【完結】リオ・プレンダーガストはラスボスである

とうや

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学園編

閑話・婚約ってなんだっけ…(遠い目)



(ティグレ視点)


うちの主人はおかしい。リオに拾われてすぐは『貴族はこんな感じ』と思ってしまっていたが、外の世界を知れば知るほど、やはりうちの主人はおかしかった。

リオは『贈り人』 ーーー いわゆる、異世界の記憶を持った『半異世界人』のようなものだった。なるほど、それならば……と納得しかけたが、同じ世界の記憶のある王妃殿下から見てもリオの前世は特別人間だったらしい。


そして今、さらにおかしな事を言い出した。

学園で俺が貞操の危機に陥るだろうから婚約しよう、と……。

え……え?ええ???婚約って……え?そんな理由でするものなのか!?リオは侯爵家当主で、『贈り人』で、『勇者』だ。結婚どころか婚約も、人付き合いさえ慎重にならなくてはならない。それが……え?俺と???だって俺は、リオの『兄』で、従者で、娼婦の子供で、リオの母親を裏切った…男の、子供で………

それなのに。リオが笑う。「気にするな」と。


気にするに決まってるだろ!!!


「大丈夫!お前が他に好きな子できたら白紙に戻そう」

「えっ…!?」

「えっ…て……お前の貞操を守るための婚約だぞ?お前、こーんな乱れに乱れた学園ガッコにフリーで放り込まれたら輪姦マワされんぞ?」

「えっ……え、え…???ま、まわ…???」

「とりあえず、俺と婚約して、お前の身分を上げる。仮にも侯爵家当主の未来の伴侶。お前に粉かけたら俺が黙っちゃいない、っていう感じでいこう」

「こな…?」

「婚約式とかやってる暇ねぇなあ……婚約指輪でも作るか!」

「こんっ…!?」

「前世の国では同性婚とか近親婚はタブーだったんだけど、モンサロは「政略です」って言えばなんでもOKなとこがあるよな。よし、明日朝イチで書類出しに行くぞ」

「ちょっ……!?!?」


深夜のノリかと思ったら、リオは本当に次の日に役所に婚約届けを出しに行った。

嘘だろ!?

ガラス工房のみんなには「まだだったのか?」とか揶揄われ、女性職人ターニャさんにはニヤニヤされ、女性細工師シンディーさんからは拝まれ、リサさんは ーーー 


「……王都の女に取られるよりマシあのクソ聖女に奪われるよりマシああでももっとこう、だめだ、ティグレよりマシな女がいやしねえちょっと待ってうちの坊っちゃま恋愛運とか結婚運が壊滅的じゃないどうしようどうしようああリリわたくしどうしたらいいの坊っちゃま坊っちゃまずっとわたくしの子供のままだったら良かったのにああやっぱりあのクソ宰相の最初の先触れから握りつぶしておくんだった………」


……怖い。何かを呟いているんだが、鬼気迫る様子にセバスさんでさえ近付けない。



何がどうなってるの、これぇ!?











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