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宴からのペナルティ
しおりを挟む日付けが変わるどころか、朝日が上がり始めて宴は始まった。
飲みながら教えてもらったのは、この世界は《久遠》の作った異世界だということ。多くの転生者の中に、少なくないオリジン因子を持った者がいること。
もう ーーー 《唯一》は居ない、ということ。
「ふ…ふふっ……くく…っ…………あはっ……はは……っ…………あははははははははは…!」
自由だ!私は自由だ!逃げ切った!
愉快で嬉しくて。《唯一》を食った《久遠》には感謝しても、し足りない。狂ったように笑う私を、可哀想なものでも見る目で《奈落》が見ていた。
………あれ?なんで目から水が出てるのかな?
あと、私が呪いに侵されているときにやってしまった償いの話になった。
「まあ、とりあえずそっちの番たちとヤッた後でいいから」
…………………はい???
「10日くらい好きにさせろ」
「……え……………」
まさかの要求に3人が気色ばむ。
「おい、《桜座》……」
さすがの《奈落》も慌てた。うん、《久遠》がいるのにそりゃないよね?
「俺さあ、100日くらいあのとき監禁されたんだわ。まあお前の意思じゃないってことで9割減刑。あと、さっき聞いたら《久遠》が自分も参加するならいいってさ?一応なんかペナルティないと、うちのハーレム内でも示しがつかねぇ」
フリーダムすぎる…。
オリジンは性に奔放だ。そういうふうにデザインされた。
「バッカだなあ?10日もぶっ通しやるわけねえだろ?けど、ぶっちゃけやりたい」
あのな!?少しはオブラートに包んでくれないかな!!??
「…………わかった」
「「「グレン!?」」」
婚約者3人は《ちいさきもの》だからなぁ…。
「……《オリジン》はこういういきものだ。慣れてくれ」
ふーっ…と溜息を吐く。べつに公開処刑されるわけじゃないんだ。さすがに3人の前でやらせろって言われたら本気で抵抗するけど。
この体では初めてだが、オリジンとして、別の人生としては何度も経験済みだ。何とかなるだろう。
「お前らの知らないとこでこそこそされるよりいいだろ?」
だからそういうことを言うなって!幻滅されたらどうすんだよぉ…!
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