117 / 153
閑話:令嬢ジュゼッタ3
「ジュゼッタ!貴様またペネロピに酷い嫌がらせをしたそうだな!!」
!?
何事でしょう。わたくしが学園の音楽室で気持ちよく歌っていると、バーン!と扉を開けて誰かが邪魔をしました。わたくしの歌を聴いてくださっていた令嬢の方々もびっくりです。
「あら…?殿下?どうされましたの?」
「『どうした』じゃない!しらを切るつもりか!?」
あらあら?いつもの癇癪かしら?
この殿下は度々こうやって怒鳴ってくる。『かるしうむ』とやらが足りないのかしら?
殿下の後ろにはひっつき虫よろしく桃色髪の令嬢がいる。あら、お兄様も発見だわ。わたくしはお兄様に笑いかけた。
「……っ…そうやって、僕を陥落させようなどと…!!恥を知れ!」
かんらく?えっ?歓楽でございますか?まああ…殿下ったら///
「スタンリーさまぁ…」
クイクイ…と桃色髪が殿下の袖を引く。あっ、思い出しましたわ。第三王子殿下の名前ってスタンリー様だったわね。ふう。あぶない。一応は婚約者だもの。知ってる振りしなくちゃ。
「……はっ!そうだ!ジュゼッタ!貴様さっきもペネロピを階段から突き落としただろう!」
「???いいえ?わたくし、ここで歌っておりましたわ」
「嘘をつくな!!!」
「本当です。ここにいる御令嬢の皆様は証言してくださいますわ」
腐仲間の皆様に視線を向けると、コクコク頷いてくださいました。
「ケンドリック伯爵令嬢はずっとここにおりましたわ!」
「わたくしたちがねだって天使の歌声を聴かせて頂いていたのです!」
「殿下!あまり言いたくありませんがキーナン男爵令嬢は虚言癖でもお有りで…?」
「ええい!黙れ黙れ黙れ!!そうやって寄ってたかってペネロピを虐めているのだな!?この腐った性根の女め!!」
「え…ごめんなさい、わたくし腐っておりますが、殿下は萌えませんわ」
「訳のわからん言い訳を!!」
ダンッ!と殿下は駄々っ子のように足を踏み鳴らしました。ペネ…嬢の後ろでお兄様が声に出さずにジェスチャーします。
ふんふん…?
おててを?(とりあえず)くいくい?(謝って)すーいすい?(やり過ごせ)
なるほど。よくわかりませんわ。……ですが。
「殿下。わたくし、そんな作り話に構っている暇はございませんの。やること(腐活動)は山積みで待ってくれないのですよ?仮にわたくしがぺ…なんとか令嬢を排除しようとするならば階段から突き落とすなんて生ぬるいことをしませんわ?」
「はあ…!?貴様やっと本性を……」
「わたくしなら攫って屋敷の地下に閉じ込めて足の腱を切り指先から一本ずつ爪の間に針を突き刺して手足10本の指を破壊した後に歯をじっくりとペンチで捻り抜いて神経を針金で掻き回し身体中を針山にした後に目を抉り舌を抜き耳と鼻を削ぎ落とした後四肢を寸刻みに切り刻んでいきますああご心配なくきちんと焼鏝で止血をしながらです必要ならば回復薬を使ってです本当に恋敵ならできるだけ長く保たせて楽しみますわ」(ワンブレス)
「…うっ…ゔぉ…えっ……おえっ、ぇえ…えぇ…っ…げええええっ…!!」
「あらあら?想像力豊かですわね殿下?でもね?わたくし、本気ならやりますわよ?殿下はどうでもいいのです。えーと?…ぺさん?貴女、わたくしのお兄様に何かしたら……殺してくれと泣いて這いつくばるしかできない主食が汚物の芋虫に変えて差し上げますからね?……あらまあ?殿下?嘔吐の次はお漏らしですの?まあ、ふふっ…この程度で?まあ可愛らしい、ご婦人よりデリケートでいらっしゃるのね?……でも、ナイトレイの血を引く女の本性はみんなこうでございますよ?このぐらいでないと王族の婚約者なんて面倒な仕事、やってられませんものねえ?」
……あら?お兄様が頭を抱えてらっしゃるわ?あら?貴腐人のみなさま?メモですの?新刊のネタ?まあ、素敵!ようございますわね。春のオンリーイベントで交換致しましょうね!
あなたにおすすめの小説
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
人気アイドルの俺、なぜかメンバー全員に好かれてます
七瀬
BL
デビュー4年目の人気アイドルグループ「ECLIPSE(エクリプス)」に所属する芹沢 美澄(せりざわみすみ)は、昔からどこか抜けていてマイペースな性格。
歌もダンスも決して一番ではないはずなのに、なぜかファンからもメンバーからも目を離されない存在だった。
世話焼きな幼なじみ、明るく距離の近い同い年、しっかり者で面倒見のいい年上、掴みどころのない自由人、そして無言で隣にいるリーダー——。
気づけば、美澄の周りにはいつも誰かがいて、当たり前のように甘やかされていく。
【完結】逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。抱かれたら身代わりがばれてしまうので初夜は断固拒否します!
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
隣国の国王キリアン(アルファ)に嫁がされたオメガの王子リュカ。
しかし実は、結婚から逃げ出した双子の弟セラの身代わりなのです…
本当の花嫁じゃないとばれたら大変!
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだんキリアンに惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった
cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。
一途なシオンと、皇帝のお話。
※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。
ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!
由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった。しかしハルの血が特殊だと知ったダンピールはハルを連れ帰って?
いっそ美味しい『血』(治癒)と『体液』(バフ)と『癒し』を与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
悪役令息物語~呪われた悪役令息は、追放先でスパダリたちに愛欲を注がれる~
トモモト ヨシユキ
BL
魔法を使い魔力が少なくなると発情しちゃう呪いをかけられた僕は、聖者を誘惑した罪で婚約破棄されたうえ辺境へ追放される。
しかし、もと婚約者である王女の企みによって山賊に襲われる。
貞操の危機を救ってくれたのは、若き辺境伯だった。
虚弱体質の呪われた深窓の令息をめぐり対立する聖者と辺境伯。
そこに呪いをかけた邪神も加わり恋の鞘当てが繰り広げられる?
エブリスタにも掲載しています。
処刑される悪役令息に転生したらなぜか推しの騎士団長がグイグイ近づいてくる
猫に小判
BL
交通事故で死んだはずの会社員・田中悠人は、気がつくとBL小説『恋と陰謀~はじまりは夜に~』の世界に転生していた。
しかも転生先は、原作で処刑される悪役令息エリオット。
当然そんな未来は回避したい。
原作知識を頼りに慎重に立ち回るつもりだったのに、気づけば王宮を揺るがす事件に巻き込まれていき――。
さらに困ったことに、原作で一番の推しだった騎士団長ガイウスがやたらと距離を詰めてきて……?
平穏に生きたい元悪役令息と、過保護な騎士団長がじれじれ距離を縮める話。
ガイウス(騎士団長)×エリオット(元悪役令息)