手を抜いてたんだ!」
会場で、試合を観てる能力者は、次元が違うと、思っていた。
(久しぶりに、刀を使ったが、上手く斬れたな。次の手は何で来る。空中戦か、それとも別の手か?)
「風刃を斬るなんて、流石だ。だが、次の手はまだある」
風間は、足に魔力を集結させて、上空に高く跳んだ。
「いくぜ!かまいたち」
上空から【風刃】より、細い風の刃【かまいたち】を飛ばしてきた。
魔力を目に集結させて【かまいたち】の軌道を全て読んで、斬り伏せた。
「これも防ぐか、流石だな。魔力も温存して次の勝負まで、使わないと思っていたが、流石に使わないとヤバイな」
風間は、風の魔力を足に集めて、宙を浮き、風の武器【エアロ】を作り【エアロ】を、振り下ろした瞬間無数の、竜巻が、発生した。
(これは面倒だな、魔力を刀に、三割程纏って、後は身体に魔力を二割纏うこれでいけるだろ)
刀に魔力を纏わせて、一の太刀【空絶】刀から巨大な刃を、形成してその刃を飛ばす技。
正面から竜巻と【空絶】が衝突した。
【空絶】が竜巻を破り、会場の天井を壁を破壊した。
風間が、リンクで倒れていた。
「試合終了。勝者、二年最上達也」
会場から、どよめきがおこった。
(久しぶりに魔力を、結構使ったな。だが、次からが本番だな。少しでも、魔力を残さないと)
会場を出て、昼食を食べに行った。
(朝、神無の弁当は作ったが、自分の分を作ってないから、食堂でも行くか)
食堂に着いて、ラーメンを食べながら、イヤホンで、音楽を聴いていたら、携帯電話に通知が、届いた。
(ランキング戦で、全勝中なのは、俺と橋本さんだけか)
まだ、時間があるから、携帯電話で、彼女の能力を、少しでも調べておくか。
情報収集を終えて、お昼の時間が終わった。
午後十四時三十分、本日最後の試合が始まる。
クラスメイトの、橋本雷花。 次の【序列】メンバー、有力候補で、強いと言われている。
見た目は、髪色は黄髮ロングで目は、青い瞳、男子人気二位の美女。
『クラスに、私と渡り合えるのは、入野火山と風間君だと、思っていたけど、まさか、君もそうだったのね』
「本当は、手を抜いて100位をキープしとく、筈なんだけど、師匠に本気でやらないと、後で怖いから」
『今まで、手を抜いていたのね。何故か、いつも手を抜いているとは、思ってたけど、でも負けない全力で、いくわ』「今回は面倒だけど、全力でやるか!」
対戦の合図が鳴り、対決が始まった。
お互いに魔力を身体に纏って、様子を見る。最初に仕掛けたのは、橋本だ。
魔力を刀に纏わせて、そこから自分の能力である電気を重ねて、『雷の型一の太刀【雷斬り】』電光石火の如く、一瞬で目の前にいた。
俺は一瞬で判断して即座に、バックステップで攻撃を避けた。
『今のを避けたのを見ると、やはり油断できないですね』
「避けたのは、たまたまかもよ」
(今の攻撃はヤバかった。当たってたら、一発で終わってたかもな!)
次は俺から仕掛けた。「一の太刀【空絶】」を橋本目掛けて、斬撃を飛ばした。
(これを当たれば、確実に風間君と、同じ目に遭いますね!)
『雷の型ニの太刀【雷鳴斬】』
【空絶】と【雷鳴斬】がぶつかり合い、技が消滅した。
(【雷鳴斬】でも、駄目ですか。ならば、次はさらに、速く斬ります!)
(【空絶】を相殺したか、あれを出すか、いやまだ、様子を見るか?)
橋本が足に魔力を集結させて、雷の型三の太刀【閃電】。一の太刀【雷斬り】よりさらに、速く斬ってきた。
(クソッ!?さっきより速い、面倒だけど、使うか)
ニの型【瞬光】【縮地】より一瞬で最高速度に到達する事ができる。
今度は、速さと速さの対決が始まった。
『私の速さに着いて、行けるのは、初めてです』
「こっちは少しだけ、奥の手なんだけど!」
会場で観戦してる、他の人たちは、何が起きてるのか、言葉にできない位の、剣戟が、繰り広げられていた。
『私の速さに着いて行けるのは、不思議ですね。【序列】の上位にも、届くと言われてる、速度なのですが?』
「確かに速さだと【序列】の上位には、届くかもよ。でもな、俺には届かない」
(なんて言ったけど、少しだけ本気でやらないとまずいな!)
『仕方ないですね。奥の手は使わないつもりでしたが、使わないと勝てないですね』
そういった瞬間橋本は、身体に魔力と能力の雷の二つを重ね合わせた。『雷の型奥義【雷神】』一気に電気が迸った。
『これが奥の手です』
「それが橋本さんの本気か?」
『はい。これが今の、私の本気です。制限時間がありますが』
「橋本さんが、本気を出したのなら、こっちも本気を出すか」
お互いに少し、お喋りした後に戦闘が再開した。
最初に動いたのは橋本さんだ。
『雷の型一の太刀【雷斬り】』
(さっきより数倍に、速くなった)
俺は瞬時に、魔力を刀に纏って、交差した。
身体に電気と、衝撃の反動がきた。
一瞬捉えた思ったら直ぐに消えた。
(何処だ、一瞬だけ閃光が見えたから、刀を振るったが、見えなかったら斬られてたな)
『流石ですね。次の攻撃で能力が、解除されるので、次で終わらせます』
「望む所だ!」
(こんなに、刀を使った戦闘なんて初めてだ。いや前に、師匠と稽古した以来か?)
『行きます。雷の型終末の太刀【建御雷神】』
「終焉の太刀【断空斬】!」
鍛え上げれば空間をも、斬れる【断空斬】と【建御雷神】がぶつかり合い、衝撃波をもたらし会場が半壊していた。
勝者は誰かと、会場に入る全員が見守る。
会場から煙が晴れて、見えたのは、リングで倒れて血を流している、橋本の姿があった。
急いで医療班が駆け付けられた。
俺はリングで血を流しながらも、立っていた。
「試合終了。勝者、最上達也」
俺は、少し意識を保っていたが、その内に気絶した。
『派手にやったわね。私を呼んで、正解だったね。桜』
『本当に貴方を呼んで、良かったわ』
そう言って観客席から、二人の人物が、降りてきた。
二人の内一人は、顔が見えないように、フードを被って登場した。
他の生徒は、怪しんだ。だが、隣にいる教師桜に、気が付いてそっと離れた。
『これは、急いで治療を、始めますか』
フードの女は傷ついた、橋本雷花に杖を翳した。
『体よ元に戻れ【リバース】』
女が能力を唱えた瞬間、斬られた腕が再生して元に戻った。
『彼は体力が戻れば、その内に起きるでしょう』
フードの女は、体を治療した後に、時間が無いからと、次の仕事に向かった。
「桜先生今の人は、誰なのですか?」
他の生徒も同じ疑問を浮かべたが、正体には気が付かなかった。
「彼女は、私の友人でな。皆は驚くが彼女の正体は、【序列】5位の治療師だ」
桜が正体を明かした瞬間に、場はものすごく混乱していた。何故ならば【序列】のメンバー、特に上位のメンバーは、滅多な事がないと、会えないと言われているからだ。
試合が終わって、二時間後に目を覚ました。
こうして、面倒なランキング戦は幕を閉じた。
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