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「突っ込む気力がガリガリ削られていく」
「やあ!婚約おめでとう我が弟の嫁よ!僕にもご飯を食べさせておくれよ!」
………なんか湧いた。
朝、豆の木の家の台所に行くと、見知らぬ子供が座っていた。そして開口一番それだ。しかも言ってることがおかしい。突っ込みが追いつかない。
「あれ…兄さん?どうしたのこんなとこまで来て…。システムは大丈夫なの?」
兄さん!?
えっ!?この子供、碧海さんのお兄さんなの!?
「もっと歓迎してよ碧海くん!僕ね、ご飯食べに来たんだよ!酷いよね『私』ってば!嫁くんのご飯分けてくれないんだよ!?嫁くんも酷いよ!嫁くん、ご飯よそう時に『私』の顔を思い出しながらやってるでしょ!酷いよ酷い!いじめ!?これが虫式のいじめなの!?つまみ食いもできないとか嫁くんは血も涙もないわけ!?」
高い声でキャンキャン吠えるお兄さん。通称『僕』さんらしい。ありふれた茶色い髪に暗い青の瞳。とてもじゃないが邪神には見えない。
「わ…わかりました。お供えさせてもらいます」
「うむ!碧海の嫁は素直で良い!結婚を認めよう!」
突っ込む気力がガリガリ削られていく。
碧海さんも座ってて貰って、飲み物と焼き直したパンから食べててもらう。パンは干し葡萄から自分で酵母を起こした。だって臭いんだもんな市販品。
「んむー!フカフカでほんのり甘くて美味しいね!『私』の奴!独り占めとかないわー!」
「お土産に持たせてあげるから、もう来ないでね?」
碧海さんが辛辣すぎる…!
昨晩の残りの具沢山スープを温めて出す。貝とかエビを入れてバロメッツ山羊乳で仕上げてある。異世界では『くらむちゃうだー』とかいうらしい。ベーコンと一緒に焼いた目玉焼き。家庭菜園のベイビーリーフに真っ赤なトマト。塩とオイルと香草のタレだがトマトを潰すと適当に酸味が出る。
果物を切ってるところで妹とサイラスが起きてくる。こいつら…まさか婚約もしてないのに同衾とかしてないだろうな…!?
『僕』を見て、サイラスは新たな邪神に震え上がり、妹は ーーー
「いやぁぁぁあああんっ♡ショタっ、さいっこおおおおおおお!!」
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