女神に可哀想と憐れまれてチート貰ったので好きに生きてみる

紫楼

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一章

空から降ってきたものは?

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 採取は欲しい薬草がマークで見えると言うチュートリアル仕様なので楽ちん。
 なので他の冒険者にかち合わないよう少し奥まで行った。

 タバコ咥えて、缶チューハイ飲みつつ、根こそぎにならない程度に採った。

 スマホがピロピロ言ってる。
 
 今は仕事中デース。

 と言いつつも、昼飯食べようとスマホでショッピングーゥ。

 拡張されたお店は、ヤ○ショ、ラ○テン、アマ○ン、イ○ンみたいなものか。
 カテゴリに百貨店の銘店コーナーと物産展が入ってる。
 誰か日本の情報めっちゃ調べたんだろうか。

 物産展、昼間は混んでて休憩時間にはしんどいし、夕方はもう終わりがけだと思うと行く気力湧かないんだよ。

 でも今は!ページ開けば、北海道!!
 期間があるのかな。どうだろう。

 海鮮弁当は買いだ。牛肉弁当も色々ある。
 無限収納に入れとけば腐らないからまとめ買いしよう。
 チーズとたらこと、酒のつまみ系はいっぱい欲しい。
 コーンスープも良いな。

 白い恋人、六花亭、ロイズ・・・、わかったのはそこまで。
 オッさん最近行って無さすぎて見たことないお店がいっぱいあるぅ!!!
 マジかー。

 選べないくらいある。
 とりあえずロイズの生チョコの山崎ブランデーは大人買いだ。好きじゃーー!!
 女神さまたちには生チョコ各種とチョコポテトのやつ。
 酒のつまみはヴェールだろう。グラディウスもか。
 他にも美味しそうなケーキとかみんなで分けてくれ。

 弁当は人数分。
 仕分けが面倒だから、ティアランシアにまとめて送ろう。

 ふー。お会計、あのアンナとのなんとか記念のブランド品の金額に比べたら全然安くて泣けるな。

 
 早速、海鮮弁当を食べる。
 この町、海の物入って無さげだから最優先。

「旨い。カニはなんか無条件に嬉しい。ウニもいくらも。なぜこんなに幸せな気持ちになるのか」

 ネットショップを再び開いて、いつもの酒コーナーをタップ。
 カップ酒を数種類購入。

 カップ酒を〈急冷〉で冷やす。凍り始める寸前で止めればキンキンだ。
 
「かーーー!!」

 海鮮に日本酒、最高だー。

 ポト、ポトト。

 だ?

 何かポトリと額に。
 俺の上に影が。

 恐る恐る上を見れば、俺を後ろから覗き込んでヨダレを垂らした・・・。

「クマーーーーーーーーーーーーーー!」
「グォオオオオーーーーーー!!」
 俺がびっくりしてるのになんでお前もびっくりしてんだよ!!
 気配全くしてなかったよな。

 鑑定が、ブラックベア、眉間と喉狙えって表示出してきたので、慌てて短銃を取った。

 込める魔力は土にした。カチカチの弾丸をイメージ。

 俺は全力で横に飛んで銃を構えるとクマが、
「俺の弁当食ってるーーーー!!!」 
弁当箱を爪で引っ掛けて口にザバーっと。

 注意を弁当に取られてる間に銃を放った。

 五発中、三発命中。
 ゾンビ(ゲーム)なら百発百中なのに。

 俺の半分残ってた弁当がバラバラになってる。カップ酒も溢れた。

 クマは美味しかったな。ボルクのシチュー。
 でも持って帰ると目立っちゃうなー。
 収納に解体してもらって地道にルームで食う?

「おい!大丈夫か!!」
 おぇ?

