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ep17:姉の挑戦を応援したい
「・・・お前何言ってんの?」
愛しい姉の下着を簡単にお前に渡すわけないだろ?だが拓海は、僕の目をじっと見つめたままだ。
「そんな真剣な目で見つめられても、駄目なものは駄目だ」
「いいのか?それで・・・?」
「はぁ?どういうことだ?」
「もし、お前がお姉さんの下着を俺に渡さないと、どういう事が起こると思う?」
「さあ・・・?何が起こる?」
「俺は、お前の家の風呂場を覗く、あるいは盗撮用カメラを設置するかもしれない。そして、お姉さんに付きまとうかも知れない。所謂ストーカーだ。下着を譲ってくれさえすれば、俺はその一枚で満足できる。我慢が出来る。・・・だから、な?わかるだろ?」
・・・分からない。拓海の言い分は、めちゃくちゃだが、コイツがとんでもないヤツという事だけは分かった。こういうヤツの望みを諦めさせるのは並大抵のことではないだろう。ただ、姉の下着を拓海に渡すのにはやっぱり抵抗がある。何かいい方法が・・・・・・。すると、拓海が財布から1万円札を取り出した。
「俺だってタダで譲ってもらおうって訳じゃない。新作RPGを買うための金だが、優斗にやる」
「いいのか?お前、ゲーム楽しみにしてたじゃないか・・・?」
「お前のお姉さんの下着に比べたら、新作RPGなんてクソみたいなもんだ」
コイツ本当にやばいヤツだ。どうしたらいい?正直1万円は、欲しい。でも・・・・・・。
「優斗・・・、どうする・・・?」
拓海は、俺の目の前で、指先でつまんだ1万円をヒラヒラと揺らした。
「・・・・・・わ、分かったよ。だが、直ぐはダメだ。1週間時間をくれ」
「ありがとう・・・心の友よ・・・・・・」
その日の深夜、僕の部屋に姉がやって来た。
「優斗に相談があるんだけど・・・」
「何?」
「私、新しい趣味始めようと思うんだけど・・・」
「え?また?姉さん、何か新しい事始めても、長続きしないじゃん・・・。スキーもスノボもワンシーズンでやめちゃったし、バスフィッシングも道具揃えたのに、1回しか行ってないじゃん。あと、ギターも買ったけど、最近弾いてるの見たことないよ・・・?」
「あと、乗馬とけん玉と、中国拳法ね・・・」
「ほら、・・・全然続いてないじゃん・・・」
「優斗・・・。それは勘違いです」
「勘違い・・・?」
姉の沙也加は、壁沿いに置かれた小さなソファに座った。
「優斗も知ってると思うけど、私、結構器用なのよ。だから、何か新しい事に挑戦しても、直ぐに上達しちゃって面白くなくなるの。でも、どの趣味も中途半端で終わらせてるわけじゃないのよ。私の中で決めたゴールを迎えたらサヨナラしてる・・・」
「ゴール・・・?」
「そう。例えば、スキーやスノボは、スキー場の上級者用コースで滑れたらとか、バスフィッシングだったら1匹大物を釣り上げたら、・・・とかね。ゴールにたどり着くまでは、やめない」
「ギターは?」
「『ラスティネイル』弾けたから終わり・・・」
「なるほどね・・・」
「でもね、今回のは今までよりは長く続けられそうなの」
「何、始める気・・・?」
「水泳」
その瞬間、僕の心臓が跳ねた。
愛しい姉の下着を簡単にお前に渡すわけないだろ?だが拓海は、僕の目をじっと見つめたままだ。
「そんな真剣な目で見つめられても、駄目なものは駄目だ」
「いいのか?それで・・・?」
「はぁ?どういうことだ?」
「もし、お前がお姉さんの下着を俺に渡さないと、どういう事が起こると思う?」
「さあ・・・?何が起こる?」
「俺は、お前の家の風呂場を覗く、あるいは盗撮用カメラを設置するかもしれない。そして、お姉さんに付きまとうかも知れない。所謂ストーカーだ。下着を譲ってくれさえすれば、俺はその一枚で満足できる。我慢が出来る。・・・だから、な?わかるだろ?」
・・・分からない。拓海の言い分は、めちゃくちゃだが、コイツがとんでもないヤツという事だけは分かった。こういうヤツの望みを諦めさせるのは並大抵のことではないだろう。ただ、姉の下着を拓海に渡すのにはやっぱり抵抗がある。何かいい方法が・・・・・・。すると、拓海が財布から1万円札を取り出した。
「俺だってタダで譲ってもらおうって訳じゃない。新作RPGを買うための金だが、優斗にやる」
「いいのか?お前、ゲーム楽しみにしてたじゃないか・・・?」
「お前のお姉さんの下着に比べたら、新作RPGなんてクソみたいなもんだ」
コイツ本当にやばいヤツだ。どうしたらいい?正直1万円は、欲しい。でも・・・・・・。
「優斗・・・、どうする・・・?」
拓海は、俺の目の前で、指先でつまんだ1万円をヒラヒラと揺らした。
「・・・・・・わ、分かったよ。だが、直ぐはダメだ。1週間時間をくれ」
「ありがとう・・・心の友よ・・・・・・」
その日の深夜、僕の部屋に姉がやって来た。
「優斗に相談があるんだけど・・・」
「何?」
「私、新しい趣味始めようと思うんだけど・・・」
「え?また?姉さん、何か新しい事始めても、長続きしないじゃん・・・。スキーもスノボもワンシーズンでやめちゃったし、バスフィッシングも道具揃えたのに、1回しか行ってないじゃん。あと、ギターも買ったけど、最近弾いてるの見たことないよ・・・?」
「あと、乗馬とけん玉と、中国拳法ね・・・」
「ほら、・・・全然続いてないじゃん・・・」
「優斗・・・。それは勘違いです」
「勘違い・・・?」
姉の沙也加は、壁沿いに置かれた小さなソファに座った。
「優斗も知ってると思うけど、私、結構器用なのよ。だから、何か新しい事に挑戦しても、直ぐに上達しちゃって面白くなくなるの。でも、どの趣味も中途半端で終わらせてるわけじゃないのよ。私の中で決めたゴールを迎えたらサヨナラしてる・・・」
「ゴール・・・?」
「そう。例えば、スキーやスノボは、スキー場の上級者用コースで滑れたらとか、バスフィッシングだったら1匹大物を釣り上げたら、・・・とかね。ゴールにたどり着くまでは、やめない」
「ギターは?」
「『ラスティネイル』弾けたから終わり・・・」
「なるほどね・・・」
「でもね、今回のは今までよりは長く続けられそうなの」
「何、始める気・・・?」
「水泳」
その瞬間、僕の心臓が跳ねた。
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