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20 新居は離れにした
しおりを挟む俺とエル兄の新居はエーヴェルシュタイン本家の離れにある家になった。なんでも曾祖父さまが趣味で作らせたらしい、木と白レンガの可愛らしい家だ。大きさもベッドルームとお風呂とトイレ、リビング、キッチン、使用人の部屋が一部屋という、貴族としては超ミニマムなもの。俺は一目で気に入った。
エル兄は「クリスをこんなに狭い家に住まわせるわけには…」とかなんとか言ってたけど、「狭いとエル兄との距離が近くて嬉しいよ?」って言うとそうかそうかって耳を赤くして頷いてた。なんだこいつ可愛いな!?
アンナがついてくるとか言い張ったけど、……ほら、…ねえ?結婚しちゃったからにはさあ、盛り上がったらいたすわけで、姉と同じ屋根の下で弟に手を出すとかさあ、……ちょっとね?
離れには眠りに行くだけなんだからさ?って言ったら兄上まで「アンナ、ついていきなさい」とか言い出した。やめてほんとやめて。
でも実はまだ、いたしてない。一緒のベッドに寝て、くっついて寝るだけ。
俺、この家に引っ越した最初の日に発作起こしちゃってね…。
キスまでは良かったんだ。ベロチューも気持ち悪いって言うより、めちゃくちゃ気持ちよかったし。でも脱がされて乗っかられて、乳首舐められてる時に……なんかこう…ゾワア…ってしちゃって……。その後は俺はあんまり覚えてないんだけど、すげえ暴れて泣き喚いたそうだ。朝起きた時にはちゃんとパジャマ着てて、エル兄にごめんって謝られた。なんかもう……俺の方がごめん…。だってエル兄のほっぺたに、すげえ痛そうな引っ掻き傷があったんだ。あれって俺だよね…。
でも俺だってエル兄としたいなあと思うわけで。
だから家の中でちょっとずつ慣らしていってる。キスは気持ちいいんだ。たぶん大丈夫。
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