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ep42:姉に友人を許してもらいたい
「いつもお前たちを偉そうに指導している先生たちが、野良犬の対処をしないといけない訳だ」
「・・・偉そうにはしてないけど・・・」
「いや、私から言わせれば先生と呼ばれている時点で、偉そうだ。・・・・・・それでな、その普段偉そうにしている先生たちが、野良犬を追いかける訳だ。泥だらけになりながら君たち生徒に無様な姿をさらけ出して・・・。それで掴まえられずに、結局野良犬は、校庭から出て行ってしまうんだ。彼らの頑張りも空しく・・・。どうだ・・・?面白いだろ?」
「面白くないです・・・」
姉が言い放った。その言い方が冷たすぎて、僕と母が笑った。
「・・・・・・そういえば、紗耶香は、スポーツジムに通い始めたんだったな・・・。どうだ?面白いことあったか?」
父は、誤魔化すように急に話題を変えた。
「スポーツジムに野良犬は、迷い込みません・・・」
「・・・知ってるよ。あの・・・、元オリンピック選手の・・・・・・」
「如月羅夢奈さんね。水泳教えてもらってる。歳も近いから仲良くさせてもらってるわ」
「凄いなぁ・・・。紗耶香は元オリンピック選手と知り合いかぁ。・・・お父さんも、如月羅選手に会ってみたいなぁ・・・・・・。・・・ああ・・・死ぬ前に一度会ってみたいなぁ・・・・・・」
「ええ?会いたいの・・・?ああ、そうか・・・彼女美人だしねぇ・・・」
「そんな理由じゃないさ。オリンピックの話とか、色々聞いてみたいじゃないか。日本代表選手の貴重な話なんて中々聞けるものじゃないしな。・・・・・・まあ、・・・正直、美人さんに会ってみたいっていう気持ちも無くはないけどな・・・」
「会いたいって言えば、拓海がお姉ちゃんに会いたいって言ってるけど・・・。家に呼んじゃ、ダメだよね・・・」
「・・・ああ、あの変態くんね。別に来たってかまわないわ」
「えっ?いいの?」
「反省してればいいわ。私そんなに根に持つタイプじゃないわよ・・・」
「ありがとう。拓海喜ぶよ」
「如月選手も素敵だけど、やっぱりお前の姉ちゃんが俺のNo.1の女神だからな・・・。今度お土産持ってお邪魔するよ」
次の日の昼休み、いつもの屋上で拓海に姉の言葉を伝えると、彼はとても喜んだ。
「俺も、拓海をまた家に呼べるようになって嬉しいよ。っていうか、俺も拓海の家に遊びに行っていいか?お前のお姉さんにも会ってみたいし・・・」
「ああ、遊びに来てもいいけど、姉に関してはがっかりするぜ。お前のお姉さんに比べると天と地の底の違いだからな・・・」
「そんなことないだろ?優しいお姉さんだって言ってたじゃないか」
「姉の心は美しいよ?ビジュアル別にしてな・・・」
「・・・偉そうにはしてないけど・・・」
「いや、私から言わせれば先生と呼ばれている時点で、偉そうだ。・・・・・・それでな、その普段偉そうにしている先生たちが、野良犬を追いかける訳だ。泥だらけになりながら君たち生徒に無様な姿をさらけ出して・・・。それで掴まえられずに、結局野良犬は、校庭から出て行ってしまうんだ。彼らの頑張りも空しく・・・。どうだ・・・?面白いだろ?」
「面白くないです・・・」
姉が言い放った。その言い方が冷たすぎて、僕と母が笑った。
「・・・・・・そういえば、紗耶香は、スポーツジムに通い始めたんだったな・・・。どうだ?面白いことあったか?」
父は、誤魔化すように急に話題を変えた。
「スポーツジムに野良犬は、迷い込みません・・・」
「・・・知ってるよ。あの・・・、元オリンピック選手の・・・・・・」
「如月羅夢奈さんね。水泳教えてもらってる。歳も近いから仲良くさせてもらってるわ」
「凄いなぁ・・・。紗耶香は元オリンピック選手と知り合いかぁ。・・・お父さんも、如月羅選手に会ってみたいなぁ・・・・・・。・・・ああ・・・死ぬ前に一度会ってみたいなぁ・・・・・・」
「ええ?会いたいの・・・?ああ、そうか・・・彼女美人だしねぇ・・・」
「そんな理由じゃないさ。オリンピックの話とか、色々聞いてみたいじゃないか。日本代表選手の貴重な話なんて中々聞けるものじゃないしな。・・・・・・まあ、・・・正直、美人さんに会ってみたいっていう気持ちも無くはないけどな・・・」
「会いたいって言えば、拓海がお姉ちゃんに会いたいって言ってるけど・・・。家に呼んじゃ、ダメだよね・・・」
「・・・ああ、あの変態くんね。別に来たってかまわないわ」
「えっ?いいの?」
「反省してればいいわ。私そんなに根に持つタイプじゃないわよ・・・」
「ありがとう。拓海喜ぶよ」
「如月選手も素敵だけど、やっぱりお前の姉ちゃんが俺のNo.1の女神だからな・・・。今度お土産持ってお邪魔するよ」
次の日の昼休み、いつもの屋上で拓海に姉の言葉を伝えると、彼はとても喜んだ。
「俺も、拓海をまた家に呼べるようになって嬉しいよ。っていうか、俺も拓海の家に遊びに行っていいか?お前のお姉さんにも会ってみたいし・・・」
「ああ、遊びに来てもいいけど、姉に関してはがっかりするぜ。お前のお姉さんに比べると天と地の底の違いだからな・・・」
「そんなことないだろ?優しいお姉さんだって言ってたじゃないか」
「姉の心は美しいよ?ビジュアル別にしてな・・・」
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