62 / 91
第四部 また追放されました!?
第25話『薬師、買い物へ行く 後編』
しおりを挟む
「み、皆さん、料理は決まりましたか」
「あたしたちはシカのシチューにする! メアリーも同じでいいんだよね?」
「うん!」
「俺は子羊のキッシュに決めた」
「わかりました。それでは、注文しますね」
やがて注文が決まり、わたしが代表して店員さんを呼ぼうとしたのだけど……。
「あ、あの」
「ご注文のミックスチキングリル、おまたせしましたー!」
「す、すみませ」
「こちら、季節の野菜と魚のオーブン焼きになりまーす!」
女性店員さんは営業スマイルを振りまきつつ、忙しそうに走り回っている。
わたしは必死に声を出すも、それは店内の騒々しさの前に、完全に消されてしまっていた。
人見知りのわたしは、こうなるとますます声が出せなくなってしまう。
「あのー! すみませーん!」
そんなわたしを見かねたのか、ロヴェル君が大きな声で店員さんを呼んでくれた。
わたしは安堵しつつも、なんとも言えない気恥ずかしさを感じたのだった。
「それで先生、わざわざこの街まで来て、何を買うんだ?」
注文を済ませたあと、ロヴェル君がそう訊いてくる。
「あっ、はい。この街で買うのは、大きなマントと、薬浴用の焜炉です」
「焜炉? 薬を煮出す時に使うアレか?」
「基本は同じですが、もっと大きくて安定感のあるものです。薬浴は穴の空いた椅子の下で薬材を煮出し、薬効成分を含んだ蒸気を浴びる入浴法です。マントはその蒸気を逃さないようにするためのものですね」
「へー、そんなことできるんだ。エリンさん、すごいこと考えるねぇ」
「いえ、あくまでミラベルさんからの受け売りなので……」
話を聞いていたニーナちゃんが声を弾ませるも、わたしは恐縮してしまう。
「その話だと、椅子は買わなくていいのかよ?」
「も、持って帰るのが大変なので、買わなくて大丈夫です。その、古い椅子を譲り受けまして。ディッツさんが穴を空けてくれるそうです」
「そんなことしなくても、椅子くらい俺が持ってやるのに……」
わたしがそう伝えると、ロヴェル君は小声で言って、唇を尖らせる。
「と、とりあえず、食事を終えたら薬浴の道具を買いに行きましょう。ロヴェル君、一緒に来てくださいね」
「お待たせしましたー! シカのシチューと子羊のキッシュです!」
……そんな話をしていると、料理が運ばれてきた。
◇
食事を終えたわたしたちは、商店街にあるお店へと足を運ぶ。
ここは薬師の道具を主に扱っていて、薬浴用のマントや焜炉もここで買うことができる。
「焜炉はこちらでよろしいですか?」
「は、はい。それで大丈夫です」
目当ての品を注文すると、店員さんはすぐに新品の焜炉を持ってきてくれた。
「マントは寸法を合わせてまいりますので、少々お待ちください」
続いてそう言うと、お店の奥へ消えていく。
残されたわたしたちは、なんとなしにお店の中を見て回る。
「すっげー、薬匙一つとっても、これだけの種類があるのか」
「そ、そうです。ニグラード工房にもそれなりの種類が揃っていますが、もし新しいものが必要になった場合は、このお店を使ってください」
「こっちの器は……乳鉢なのか?」
「そのようですね。わたしも初めて見ますが、底が篩のようになっています。これは便利ですね」
「先生も知らないとか、薬師の道具も日々進化してるんだなー」
「……なんか二人とも、楽しそうだねー」
ロヴェル君と二人で商品棚を見ていると、ついてきていたニーナちゃんたちが声を揃える。
「す、すみません。こういう場所に来ると、テンションが上がってしまって」
