ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

文字の大きさ
259 / 787
三章

250話

 ジュリアスさまがマギー先生にバシバシ背中を叩かれて何事かを耳打ちされてしどろもどろになってた。
 これは流石に内容が私にもわかるな~。
 って言うか旦那さまうぶうぶすぎない?
 セリウスさまが隣で超嫌そうな顔してる。ご愁傷様です。兄貴の事情なんて聞きたくないよ。多分。

 夕食はお義母さまがご一緒にって誘ったみたいだけど、マギー先生が若いもんと食べた方が楽しいとか言って騎士団にロジャー先生を引き摺って戻って行っちゃった。

「母上~マギー先生と食事は厳しいよー」
ってジト目でお義母さまを見てたよ。サバサバ系おばさんっぽいのにそんな怖いのかな?

 ジュリアスさまの抱っこでお部屋にお着替えに戻ると無茶苦茶長いため息を吐いてベッドの端に座っちゃった。

「ジュリアスさま?」
「・・・マギー師が呼ばれたってことはロジャーの判断だろうが父上が逃亡するかもな」

 おおおお!辺境の暴風竜が逃げちゃうくらいなんだ。

「苦手?」
「いや・・・腕は確かだしハッキリ物を言うのもここでは望ましいが怪我をしたらと思うとな」

 傷口に消毒とか塩でも塗るんだろうか?

「まぁリーシャのためなら有難いことだ」

 えー?ロジャー先生やサーキスさまよりおっかないならちょっと・・・。

 ジュリアスさまが上着を脱いだらいつもはかいてない汗をかいてる。冷や汗!?

「俺の嫁が怖い嫁じゃなくて良かったな」

 すごく小さな声で呟いてる。どんだけストレス!!

 もしかしてここのイケメン勢、マギー先生アンゼリカさまたちとお義母さま、領地の肝っ玉母ちゃんたち見てビビっちゃって結婚できないとか?
 しかも王都で絡んできたご令嬢は押せ押せ痴女とかだったし。

「よく分からないですけど、あんなに迫力は持てないと思います。でもかっこいい女性も良いと思うのでお義母さまみたいになりたいです」
「いや!今のままで良い」

 えっー!お義母さまなら怖くはないよ。

 今日はジュリアスさまがシャツも着替えてから食堂に向かうとお義母さまもセリウスさま、アンゼリカさまも席に着いてた。

「今日はビッグサンダーフロッグですってよぅ」

 お義母さまがワクワクした感じで笑ってる。痺れ系が好きなのはもう慣れたけどフロッグかー。鳥食感っぽいなら良いかなぁ?

「珍しいのが出たんだな」
「アッガス寄りの魔の森に水場が出来てたんだよー」
「変動か」
「んー?環境はあんまり変わってなかったけど湿気があったかなー」

 湿気が増したなら気候に変化起きてそうだけどな~?

「プッキュン!!」
「モッキュン!!」

 ポムたちが厨房を覗いてるみたいで好みの料理があったのか嬉しげな声を出してる。

 給仕さんたちがサラダやスープを運んできて、ニックスが運んできたのは池で釣ってきたギョンバイの刺身としゃぶしゃぶセットだ。
 美味しい食べ方知ってる~。

『パバブ盛りと酒を所望する』

 ギョンバイと一緒にクイっとしたいらしい。
 うらやまー。

「アズライトにパバブをたくさんとお酒を出してあげて」

 ちょうどフロッグの唐揚げを持って来てくれたベンにお願いする。
 
「リーシャにもホットワインを頼む」
「!?」

 ジュリアスさまが突然頼んでくれた。

「まぁ温めたら酒っぽくなくなるが気分は上がるだろう?」

「あ、なら私もそれを」

 アンゼリカさまも頼んだ。

「プキュ!」
「モキュ!」

 どうやらポムたちも欲しいらしい。

 酒入りお菓子で気を紛らわせてきたから久しぶりの酒じゃー!!アルコール飛んでるけどワインじゃー!!

「リーシャちゃん、嬉しそうだね~?」
「はい!!」

 マギー先生が何か言ってくれたのかな?