 慌てて弁当とカップ酒の瓶を収納。

 〈鋼鉄の拳〉ランガ、ヤン、ヴァロたちが森の奥から走ってきた。

「んだよ、ジェイルか」
「なんでこんな奥まったとこいるんだよ」
「新人はだだっ広い草原で草探すんだぞ」

 おおぅ。奥って言ってもちょっと森に入ったくらいなのに。

「げー!なんでブラックベア倒してんの!」
「なんとなくで一人旅出来るだけあんな」

 ブラックベアはFランク少年たちでは荷が重い強さらしい。

 ランガたちは目ぼしい依頼がないときは森で調査を兼ねた狩をしてるんだと。

「なんでコイツがこんな浅いとこ来たんだ?」

 不思議そうにクマを検分してる。

 多分だけど、海鮮弁当に惹かれたんだろう。そんな魅力的な香りしたのか。
 俺の頭に掛かったヨダレ早く〈洗浄〉したい。鼻の上の方から獣臭。

「おい!どうやって倒した。傷がすくねぇ」
「マジか、眉間と肩と喉?脇もか」
 あ、肩と脇は掠ったんだ。

「んー、魔法で?」
 
 三人とも微妙な顔した。

「お前すげーな。魔法は普通もう少し焦げたり傷跡がデケェぞ」
「集中力高くないか」

 え、そう言うもんなの?
 ウオーターアローとかストーンバレットのイメージなんだけど。

「しかしお前良い稼ぎになるぞ!良かったな」
 マジか。クマ高いんだ。

「こんだけ傷が少ないと自分で解体は毛皮が勿体ねぇな」
 いや、お前らいなかったら無限収納で解体したんだが。

「お前のそれマジックバッグだろ?入るか?」
 普通の容量がわからない。入るって言っても良いのか。

「無理なら俺のに入れてやるぞ」
 ヤンが提案してくれる。

「じゃぁお願いしようかな」
「了解~」

 まるごとのクマがヤンのリュック?にニュルンと消えた。


「何ぃ!?薬草摘んで飯休憩してたら襲われた?」
 何でここにいたかと聞かれて素直に答えた。
「お前何やってんだ。こんなとこで警戒せずに一人で飯!?」
 非常識だったらしい。
「お前マジでバカだろ」
「ボンボンってやべぇ」

 バカじゃねぇしぃ。ボンボンじゃねぇしぃ。

 ランガたちは、森の奥で果物採取とオオカミ狩ってきたから、今日はもう帰るって言うので一緒に帰ることに。
 〈転移〉使えん。ちぇ。

「町帰る前に一服したいから付き合って。マジックバッグに入れてくれたお礼」
 コイツらはもうタバコ知ってるから隠す必要ないし。

「お」
「良いのか」
「やりぃ」

 一本ずつ渡すとめっちゃ嬉しそう。

 俺はタバコに火を付けるついでにこっそり〈洗浄〉使った。マジ臭。

「ふー!やっぱうめぇな」
「薬屋のじゃ物足りなくなった」
 ああ、それは気の毒だな。

「商業ギルドのロレンツォに目をつけられたから町では吸えない」
 マジめんどくさい。
「ゲェ。あのジジィ、ちょっとした噂も集めてるからな」
「俺、白いタバコはこっそり吸ってるからな!?」
 疑ってないのに弁明された。
「まぁさ、お前が堂々と吸ってたのが悪いよな」
 ヴァロに背中をポンとされる。
 
 だってタバコが高級品って知らんかったんだよ。

「草はなぁ、各地で買うの楽しいが、この旨いの吸ったら他はいらん気がする」
 そこまでか。罪深いな。

 途中でランガたちがポイ捨てしようとしたので叱ったら、
「葉っぱなんか土に還るだろうが」
って言われた。
 確かに薬屋の刻み葉っぱと葉巻はオール草だ。
 良いのか?
 今日吸ってるのは、リトルシガー。フィルター入ってるし、外側は紙混じってんのよ。
「そうか」
 一応納得したふりで、後ろについて歩いて「収納」って目視で呟いたら出来た。

 喫煙マナーを守らないといつか禁煙ブームが来ちゃうんだぞ!

 門に着くと一台の馬車と数人の冒険者だったのですぐ入れた。

「お、一緒に戻ってきたんか!」
 ワイドさんに迎えられた。

「おう!今日は坊やがベア狩ったぞ!明日は肉屋に行けよ」
「お、ウサギの次はベアか!」
 なぬ?クマ肉が売られる前提だ。
 量があるから良いか。
 


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