わたしは我に返り、平謝りする。
薬師ではない彼女たちにとってはつまらない場所だろうけど、女の子三人を放置していくわけにもいかなかった。
「こ、このあとは皆さんの行きたい場所に行きますので、もうしばらくお付き合いください」
「あはは、いいよいいよー。あたしたちもそれなりに楽しいし」
ねー、と双子たちは声を重ねる。
一方のメアリーちゃんも興味津々のようで、ガラス瓶に入った薬材たちをじっと見ていた。
それこそ植物図鑑に載っているような、変わった植物ばかりだ。それなりに楽しいのかも……。
「おおっ、モグラダケがこんなところに」
メアリーちゃんの動きを目で追っていたその時、予想外の薬材を見つけ、わたしは駆け寄る。
「モグラダケ?」
「そ、そうです。かなり貴重な薬材でして、大きな切り株の根にくっつくように、土の中で育つキノコなんです」
「キノコなのに、土の中に生えるのか? そんなの、見つからないだろ」
「そうなんですよ。なかなか見つからないので、貴重な薬材なんです。お値段も張りますが、体から悪い水を出す効果があり、食欲不振や動悸、不眠状態の改善も……」
「あ、あの、エリン先生?」
「……はっ」
気がつけば、わたしはモグラダケの入った瓶を抱きしめながら、熱弁を振るってしまっていた。子どもたちは明らかに引いている。
「す、すみません。つい」
モグラダケの入った瓶を棚に戻し、わたしはその身を縮こませる。
「お待たせしましたー。マントの寸法合わせ、終わりましたよー」
それと同時に、店員さんがお店の奥から戻ってきた。
わたしはその場から逃げるように、カウンターへ向かったのだった。
◇
その後は子どもたちの買い物に付き合い、商店街にある雑貨屋さんへ足を運ぶ。
村では買えないような小物やお菓子をいくつか買い、満足顔でお店を出る。
「いやー、たくさん買っちゃったねー」
「ルークリッド村じゃ、手に入らないものばかりだからな」
「……お前ら、ルークリッド村から来たのか?」
「どおりでみすぼらしい格好してると思ったぜ」
次はどこへ行こうか……なんて考えていた時、背後から声がする。
振り向くと、三人の少年たちが薄ら笑いを浮かべて立っていた。
年の頃はロヴェル君と同じか、少し下に見える。
「あの村、近くの森に化け物が出るんだろ」
「そんな場所によく住めるよなー」
少年たちは口々に言い、顔を見合わせる。
「はぁ? 化け物ってなんだよ」
ロヴェル君があからさまに不機嫌そうな顔で言う。少年たちはニヤリと笑ったあと、言葉を続けた。
「あの森には狼の化け物が出るんだぞ。街の大人たちが言ってたんだ」
「化け物に呪われないために、毎年イケニエを差し出してるって」
……よくある、根も葉もない噂だった。
村の皆にはお世話になっているし、変な噂を立てられるのはいい気分じゃない。
「……オオカミさん、いたよ?」
「そうだよ。あたしたち、見たもん」
どうにかして、早くこの場から離れよう……なんて考えていた矢先、メアリーちゃんたちが反論する。
「え、ホントかよ!?」
「やっぱりいるんだ! 化け物の村だ!」
それから少年たちは、まるで火がついたかのように騒ぎ立てる。
その様子を見た周囲の大人たちも、何事かと集まってきた。
「あの狼、エリン先生も見たよな!?」
「え? そ、それは、その……」
「うわぁ、化け物は本当にいるんだ!」
必死にはぐらかそうとするも、ますます騒ぎが大きくなる。
確かに、あの森には巨大な狼がいたけれど、あれを化け物と呼ぶには少し違う気がする。
何より、この状況はよろしくない。
なんとかして、この場から脱出しないと……!
