【完結】リオ・プレンダーガストはラスボスである

とうや

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学園編

閑話・クソッタレな神へのささやかな…



「……よろしかったのですか?」


帰しても。そうウィルバートが訊いた。窓から見えるのは去っていく我が子と従者の姿。


「よろしいもなにも……ねえ?」


。それだけでクソッタレの神へのささやかな嫌がらせだろう。


僕は魔王で、ウィルバートは参謀。。そのことに気付いたのは、リリアーナの目を正面から見た時だった。

、と。

組み伏せられたリリアーナは言った。あら、やめてしまわれるの?残念ね。素敵なお顔なのに、と。

美しい女だった。庭園の大輪の薔薇ではなく、凛と野に立つ白百合のような。そして中身は何もかもがズレていた。残念なほどに。非常に残念ながら。

リリアーナは繰り返す世界の中で、『魔王に陵辱され妊娠する最初の被害者』という『駒』だった。『主人公ヒロイン』のように哄笑するのでも、『悪役令嬢ライバル』のように冷たく澄ました笑みでもなく。冬の日の陽だまりのように、穏やかに微笑む女だった。

僕たちは恋をした。愛し合った。その度に僕は死に、斃され、封じられ、そしてこの世界を繰り返した。僕は知っていた。リリアーナの産む僕の子供が次の魔王になることを。かつての僕たちのように、感情のないただの符号として、『駒』として世界を蹂躙し、斃されることを。

それでも僕らは愛し合ったんだ。

主人公ヒロイン』に何万回目かの封印をされ、その後のことは知らない。けれど、次に目が覚めると、きっとリリアーナが、「残念ね」と笑ってくれる。そう思っていたのに。

世界が動き始めてしまった。次へと進んでしまった。僕の子供が。次代の魔王が。リオが意思を持ってしまったために。


「よろしかったのですか?リリィ妃殿下のこと」

「えー…?だって、リオくんに変態って思われちゃうだろ?リリィがせめて成人するまで言っちゃダメ?」


僕が封印から解放されて先ずやったのは、冥府の王に頭を下げまくってリリアーナの魂を返してもらうことだった。リリアーナの墓を暴き、遺骨をほんの一欠片だけ頂いてホムンクルスを作り、魂を強引にイン。魔王だからできる力技。そうしてリリアーナは『リリィ』になり、魔王領で健やかに育っている。リリアーナとしての記憶はないけれど、それでも僕の醜い顔を素敵だと笑ってくれる。今はそれだけでいい。





「よーし、パパ頑張っちゃうぞ~?一緒にクソッタレの神様をギャフンと言わせようねぇ、リオくん?」




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