ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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三章

214話 プルル草とネバル草で ★

 ジュリアスさまがいつにも増して過保護です。
 お義母さまは「グレーデン家の男は風邪も滅多に引かないから~。調子が悪い人を見慣れていなからよぉ」って言うのでびっくり。
 どれだけ丈夫なの?
 怪我やなんかは慣れてるけど病気で寝込むのは謎過ぎて「死んじゃう?」ってパニックになるそう。
 戦場で負う怪我の方がヤバくない?

 お義母さまが嫁いできてすぐに体調を崩した時はお義父さまは転移陣を使って王宮の侍医を拉致してきたらしい。おったまげだよ。

 ジュリアスさまを宿した時も落ち着かなくて出産時には心配すぎて貧乏ゆすりで椅子と床がダメになったそう。つま先か踵がドリルになったのかな?

 ジュリアスさまに女姉妹はいないし従姉妹がアンゼリカさまだから女性特有の不調とかが未知かも?
 アンゼリカさまに失礼かな。彼女なら口に出さなそうと思っただけ。

 いや……過去に恋人とかいたら知ってるよね?

 そんな病気?何それ?な環境にいた三兄弟には私ってば謎だらけだったよね。
 謎の多い女……ちょっと違った。


 寝てるほど具合も悪くないので魔道具を作ろうと部屋に簡易キットを出した。
 今の状況で隠し部屋に篭ると心配されちゃうから。

 魔力はそこそこ使った方がいいそうだから、実験がてら以前から気になっていたプルル草とネバル草でなにか出来ないかと考える。
 プルルの外膜とネバルのしばらく取れない吸着力。足したら何か出来ないかと。


 錬金台で合成してみたら、スーパーボールが出来たよ!仕組みはわかんないけど、弾けたらネバル草みたいにポコペンってなる汁が出てきたら大変だから後で試しに投げないと。
 ゴムっぽいおもちゃが出来たから、ちゃんとしたゴム出来ないかな⁉
 配合の量を変えたら出来るかな?

 ネバルを多めにしたらスライムが出来たぞ。魔物じゃなくておもちゃの方。
 ぐにーんって伸ばして遊ぶやつね。
 
 プルルを多めにしたらパリッパリの下敷きが出来た。これってプラスチックかアクリルっぽくない?
 いや、すぐ割れそうだから違うかな。

 んー、配合比率でだいぶ違う。何か違う素材を足すとまた変わるよね。似た系統の草って何かあるかなぁ?
 これはジョシュー先生が飛びつきそうだから丸投げしようかな。
 ゴムは出来なかったし。パンツのゴム欲しかったなぁ。紐で結ぶのって心許ない。

 でもスーパーボールとスライムが出来たから子供達に良さげ。安全チェックが終わったらたくさん用意して配ろう。

 次は何を作ろうかって思って考えていたらポムたちが窓から入ってきて錬金台に乗っちゃった。
 猫さまがPCに乗って邪魔するヤツー!!

「キメラになっちゃうから台から離れて~、仕舞うからー」
 うっかり錬成することはないけど魔法陣に乗っちゃうの、危ないよ。

「プキュキュゥキュ」
「モキュッーン」
「ピギャーオ」

 何を強請っているかわかんないぞ。

「ププキュキューキュ!」
「モキュッモキューンキュ!」
「ピギャーギョピピュー?」

 首を傾げてるけどこっちが傾げちゃう。

 こんな時はアズえもん~!!
 って今日はそばにいないのよねぇ。多分池で寛いでる。

「リーシャさま、おそらく一緒にお昼寝をと言ってる気がします」
「そうなの?」

 ポムたちはうんうんやってる。ニーナ、小動物が好き過ぎて言葉がわかるように……⁉

 ニーナに促されて簡易ワンピースに着替えてお布団にイーン。

 お昼って言うか、あと少しでジュリアスさまの帰宅時間よ。

 でもせっかく誘ってくれたからとりあえず寝てみる。

 ポムたちがすぐさまお布団に入ってきて私の顔をテシテシしたり顔に乗ってきて腹毛を押し付けてきたり。
 これは幸せもふもふタイムと思いきや。
 サ・ツ・ガ・イに来たんじゃ⁉

「キュープキュン」
「キューンモキュッ」
「ピガガー」

 苦しいけど可愛い。ニーナが羨ましそうに見ている。いや、助けて!

 とりあえず命は取られずに済んで、ぐっすり寝ちゃってた。
 起きた時は頭の上にポム、脇にティム、胸元にディディエ、お腹にアズライトが寝てたよ。

 胸元にポムだったらこらーって感じだけど、巨乳にしか興味ないのかも?それはそれで腹立たしいぞ。

『主、起きたのかの?』
「うん、戻ってたのね」

 アズライトはやっぱり池で寛いできてたんだって。ついでに花ミツバチから蜂蜜もらってきたってお土産にくれた。

『こやつらなりに心配しているようだの』

 アズライトが窓を見たので私も見たら窓辺にお花が置いてある。ニーナが器に水を入れて飾ってくれたんだろう。
 それぞれ一輪選んでくれたの想像するとキュン死しそう。
 添い寝はお見舞いだったのか。一瞬窒息死しそうだったよ。

 ほっこりしてたら廊下が少し騒がしくなってジュリアスさまが入ってきた。
 帰宅時間だったのね。またお出迎えできなかった。

「リーシャ、ただいま」

「お帰りなさい」

 ジュリアスさまはベッドにポムたちが転がってるのを見て苦笑しつつ、着替えをした。

 私も寝相でしわになったドレスを着替えてから、ジュリアスさまとアズライトたちとで食堂に向かった。



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