「……これは何の騒ぎだ。悪いが通してくれ」
この状況を打開すべく、必死に頭を働かせていた時。人波の向こうに、一台の馬車が見えた。
「おや、そこにいるのはエリン殿ではないか」
そして、その窓から覗く顔に、わたしは見覚えがあった。
「え、ノーハット伯爵様が、どうしてここに?」
「あたしたちはシカのシチューにする! メアリーも同じでいいんだよね?」
「うん!」
「俺は子羊のキッシュに決めた」
「わかりました。それでは、注文しますね」
やがて注文が決まり、わたしが代表して店員さんを呼ぼうとしたのだけど……。
「あ、あの」
「ご注文のミックスチキングリル、おまたせしましたー!」
「す、すみませ」
「こちら、季節の野菜と魚のオーブン焼きになりまーす!」
女性店員さんは営業スマイルを振りまきつつ、忙しそうに走り回っている。
わたしは必死に声を出すも、それは店内の騒々しさの前に、完全に消されてしまっていた。
人見知りのわたしは、こうなるとますます声が出せなくなってしまう。
「あのー! すみませーん!」
そんなわたしを見かねたのか、ロヴェル君が大きな声で店員さんを呼んでくれた。
わたしは安堵しつつも、なんとも言えない気恥ずかしさを感じたのだった。
「それで先生、わざわざこの街まで来て、何を買うんだ?」
注文を済ませたあと、ロヴェル君がそう訊いてくる。
「あっ、はい。この街で買うのは、大きなマントと、薬浴用の焜炉です」
「焜炉? 薬を煮出す時に使うアレか?」
「基本は同じですが、もっと大きくて安定感のあるものです。薬浴は穴の空いた椅子の下で薬材を煮出し、薬効成分を含んだ蒸気を浴びる入浴法です。マントはその蒸気を逃さないようにするためのものですね」
「へー、そんなことできるんだ。エリンさん、すごいこと考えるねぇ」
「いえ、あくまでミラベルさんからの受け売りなので……」
話を聞いていたニーナちゃんが声を弾ませるも、わたしは恐縮してしまう。
「その話だと、椅子は買わなくていいのかよ?」
「も、持って帰るのが大変なので、買わなくて大丈夫です。その、古い椅子を譲り受けまして。ディッツさんが穴を空けてくれるそうです」
「そんなことしなくても、椅子くらい俺が持ってやるのに……」
わたしがそう伝えると、ロヴェル君は小声で言って、唇を尖らせる。
「と、とりあえず、食事を終えたら薬浴の道具を買いに行きましょう。ロヴェル君、一緒に来てくださいね」
「お待たせしましたー! シカのシチューと子羊のキッシュです!」
……そんな話をしていると、料理が運ばれてきた。
◇
食事を終えたわたしたちは、商店街にあるお店へと足を運ぶ。
ここは薬師の道具を主に扱っていて、薬浴用のマントや焜炉もここで買うことができる。
「焜炉はこちらでよろしいですか?」
「は、はい。それで大丈夫です」
目当ての品を注文すると、店員さんはすぐに新品の焜炉を持ってきてくれた。
「マントは寸法を合わせてまいりますので、少々お待ちください」
続いてそう言うと、お店の奥へ消えていく。
残されたわたしたちは、なんとなしにお店の中を見て回る。
「すっげー、薬匙一つとっても、これだけの種類があるのか」
「そ、そうです。ニグラード工房にもそれなりの種類が揃っていますが、もし新しいものが必要になった場合は、このお店を使ってください」
「こっちの器は……乳鉢なのか?」
「そのようですね。わたしも初めて見ますが、底が篩のようになっています。これは便利ですね」
「先生も知らないとか、薬師の道具も日々進化してるんだなー」
「……なんか二人とも、楽しそうだねー」
ロヴェル君と二人で商品棚を見ていると、ついてきていたニーナちゃんたちが声を揃える。
「す、すみません。こういう場所に来ると、テンションが上がってしまって」
わたしは我に返り、平謝りする。
薬師ではない彼女たちにとってはつまらない場所だろうけど、女の子三人を放置していくわけにもいかなかった。
「こ、このあとは皆さんの行きたい場所に行きますので、もうしばらくお付き合いください」
「あはは、いいよいいよー。あたしたちもそれなりに楽しいし」
ねー、と双子たちは声を重ねる。
一方のメアリーちゃんも興味津々のようで、ガラス瓶に入った薬材たちをじっと見ていた。
それこそ植物図鑑に載っているような、変わった植物ばかりだ。それなりに楽しいのかも……。
「おおっ、モグラダケがこんなところに」
メアリーちゃんの動きを目で追っていたその時、予想外の薬材を見つけ、わたしは駆け寄る。
「モグラダケ?」
「そ、そうです。かなり貴重な薬材でして、大きな切り株の根にくっつくように、土の中で育つキノコなんです」
「キノコなのに、土の中に生えるのか? そんなの、見つからないだろ」