 嬉しくてウキウキしてるのが膝抱っこしてくれてるジュリアスさまにはバレバレだからか頭を撫で撫でしてくれた。
 思わず胸元にスリスリしちゃうよね。

「うふふ、仲良しで良いわねぇ♡私もホットワインを頂くわ~」
「あ、じゃぁみんなで乾杯にしようー」

 ってことでアズライト以外はホットワインを飲むことに。

「リーシャちゃんの健康を祝って~♬」

 セリウスさまがそんな音頭を取って乾杯。

 荒い味のワインだけどちゃんとワインの香りするし、フルーツとハーブも甘さと爽やかな香りを口の中に運んでくれる。

「おーいしい」
「モキュッ」
「プキュ」

 ポムたちも私を真似てジーンってやってる。生意気~。

「たまにはこう言うのも良いわねぇ」
「久しぶりに飲んだ」

 私は二杯で止められたけどセリウスさまとアンゼリカさまは途中からワインになって痺れ肉で楽しそうに酔っ払い。ちょっと切ないけど、今日の一杯(二杯だけど)はきっと忘れないよ。だってジュリアスさまの愛情だものね!

 ちなみに痺れる肉はどんな種でも元気になっちゃう系だからジュリアスさまは控えめで私は一口だよ!徹底してる。

 まだまだ焦る気はないらしい。それはそれでちょっと不満!
 優しさだから甘んじて受け入れるけどさ~。

 オヤツになったらアンゼリカさまはお義母さまと対抗心なのかすごい量のケーキを食べてた。お義母さまもだけど食後のお腹周りに変化がないのはどう言う仕組みなんだろうね。

 食後に厨房に寄ってビヤの実を一樽分、実と種に分けておいて欲しいって言ったら若いコックさんたちは「ビヤァ!?」ってなってたけど、ニックスとベンは「新作ですか?」って張り切ってくれた。いやー?ピクルスの追加とちょっと種を試してみたいんだよー。

 お酒の解禁が近そうだし、浴びるようには無理だろうから質を求めるために蒸留機でも作って、甘酒の木とか米から酒が出来ないかチャレンジしよう。薬草酒も良いよね!

 お部屋に戻って、お風呂にって思ったらニーナとサラとメルが久しぶりにってスペシャルなエステを施してくれたけど、期待されるようなことはないとまだ思うんだよ。

 ジュリアスさまは案の定苦笑してたけど、いつもよりちょっとだけハグやキスが濃厚な程度で、普通に素敵な筋肉に包まれて快眠!

 


 
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~

魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。 ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!  そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!? 「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」 初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。 でもなんだか様子がおかしくて……? 不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。 ※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます ※他サイトでも公開しています。 【無断転載・AI利用禁止 / No Unauthorized Use or AI Training】 本作品の無断転載・複製・AI学習利用を禁じます。 Unauthorized reproduction or use for AI training is strictly prohibited. © 魯恒凛 / RoKourin

悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています

かきんとう
恋愛
 王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。  磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。  その中心に、私は立っていた。  ――今日、この瞬間のために。 「エレノア・フォン・リーベルト嬢」  高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。

『お前の針仕事など誰でもできる』——なら社交界のドレスの裏地を、めくってごらんなさい

歩人
ファンタジー
「地味な針仕事しかできない令嬢は要らない」——公爵家の嫡男にそう言い渡された伯爵令嬢ティナは、 裁縫道具だけを持って屋敷を出た。その翌週、社交界が凍りつく。王妃の夜会服も、公爵令嬢の舞踏会 ドレスも、第一王女の外交用ローブも——仕立てた職人が消えたのだ。しかもティナが十年かけて縫った 全てのドレスの裏地には、二重縫いで隠された署名が残されていて——。 辺境の小さな仕立て屋で穏やかに暮らすティナの元に、王都から使者がやってくる。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

誘拐された公爵令嬢ですが、なぜか皇帝に溺愛されています』

富士山麓
恋愛
舞踏会で王太子から婚約破棄を告げられそうになった瞬間―― 目の前に現れたのは、馬に乗った仮面の皇帝だった。 そのまま攫われた公爵令嬢ビアンキーナは、誘拐されたはずなのに超VIP待遇。 一方、助けようともしなかった王太子は「無能」と嘲笑され、静かに失墜していく。 選ばれる側から、選ぶ側へ。 これは、誰も断罪せず、すべてを終わらせた令嬢の物語。

転生皇女セラフィナ

秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。 目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。 赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。 皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。 前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。 しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。 一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。 「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」 そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。 言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。 それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。 転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。 ※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?