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お出迎えからの王都(廃墟?)
ぱかぱか、ごとごと、お馬が進む。
結局レイはお袋さんを始末はできなかったらしい。うんうん。それでいいよ。好き好んで物理で血塗れになる必要ないし。
代わりにこの辺で一番厳しい修道院にぶち込むように手配したらしい。うーん……甘くね?まあその甘さがレイらしいんだけど。兄ちゃんとアルヴィンもちょっとムッとしてたから、まあ俺がピンポイントで呪っておこう。
レイのお袋さん、改心するまで毒で苦しみ続ける夢をプレゼントだよ。やったね!心から親父さんの冥福を祈り続けないと一睡もできないようにっ、な~あれっ⭐︎
……ふう。俺も甘いと思うけどね。親父さん、あのババa…じゃない、お袋さんを本当に愛してたからね。でなきゃバレバレの毒なんか飲まないよね…(チッ)
ぱかぽこ進んで王都に到着。顔パスノーチェックで門を通過すると、それはもう見事な廃墟が広がっていた。メインストリートだけがキレイで不気味さが増す。
「従兄弟殿~!」
数人の護衛を付けただけのマクシミリアンが馬上で手を振っていた。えっ。いいの?仮にも王子だろ?こんな治安の悪そうなとこでそれっていいの?
でもまあここで俺たちを馬車から下ろすとか、自分が馬から降りるとかしなかったから正解。
「従兄弟殿がいらっしゃるので道だけはキレイにしましたよ?」
子犬みたいにキラキラした目で見るな。あー、えらいえらい。(棒読み)
マクシミリアンの親衛隊の先導の元、馬車は進む。
これがあの『暁の都』と謳われたドーン王都って言うんだからなあ…。あまりの荒廃っぷりに乾いた笑いしか出ない。言っとくけど俺が悪いんじゃない。レイモンド商会が撤退しても今までの生活水準を求めた王都民も悪いし、明らかにおかしな品を高額で売りつけるマーキュリー商会を好き勝手にさせた国も悪い。挙げ句の果てがこれだ。
中央広場の街灯に、ボロ布みたいに引っ掛かって揺れているなにか。
あれが強欲者の末路だ。マクシミリアンはわざと掃除しなかったんだろう。性格悪いなあ。俺が言えることじゃないけどね。
廃墟のような王都でも人影は辛うじてある。久しぶりの馬車に、何かしら物乞いをしようとする人。物盗りを目論む集団。まったく…《ちいさきもの》ってのは逞しいね。
王城の隣に隣接している王立学園は、ロメオくんの学年の卒業式を最後に閉鎖されたらしい。もうボロッボロだねドーン王都。まあ、マクシミリアンはこれが狙いだったみたいだけど。
腐った大木は根本近くから思い切って切り倒し、芽が出ればよし。枯れれば捨てて俺の愛人になるとかふざけたことをほざいてた。この間復興資金で兄ちゃんに借金申し込んでたし。断ったら俺に借りるとか言って脅してた。んで、体で返すとか…。怖すぎる。俺が貸せば『ナイトレイの次男坊の愛人になれば金がもらえる』ってことになるし、兄ちゃんが貸せば『ドーンの新しい王の後見はナイトレイだ』ってことになる。でも貸さなきゃドーンがぐっちゃぐちゃになってさらにめんどくさい。いや、確かに引っ掻き回したの俺だけどさあ…。
兄ちゃんを脅すとか…。マジで怖すぎる。
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