「そうなんですよ。なかなか見つからないので、貴重な薬材なんです。お値段も張りますが、体から悪い水を出す効果があり、食欲不振や動悸、不眠状態の改善も……」
「あ、あの、エリン先生?」
「……はっ」
気がつけば、わたしはモグラダケの入った瓶を抱きしめながら、熱弁を振るってしまっていた。子どもたちは明らかに引いている。
「す、すみません。つい」
モグラダケの入った瓶を棚に戻し、わたしはその身を縮こませる。
「お待たせしましたー。マントの寸法合わせ、終わりましたよー」
それと同時に、店員さんがお店の奥から戻ってきた。
わたしはその場から逃げるように、カウンターへ向かったのだった。
◇
その後は子どもたちの買い物に付き合い、商店街にある雑貨屋さんへ足を運ぶ。
村では買えないような小物やお菓子をいくつか買い、満足顔でお店を出る。
「いやー、たくさん買っちゃったねー」
「ルークリッド村じゃ、手に入らないものばかりだからな」
「……お前ら、ルークリッド村から来たのか?」
「どおりでみすぼらしい格好してると思ったぜ」
次はどこへ行こうか……なんて考えていた時、背後から声がする。
振り向くと、三人の少年たちが薄ら笑いを浮かべて立っていた。
年の頃はロヴェル君と同じか、少し下に見える。
「あの村、近くの森に化け物が出るんだろ」
「そんな場所によく住めるよなー」
少年たちは口々に言い、顔を見合わせる。
「はぁ? 化け物ってなんだよ」
ロヴェル君があからさまに不機嫌そうな顔で言う。少年たちはニヤリと笑ったあと、言葉を続けた。
「あの森には狼の化け物が出るんだぞ。街の大人たちが言ってたんだ」
「化け物に呪われないために、毎年イケニエを差し出してるって」
……よくある、根も葉もない噂だった。
村の皆にはお世話になっているし、変な噂を立てられるのはいい気分じゃない。
「……オオカミさん、いたよ?」
「そうだよ。あたしたち、見たもん」
どうにかして、早くこの場から離れよう……なんて考えていた矢先、メアリーちゃんたちが反論する。
「え、ホントかよ!?」
「やっぱりいるんだ! 化け物の村だ!」
それから少年たちは、まるで火がついたかのように騒ぎ立てる。
その様子を見た周囲の大人たちも、何事かと集まってきた。
「あの狼、エリン先生も見たよな!?」
「え? そ、それは、その……」
「うわぁ、化け物は本当にいるんだ!」
必死にはぐらかそうとするも、ますます騒ぎが大きくなる。
確かに、あの森には巨大な狼がいたけれど、あれを化け物と呼ぶには少し違う気がする。
何より、この状況はよろしくない。
なんとかして、この場から脱出しないと……!
「……これは何の騒ぎだ。悪いが通してくれ」
この状況を打開すべく、必死に頭を働かせていた時。人波の向こうに、一台の馬車が見えた。
「おや、そこにいるのはエリン殿ではないか」
そして、その窓から覗く顔に、わたしは見覚えがあった。
「え、ノーハット伯爵様が、どうしてここに?」
113
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。
しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
『スキルなし』だからと婚約を破棄されましたので、あなたに差し上げたスキルは返してもらいます
七辻ゆゆ
恋愛
「アナエル! 君との婚約を破棄する。もともと我々の婚約には疑問があった。王太子でありスキル『完全結界』を持つこの私が、スキルを持たない君を妻にするなどあり得ないことだ」
「では、そのスキルはお返し頂きます」
殿下の持つスキル『完全結界』は、もともとわたくしが差し上げたものです。いつも、信じてくださいませんでしたね。
(※別の場所で公開していた話を手直ししています)
腹に彼の子が宿っている? そうですか、ではお幸せに。
四季
恋愛
「わたくしの腹には彼の子が宿っていますの! 貴女はさっさと消えてくださる?」
突然やって来た金髪ロングヘアの女性は私にそんなことを告げた。
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫」と笑った夫。~王宮から私が去ったあと「愛していた」と泣きついても、もう手遅れです~
水上
恋愛
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫だ」
夫である王太子はそう笑い、泣き真似が得意な見習い令嬢ばかりを優先した。
王太子妃セシリアは、怒り狂うこともなく、静かに心を閉ざす。
「左様でございますか」
彼女は夫への期待というノイズを遮断し、離縁の準備を始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。