【異世界大量転生5終】辺境伯次男は鬱展開を全力で回避する

とうや

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更地からの勇者一行

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消し炭になった屋敷に聖魔法の『浄化』をかける。更地爆誕。


「レイ、ここ、売れるかな?」

「まかせて!グレンのためならなにしてでも売るよ!」


うん、普通に売ってくれ…。

幼馴染はいまだに俺に過保護だ。こいつさあ、母ちゃんへの初恋拗らせ過ぎじゃね?


「グレン、このままナイトレイに帰るのか?」


勇者アルヴィンがおずおずと聞いてくる。んんー…ああ、あれだ。俺が嫁の浮気からの離婚コンボで傷付いてると思ってんのか。


「ん。城に研究途中のヤツとかあったけど、一昨日研究室の引き継ぎ終わったし。あー、ほら?良い思い出ないし、もう戻って来ないかなぁ…とか?」

「グレン…!」


グッ…!とアルヴィン含む勇者一行が涙ぐんだ。


「グレンくん!女は星の数ほどいるのよ!!グレンくんなら選び放題なんだからっ!」


っていうのは魔術師のクラリッサ。気遣いの出来るモデル並みの長身スレンダー美人で……百合ガチレズ。うう…嫁に迎えたいほどの逸材なのに!!


「そうだグレン!男も視野に入れればさらに倍の選び放題だぞ!」


そういうのは剣士のオーウェン。うん。ありがとう。でもガチムチヒゲクマ好きゲイは黙ってろ。


「グレン、大丈夫だよ!新しい恋がクル~きっとクル~♪なんだから!!か…彼氏が決まったら教えてね(*´艸`*) あっ、結婚式は呼んでね♡」


腐女子空気読め。嫁が決まったら呼ぶけど頼むから空気読め。


「グレン……」


下唇をキュッと噛んで、アルヴィンが俺の手を握った。


「と…友達から始めたけど……もう、いいかな?」

「……えー………(嫌な予感)」

「グレン!俺、……俺!!グレンが………」




「はぁい!そこまで!!」




スパーンと音がしそうな高速で、レイモンドが俺とアルヴィンの手を手刀で引き剥がした。
















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