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ep76:独りよがりのジェラシー 狙われた生意気過ぎるボディ①
プールの水面に上がる水飛沫が、傾きかけた夏の日差しに輝く。ホイッスルの音と水泳部顧問である渡部健二郎の声が、夕方の校舎に反射して響いていた。
アスカ東高校のプールにて、水泳部の部活動が行われていた。大きな大会が近い事で、レギュラー争い真っただ中の女子部員たちは、ピリついた雰囲気の中必死で泳ぐ。特に当確ライン上の部員たちは、選手に選ばれるように顧問である渡部にアピールできる最高の泳ぎを見せなければならなかった。
「よし、今日はここまでっ」
渡部顧問の一言で、女子水泳部の部員たちは、プールから上がった。プールサイドで生徒それぞれがストレッチをしていると、渡部顧問が並木沢美咲の傍にやってきた。
「並木沢、調子良さそうじゃないか?」
「・・・ありがとうございます」
鍵の壊れた年季の入った部室小屋で着替えを済ませた並木沢美咲が外へ出ると、そこに水泳部部長である八乙女屋里奈が立っていた。
「並木沢さん、ちょっとだけ残れる・・・?」
「・・・・・・はい」
美咲は、早く帰りたかったが、1年生が3年生に逆らう事など到底できず、今出てきた部室へと踵を返し戻った。部員たちが帰宅の途に就き、部室内が水泳部部長である八乙女屋里奈と美咲の二人だけになると、八乙女は美咲をくたびれたベンチに座らせた。お互いの視線がぶつかると、八乙女は一瞬、口角を上げ、ニヤリとした表情を見せた。彼女は、部室内に設置された錆びついた掃除用具入れのロッカーからモップを取り出すと、それを槍の様に床に突き立てると美咲の前で仁王立ちした。美咲の身体が緊張で強張る。
「怖がらなくていいよ。この棒で貴方を殴るわけじゃないから・・・。いや、貴方の態度によっては、殴っちゃうかも・・・」
美咲の心は恐怖で支配された。私が何をしたのだろう?身に覚えがないだけに余計彼女は恐怖を感じた。
「貴方、・・・好きな人はいるの?」
美咲は戸惑った。部長である八乙女の口から出てきたのは意外過ぎる言葉だったからだ。
「……それは、恋愛対象として、という事でしょうか……?」
「もちろん」
美咲は思った。心の真ん中で想っている一人の人物の顔がある。でも、彼が部長とつながりがあるとは思えなかった。
「……います」
前に立っている部長の顔が険しくなる。
「それって、顧問の渡部先生の事……?そうなんでしょ?」
「えっ?違います・・・」
「嘘よ嘘よ・・・。最近先生は貴方に優しい。今日だって声を掛けていたじゃない?」
「違います。……先生の事は、尊敬していますけど、……その、恋愛対象じゃありません」
仁王立ちしていた八乙女の表情が緩んだ。
「そう。・・・でも目障りなの、貴方のココがっ・・・」
八乙女は、持っていたモップの柄の先を、制服の上から美咲の胸に軽く押し当てた。
アスカ東高校のプールにて、水泳部の部活動が行われていた。大きな大会が近い事で、レギュラー争い真っただ中の女子部員たちは、ピリついた雰囲気の中必死で泳ぐ。特に当確ライン上の部員たちは、選手に選ばれるように顧問である渡部にアピールできる最高の泳ぎを見せなければならなかった。
「よし、今日はここまでっ」
渡部顧問の一言で、女子水泳部の部員たちは、プールから上がった。プールサイドで生徒それぞれがストレッチをしていると、渡部顧問が並木沢美咲の傍にやってきた。
「並木沢、調子良さそうじゃないか?」
「・・・ありがとうございます」
鍵の壊れた年季の入った部室小屋で着替えを済ませた並木沢美咲が外へ出ると、そこに水泳部部長である八乙女屋里奈が立っていた。
「並木沢さん、ちょっとだけ残れる・・・?」
「・・・・・・はい」
美咲は、早く帰りたかったが、1年生が3年生に逆らう事など到底できず、今出てきた部室へと踵を返し戻った。部員たちが帰宅の途に就き、部室内が水泳部部長である八乙女屋里奈と美咲の二人だけになると、八乙女は美咲をくたびれたベンチに座らせた。お互いの視線がぶつかると、八乙女は一瞬、口角を上げ、ニヤリとした表情を見せた。彼女は、部室内に設置された錆びついた掃除用具入れのロッカーからモップを取り出すと、それを槍の様に床に突き立てると美咲の前で仁王立ちした。美咲の身体が緊張で強張る。
「怖がらなくていいよ。この棒で貴方を殴るわけじゃないから・・・。いや、貴方の態度によっては、殴っちゃうかも・・・」
美咲の心は恐怖で支配された。私が何をしたのだろう?身に覚えがないだけに余計彼女は恐怖を感じた。
「貴方、・・・好きな人はいるの?」
美咲は戸惑った。部長である八乙女の口から出てきたのは意外過ぎる言葉だったからだ。
「……それは、恋愛対象として、という事でしょうか……?」
「もちろん」
美咲は思った。心の真ん中で想っている一人の人物の顔がある。でも、彼が部長とつながりがあるとは思えなかった。
「……います」
前に立っている部長の顔が険しくなる。
「それって、顧問の渡部先生の事……?そうなんでしょ?」
「えっ?違います・・・」
「嘘よ嘘よ・・・。最近先生は貴方に優しい。今日だって声を掛けていたじゃない?」
「違います。……先生の事は、尊敬していますけど、……その、恋愛対象じゃありません」
仁王立ちしていた八乙女の表情が緩んだ。
「そう。・・・でも目障りなの、貴方のココがっ・・・」
八乙女は、持っていたモップの柄の先を、制服の上から美咲の胸に軽く押し当てた。
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